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テイルズ オブ ヴェスペリア ・要約版:part43-324,325 ・詳細版(途中までで中断し別の方が引継ぎ再開、それも2部までで中断していたが3部の概略が1レスで書かれ完結):part40-429~435、part41-63~70,473~484、part43-323、part48-368~377, part51-369 ・詳細版(途中まで):part44-10~20 324 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/01/16(金) 00 15 50 ID yvkYU8xU0 基本的には 腐敗した帝国やギルドなどの人間社会の話 人間が起こした環境破壊とそれを治していた魔物など世界全体の話 が絡み合って進んでいく 前提:世界の根源であるエアルという力 それを利用して動く魔導器のおかげで人は生活を豊かにしていった ・泥棒を追って旅をする主人公:ユーリ ・帝国での陰謀を騎士に伝えるため旅をする姫:エステル 偶然出会い、行き先が同じなので一緒に水戸黄門の旅を続ける ↓ 旅をする中で様々な経験をし、世界を見るうちに ・帝国腐敗しすぎててもうだめぽ ・エステルに普通じゃない力がある ということがわかる ↓ ・帝国外勢力:ギルドを作って世の中の変革に力を添えよう ・ギルドへの初依頼「エステルが自分の力が何なのか探りに行く、その護衛」 325 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/01/16(金) 00 16 43 ID yvkYU8xU0 ↓ 探ってみてわかったこと ・エステルの力はエアルを乱す力だけど、癒しの効能があるのでエステルはどうしても使いたくなっちゃう ・魔導器は同じようにエアルを乱す力だけど、人間はそれに頼らずには生活できない ・エアルが乱れると全ての生き物、引いては星に害が及ぶ ↓ この現状にエアルの調整に尽力していた魔物がキレて 魔導器はともかくまずエステルを殺すと言うので、殺さなくても力を無害化できる方法を探る ↓ 一方帝国では。 帝国を変えようとしていた騎士団長が腐った現状に絶望して世界征服することで世界を平定しようとしていた そのための力として、巨大装置を手に入れようとする騎士団長 エステルはその力が装置の鍵の代用品になるとして攫われてしまう ところが彼がその装置を起動すると、力が手に入るはずが世界を滅ぼす現象:星食み:が出てきた 星食みもまた、エアルの乱れが起こしたもの ↓ エステルを取り戻し、騎士団長を倒して帝国の混乱が収集したのはいいが、星食みのおかげで今度は世界全体が滅亡の危機に。 とにかくエアルを制御できる力を作ろうとしていたら、想定外にも精霊ができた 精霊はエアルを乱すことなく力を発揮でき、なおかつエステルの力を制御する力ももっていた ↓ 精霊の力を使って星食みを撃退 エアルを乱す魔導器も全てあぼーん 相当不便になったけど世界を滅ぼさないためには仕方ないのでがんばって生きていきましょう 終わり 429 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 21 56 34 ID rSGuy8Fq0 テイルズ オブ ヴェスペリア 投下第1回いきます。 主要登場人物 ユーリ・ローウェル 主人公。帝都の下町に住む21歳の青年。 騎士団に所属していたが、現在は騎士団を辞めている。 皮肉屋な面があるが、困っている人をほっておけないため人々から慕われている。 エステル(エステリーゼ) ヒロイン。お城で出会う貴族の令嬢。 フレンの知り合いで、彼に会うために旅を始める。 フレン・シーフォ ユーリの親友。騎士団所属。 帝国を変えるため、内部にとどまり続けている。 ラピード ユーリの相棒の犬。 カロル・カペル ギルド「魔狩りの剣」に所属する少年。意外と博識。 リタ アスピオに住む魔導士。 レイヴン 胡散臭いおっさん。 ジュディス クリティア族の槍使い。 万物を構成する力「エアル」と、そのエアルによって駆動する魔導器(ブラスティア)に支えられる世界テルカ・リュミレース。 人々は街を巨大な結界で包むことで魔物の進入を退け、安全に暮らしていた。 旧文明の遺産である魔導器を管理する帝国は、時とともに腐敗の一途をたどり、 それに反発した人々は自由を求めて互助組織ギルドを結成した。 互いに衝突を繰り返し、双方による複雑な社会を形成していった。 そして十年前、人魔戦争と呼ばれる戦いが終結し、先の皇帝が崩御した。 以来、皇帝の座は空位となっていたが、世界はおおむね平和に見えた… 430 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 21 57 19 ID rSGuy8Fq0 そして現在。 帝都の下町にある水道魔導器(アクエ・ブラスティア)が大量の水を噴き上げ、壊れてしまった。 溢れた水の処理のために呼ばれたユーリだったが、水道魔導器の魔核(コア)がないことに気づく。 魔導器の修理を頼んだという「モルディオ」が怪しいとにらんだユーリは、貴族街にあるモルディオの家へ行く。 そこで一人の男を見つけ、追いすがるが、騎士団のデコボココンビ、アデコールとボッコスが立ちはだかった。 二人を一蹴したユーリだったが、そのまま騎士団に捕まり、城の牢屋へ入れられてしまった。 隣に入れられた囚人に脱出の方法はないか尋ねるユーリだったが、知らないと言う。 そのうち、その男が牢屋から出されることとなったが、「女神像の下を調べろ」と助言を残し、牢屋の鍵を落として去っていった。 鍵を使い、牢屋を脱出したユーリは女神像を探すため、城内をうろつく。 慌しい城内で一人の女性と出会う。 彼女はフレンに会いたいと言い、ユーリは彼女をフレンの私室に案内することになる。 どうやらフレンに危険が迫っているらしい。 フレンの私室に辿り着いたユーリたちだったが、謎の男が乱入してくる。 二人で力を合わせ、暗殺者を退けたが、フレンはどこかへ旅立った後だった。 フレンを追いたいという彼女、エステルの願いを聞いたユーリはとりあえず彼女を着替えさせるため、彼女の私室へ行く。 着替えてきた彼女と一緒に女神像の下から脱出したユーリは、 追ってくる騎士団に下町の人たちが絡んでいる間に相棒のラピードを加え、帝都を脱出したのだった。 帝都を飛び出した2人と1匹は、フレンの行方を追うことにする。 騎士団の巡礼に出たのなら、ハルルの街にいるはずだというエステルの言葉から、ハルルへ向かうことにした。 ハルルまでの途中にあるデイドン砦に辿り着いた一行。 そこは結界がなく、「草原の主」が魔物を引き連れて襲ってくる場所だった。 運が悪いことに、その草原の主が現れ、人々が避難を開始する。 逃げる途中、こけてしまった子供たちを助けるために飛び出したエステルを追うかたちで一緒に助けに行くユーリ。 助けた子供が落としたぬいぐるみを取り、ギリギリで砦の内側に逃げ込むことが出来た。 2人の前に「ギルド・ド・マルシェ」のボスを名乗る女性が現れ、仕事を持ちかける。 そんな暇はないとユーリは断り、彼女から「ハルルに行くならクオイの森を通れ」とアドバイスを貰う。 431 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 00 00 ID rSGuy8Fq0 クオイの森へ辿り着いた二人と1匹。 エステルの読んだ本によれば、ここは呪われた森なのだという。 さっさと通り抜けようという一行は、森の出口で小さな男の子と出会う。 興奮している少年は、巨大な剣を振りかぶってくるが、ユーリがその剣を折って落ち着けと諭す。 落ち着いた少年はカロルと名乗り、ギルド「魔狩りの剣」に所属していると語った。 何やらエッグベアを倒すのが目的だったらしいが、出ないなら仕方ないとハルルまで同行することになる。 ハルルは巨大な樹と一体化した結界のある町だった。 その樹が枯れてしまう時期があり、その間は結界が使えないという。現在がその時期だった。 しかもその隙を狙って魔物が進入し、フレンがこれを退治したのだという。 カロルによれば、花が咲かない原因は、街を襲った魔物たちが流した血を樹が吸ってしまったことで、 それを浄化しなければ花は咲かないという。 浄化するためにはパナシーアボトルが必要だが、それを作るためにはエッグベアの爪などの材料が必要なのだった。 それを仲間たちにも信じてもらえなかったカロルは、一人で何とかしようとしていたのだった。 ユーリはカロルの言葉を信じ、一行は材料集めをはじめる。 クオイの森でエッグベアを倒し、材料をすべて集めた一行はパナシーアボトルを作ることに成功する。 パナシーアボトルを樹の根元に撒くが、一向に花が咲く様子はない… エステルが花が咲くよう祈ると、突如彼女の体が光を放ち、たちまち花が咲き、結界が復活した。 一連の騒ぎが収まり、フレンがどこへ向かったか問うユーリに長は東に向かったという。 下町の魔導器の魔核を奪ったモルディオがいるというアスピオも東にある。 ユーリたちはカロルを加え、アスピオを目指す。 アスピオでモルディオの家に辿り着くが、どこにも魔核らしきものはない。 そこへ一人の少女が入ってくる。 彼女はリタ・モルディオと名乗り、自分は魔核を奪っていないと主張する。 彼女は潔白を証明するため、盗賊団がいるらしいシャイコス遺跡へ一緒に行くことを提案する。 シャイコス遺跡の奥で一人の魔導士らしき男を見つけたユーリたちは、その男が起動させた巨大な人型魔導器と対決する。 人型魔導器ゴライアースを倒したユーリたちは魔導士を捕まえた。 そいつによれば、魔核を集めている男がカプワ・トリムにおり、下町の魔核を奪ったデデッキもそこにいったのではないかという。 ユーリは付いて来るというリタを一向に加え、すでにハルルへ戻ったというフレンを追うかたちで一路ハルルへ戻る。 432 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 01 23 ID rSGuy8Fq0 ハルルの街に着き、ユーリたちが直したという結界を見たいというリタ。 咲いた樹を呆然と見上げる。 そこへ長がやってくる。彼によれば、すでにフレンは旅立ち、カプワ・ノールにいるらしいことを知る。 街を出ようとする一行の前に、あの騎士団のデコボココンビが現れる。 彼らによれば、ユーリが指名手配を受けているという。彼らを軽くあしらったユーリたちは、カプワ・ノールへ行くため、エフミドの丘を目指す。 エフミドの丘に辿り着いた一行だったが、そこに設置された結界魔導器が竜使いと呼ばれる者に破壊され、 そのために騎士団がやってきていた。 結界魔導器を調べるために強引に近づいたリタのせいで獣道を行くことになってしまう。 途中、襲ってきた魔物を倒したユーリたちは無事エフミドの丘を抜けてカプワ・ノールへ辿り着く。 カプワ・ノールへ辿り着いた一行は、街の執政官が圧政を強いていることを知る。 どうやら街の執政官に子供を人質にとられ、返してほしくばリブガロという魔物のツノを持って来いといわれたらしい。 さらにユーリは、城で襲ってきた暗殺者と一緒にいた赤眼の男を見かける。 みんなと別れ、ヤツらが消えた路地へ入ったユーリを赤眼の男たちが襲った。 そこへフレンが現れ、ユーリを助けたのだった。 フレンと共にエステルたちのところに戻ったユーリ。 宿に入ったエステルは、事情をすべてフレンに話したのだった。 そこへフレンの部下が現れる。 どうやらラゴウのやっていることを調査していたらしい。フレンは強制捜査を行うつもりらしい。 執政官のことをフレンに任せたユーリたちは、街の外に出てリブガロを探す。 無事、リブガロのツノを手に入れた一行は、夫婦にツノを渡し、フレンがどうなったのかを見に行った。 しかしフレンは突っぱねられてしまったらしい。 なんとか執政官の屋敷に忍び込めないかと探る一行。 そこへ城の牢屋でユーリを助けてくれた男、レイヴンが現れる。 彼もどうやらラゴウに用があるらしく、協力を持ちかけてくる。 433 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 02 47 ID rSGuy8Fq0 だが、レイヴンはユーリたちを囮にし、まんまと屋敷へ侵入した。 ユーリたちは彼が乗ったエレベーターの横にあるエレベーターに乗ったが、それは地下へ降りるものだった。 地下に閉じ込められたユーリたちは、そこに魔物が飼われていること、 魔物に食べられたと見られる骨が散らばっていることに気づく。 地下内であの夫婦の子供を保護したユーリたちは、ラゴウを追っていく。 辿り着いた先には巨大な魔導器が存在していた。 それは街に圧政を強いるため、船を出させないために天候を操るための魔導器だという。 そこへあの竜使いが現れる。竜使いは魔導器を破壊し、去っていった。リタはその行動に激昂する。 逃げ出したラゴウを追う一行は、ラゴウの船に飛び乗る。 そこに現れたのはギルド紅の絆傭兵団(ブラッド・アライアンス)のボス、バルボスだった。 どうやら彼が魔核の盗難を指揮していたらしい。 バルボスはラゴウと共に脱出し、そこへ城で襲ってきた暗殺者ザギを呼ぶ。 ザギを倒した一行だったが、ラゴウたちは取り逃がしてしまった。 沈む船に乗っていた少年を助けたユーリたちは、フレンの指揮する船に救助される。 カプワ・トリムに辿り着いた一行が救出した少年は、実は次期皇帝候補の一人ヨーデル殿下だった。 しかもラゴウはフレンの取調べを受けたが、証拠不十分となってしまう。 街中で情報収集をしたユーリは、レイヴンに出会い、紅の絆傭兵団らしき一団が廃都カルボクラムにいるらしいことを知る。 レイヴンと別れ、紅の絆傭兵団を追うことにしたユーリたちはカルボクラムを目指す。 カルボクラムに辿り着いた一行だったが、そこにいたのは紅の絆傭兵団ではなく魔狩りの剣だった。 カルボクラムに入ろうとするユーリたちに警告をしてきた少女ナンは、ハルルの一件で逃げ出したと勘違いされたカロルにクビを宣言する。 どうやら彼女はカロルの大切な人らしい。 手がかりを求め、カルボクラムを捜索するユーリたちは、地下で逆結界に封じられた巨大な魔物を発見する。 そこへ現れた魔狩り剣は、その魔物を開放し、襲い掛かった。 だがそこに竜使いが現れ、魔狩りの剣を牽制する。 襲い掛かってきた巨大な魔物をユーリたちが相手にすることになる。 434 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 04 09 ID rSGuy8Fq0 なんとか魔物を撃退したユーリたちは、地上へ戻る。 地上に戻った一行を、騎士団のキュモール隊が待ち構えていた。 キュモールは帝国の姫、エステルを取り戻し、ユーリたちを殺すつもりだった。 しかしそこへデコボココンビの所属するシュヴァーン隊の副隊長ルブランたちが現れた。 彼らにより、ユーリたちは逮捕される。 新興都市ヘリオードに連行された一行は余罪を追及されていた。 そこへ騎士団長のアレクセイが現れる。 彼によれば、ヨーデルの救出、エステルの護衛をしたとのことでお咎めなしとなったのだった。 エステルは帝都へ戻るらしい。 宿へ入ろうとしたユーリをアデコールとボッコスが追いかけてきた。 2人は正々堂々と勝負し、勝てば免罪を認めようという。ユーリはあっさりと勝利した。 宿の前にいたフレンとヨーデルと話した後、ようやくユーリは宿で休むのだった。 朝起きると、なにやら街中に設置されている結界魔導器の調子が悪いらしい。 リタが調べているとエステルがやって来た。騎士団が修理を手配しているとのことだった。 一行は騎士団本部にいるフレンに会いに行く。 フレンに魔導器の修理を申し出るリタだったが、その時、振動が街を襲った。 どうやら魔導器に何かあったらしい。リタは一人で突っ走る。 広場に出ると、結界魔導器から大量のエアルが出ていた。 大量のエアルは人体に対して毒になる。 リタは何とかエアルの放出を止めようと魔導器を調べる。 そこへエステルがやってきた。彼女はハルルの樹を直した時のように光り輝いていた。 なんとか魔導器を直すことに成功するが、その瞬間、衝撃波が2人を襲った。 エステルは無事だったが、リタがぐったりして目を覚まさない。 435 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 05 35 ID rSGuy8Fq0 宿に部屋をとり、エステルがずっと治癒術をかけている。 このままではエステルも倒れてしまうと心配するユーリだったが、彼女は平気だと告げる。 無理しないように言い、ユーリは立ち去った。 廊下に座り込んでいるカロルと話すユーリ。 何も出来なかった自分にがっくりしているカロルをユーリは励ます。 カロルはユーリに一緒にギルドを作らないかと持ちかけてきた。ユーリは考えておくと返答した。 部屋に戻るとリタが起きていたが、エステルが疲れて眠ってしまっていた。 リタと話し込むユーリ。そのうちエステルが起きてくる。 リタはエステルに、もう魔導器を使って治癒術を使うフリはやめていいと語る。 驚くエステル。 そこへあの竜使いが現れた。 竜使いはユーリたちに攻撃をしかけてくる。 だが、すぐに立ち去ってしまった。結局、話は打ち切られてしまった。 次の日の朝、エステルは帝都へ帰ることになった。 ユーリたちはこのままギルドの街ダングレストへ行き、紅の絆傭兵団の情報を集めることにする。 エステルを待っているはずのフレンを探すが、どこにもいない。 そこへアレクセイが現れる。 彼によればフレンは別の用事ですでに旅立ったという。 さらにリタに昨日の魔導器の暴走について調査のため、ケーブ・モック大森林に行って貰いたいという。 リタはそれを承諾し、エステルも同行したいと願い出る。 結局、ユーリが護衛をすることで同行を許可された。一行はまず、ダングレストを目指す。 今回はここまで。 63 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 16 08 ID R6qRZNbQ0 テイルズ オブ ヴェスペリア 2回目いきます。 ダングレストへ辿り着いた一行。どうやらここはカロルの故郷らしい。 バルボスの行方を知るためにはどうすればいいか問うユーリにカロルは「ユニオン」へ顔を出すことを奨める。 ユニオンとは、5大ギルドと呼ばれるギルドが集まり、他のギルドを統括する組織らしい。 だが、バルボスの率いる紅の絆傭兵団もその5大ギルドのひとつ。ヘタをすればユニオンを敵に回してしまう。 すべてはユニオンの元首『天を射る矢(アルトスク)』のボス、ドン・ホワイトホースに会ってからだとカロルは言う。 ユーリたちはドンへ面会するため、ユニオン本部へ赴く。 街の広場まで来たとき、ギルドの人間と思しき2人組みがカロルへ絡んできた。 カロルを馬鹿にする彼らを見てユーリとリタがケンカを売りそうになる。 しかし、突然街に響いた鐘の音に、男たちは去っていった。 カロルによれば、それは魔物が来たときに鳴らされる警鐘らしい。 心配はいらないというカロルだが、街を護る結界が突如消失してしまった。 ユーリたちも魔物を止めるため、男たちの後を追う。 とてつもない数の魔物を撃退するユーリたち。だが、段々と圧されはじめる。 そこへ現れたのは大柄の屈強な老人だった。その男こそ天を射る矢のボス、ドンらしい。 さらにフレンも現れ、騎士団も手を貸すという。 だがドンは、自分たちで帝国を抜け出したからには騎士の世話にはならないと言い、突っぱねる。 その態度に感嘆するユーリとカロル。そこへリタとエスエルが現れ、結界魔導器の下へ案内するように言う。 結界魔導器の前では番人らしき男が死んでいた。 リタはすぐに魔導器の修理に取り掛かろうとする。 しかし、あの赤眼の集団が魔導器を直させまいと攻撃を仕掛けてきた。結界魔導器を止めたのはコイツラらしい。 ユーリたちは赤眼たちを倒し、魔導器を修復することに成功した。 残った魔物はフレンに任せ、ユーリたちはユニオンへ行くことにする。 64 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 17 12 ID R6qRZNbQ0 ドンに会おうと、ユニオンの番兵に取次ぎを願うが、ドンは魔物の群れを追って行ってしまったと言う。 ユーリは街で情報収集すべきだと判断するが、リタは先に調査を終わらせるため、ケーブ・モック大森林へ行くという。 エステルと2人だけでは危ないということでユーリたちもついていくことにする。 その会話を、レイヴンが屋根の上から盗み聞きしていたのだった。 ケーブ・モック大森林へ辿り着いた一行。 リタはヘリオードで魔導器が暴走した時の感じに似ているという。 そこへレイヴンが現れる。 ユーリたちは警戒しつつも、同行することを許す。 慎重に森を探索する一行はようやく森の奥へ辿り着く。 そこではやはり大量のエアルが放出され、ヘリオードと似た状態になっていた。 一行の退路を絶つかたちで現れた魔物と戦うユーリたち。 魔物を倒したはいいが、同じ魔物に四方を囲まれてしまう。 そこへ奇妙な剣を携えた白髪の男が静かに降り立つ。 彼が何かを行った次の瞬間には魔物たちは消えていた。 レイヴンは彼を「デューク」と呼んだ。 デュークは「エアルクレーネには近づくな」と警告する。 彼が言うには、エアルクレーネとは世界に点在するエアルの源泉のことらしい。 ユーリが礼を言うと、すぐに立ち去ってしまった。 リタはデュークの剣の力を「リゾマータの公式」ではないかと推測する。 リタは調査を進めるため、他のエアルクレーネを探すことを提案する。 とりあえずはダングレストへ戻り、ドンに会うことでまとまった。 65 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 18 26 ID R6qRZNbQ0 ケーブ・モック大森林から出ようと入り口まで戻るが、その時魔物の大群がやって来た。 なんとか隠れてやりすごすが、魔物が来た方向にはドン・ホワイトホースたちがいた。 どうやらエアルの暴走が止まったため、魔物たちも元に戻ったらしい。 手柄を誇るカロルに、ドンは「そういうことは胸にひそめておくものだ」と諭した。 さらにドンは、ユーリたちと一緒にいるレイヴンに気づく。どうやらレイヴンも天を射る矢の一員らしかった。 ユーリはドンに頼みを言おうとするが、ドンは急用が入り、ダングレストで聞くと告げて立ち去った。 ユーリたちも後を追うことにする。 ダングレストへ戻り、ユニオン本部のドンの部屋へ入ったユーリたちは、ドンの前に立つフレンを見つける。 フレンもどうやらバルボスに関してドンに用があるらしい。 フレンはユニオンと紅の絆傭兵団の盟約の破棄、および討伐を協力するため、ヨーデルからの密書を持ってきていたのだ。 ドンも乗り気であり、いざとなればノードポリカの闘技場を収めるベリウスにも協力してもらうと意気込む。 ドンは密書に目を通し、レイヴンに読んで聞かせるように言う。 「ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、 バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とす」 それが密書の内容だった。 ドンはフレンを牢屋へぶち込むよう部下に命令する。 さらに帝国との全面戦争を宣言する。 帝都に戻り、真相を確かめるというエステルをなだめ、ユニオンを後にする。 広場に来た時、ユーリは財布を落としたと言い、一人ユニオンへ引き返した。 66 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 19 17 ID R6qRZNbQ0 ユニオンの地下牢でフレンに話を聞くユーリ。 彼が言うには、ユーリたちと別れたあと、あの赤眼たちに襲われたらしい。 その時、書状をすりかえられたのではないかと言う。 騎士団とギルドを衝突させるため、ラゴウの仕組んだと推測する。 ユーリはフレンに書状を奪い返すよう言って牢を開け、代わりに自分が中に入った。 フレンが去った後、ドンが牢の前に現れる。 ドンは偽の書状と黒幕がいることを察していた。 黒幕をおびき出すため、あえてギルドの連中を煽ったのだった。 立ち去ろうとするドンにユーリは「なぜギルドを作ったのか」と問いかける。 ドンの答えはシンプルだった。「帝国のルールでは自分が護りたいものを護れないから」。 ドンは人質を逃がした責任をとるよう言って立ち去った。 外に出たユーリはエステル、カロルと合流した。 2人が言うには、紅の絆傭兵団を見かけ、リタとラピードが追っているという。 リタたちと合流し、紅の絆傭兵団のいる建物へ突入する。 中にはバルボスとラゴウがいた。2人はなにやら言い争っている。 どうやらバルボスが魔核ドロボウを指揮していたことや「塔」を勝手に建てたことが気に入らないらしい。 そこへ踏み込むユーリたち。 バルボスの命令で傭兵たちがユーリたちを取り囲み、襲いかかろうとする。その時、大砲の音らしきものが聞こえた。 このままでは騎士団とギルドが衝突し、双方が壊滅的打撃を受けてしまう。 騎士団が壊滅すれば評議会が台頭し、帝国を支配するだろう…それがラゴウの目的だった。 騎士団とギルドがにらみ合う草原に、馬の蹄の音が響く。 フレンが書状を取り戻すことに成功したのだ。 どうやらラゴウが帝国側への根回しに失敗していたらしいことも功を奏したようだ。 バルボスは巨大な銃型の魔導器を使い、攻撃を仕掛けてきた。 そこへ現れたのは、あの竜使い。 竜使いはバルボスの魔導器を弾き飛ばし、ユーリたちを救った。 バルボスはチェーンソーのような魔導器を取り出し、それで空を飛んで逃げていく。 追おうとする竜使いに、ユーリは一緒に乗せてくれるよう頼む。 竜使いは無言で乗れと示した。ユーリは後ろに座るが、スペースが足りないため、みんなを置いていくことになる。 67 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 20 10 ID R6qRZNbQ0 ユーリは竜使いと共にバルボスの後を追い、巨大な竜巻の中にそびえる塔を発見する。 竜巻を起こしているらしい巨大な歯車で構成された魔導器を竜の攻撃で破壊し、内部へ降り立つ。 そこへバルボスがやって来た。 対峙する二人。 突如放たれた炎が竜使いを攻撃した。 竜から落ちた竜使いを心配するユーリ。炎を放ったヤツラを見つけ、切り伏せた。 だが、バルボスの持つチェーンソー魔導器から、今度は衝撃波が放たれ、ユーリの武器を弾き飛ばした。 竜使いともども、塔─ガスファロスト─の中の一部屋へ閉じ込められるユーリ。 そこには塔を建設するために連れて来られたと見られる連中もいた。 その中の一人がユーリたちを連れて来た傭兵に「早く出して欲しい」と懇願する。 刃物を抜いて脅す傭兵からじいさんをユーリは庇う。傭兵はユーリに斬りかかった。 咄嗟にかばったのは竜使いだった。鎧が砕け、片方の目が見えている。 傭兵が立ち去り、竜使いはその重苦しい鎧を脱ぎだした。 中から出てきたのはクリティア族の女だった。 なぜ自分を庇ったのかと問うユーリに、彼女は「バウル─相棒の竜─を助けてくれたから」と答えた。 また、なぜ魔導器を壊して回るのかと問うと「壊したいから壊している」と語る。 ユーリは彼女にもう少し協力しないかと呼びかけた。 彼女もそれに賛成する。 手がないわけではないというユーリに、彼女はその手を使えと言う。 彼女からOKを貰ったユーリは、突然彼女に殴りかかった。 途端に二人の殴り合いがはじまる。 中の騒動を聞きつけた傭兵達が中へ入る。 その瞬間を見計らい、捕まっていた人たちと一緒に脱出することに成功する。 彼女は「一発は一発だ」と言い、ユーリの頬を叩いた。 彼女は「ジュディス」と名乗り、ユーリはジュディと呼ぶことに決める。 2人はとりあえず屋上の魔導器を破壊することに決め、塔を登っていく。 68 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 21 02 ID R6qRZNbQ0 塔の外壁に出ると、そこではエステルたちが戦っていた。 ドンの命令でレイヴンも一緒にいる。 ユーリはジュディスが竜使いであることを伏せ、みんなに紹介した。 そのままみんなでバルボスを倒すため、進むことになる。 みんなが進んでいくが、レイヴンだけ塔を見上げ、立ち止まった。 ユーリは一緒に行くよう促し、立ち去っていく。 レイヴンは物陰にいたデュークに話しかける。 少しは手伝って欲しいと言うレイヴンだが、デュークは「人の世にも興味はない」と言って立ち去ってしまう。 塔の屋上に辿り着いた一行の前に、バルボスが立ちはだかった。 どうやらあのチェーンソーのような剣にはまっている魔核が下町の魔核らしい。 チェーンソー魔導器での強力な攻撃の前に手が出せないユーリたち。 そのへデュークが現れた。彼は「伏せろ」といい、あの剣の力を使う。 途端、バルボスの魔導器は剣先が折れ、使い物にならなくなった。 デュークはそのまま立ち去った。 バルボスは剣を取り出し、最後の戦いを挑んでくる。 戦いはユーリたちの勝利に終わった。 バルボス「これ以上、無様を晒すつもりはない」と言い、ユーリが若い頃のドン・ホワイトホースに似ていると語る。 いつか、ユーリは世界に大きな敵を作り、やがて世界に食いつぶされる…と語った直後、バルボスは塔から飛び降りた。 ユーリは下町の魔核を無事、取り戻すことが出来た。 だが、塔から出てきた一行の中から、いつの間にかレイヴンが消えていた。 ダングレストに戻れば、いつでも会えるさ、と気楽な調子でユーリは言う。 ダングレストに戻り、フレンにバルボスのことを報告しなければならない。 騎士団とギルドの戦いも、どうやらフレンのおかげで丸く収まったらしい。ラゴウもすぐに拘束されるとのこと。 ジュディスもバウルのところへ戻ると言い、みんなと別れる。 残った一行は一路、ダングレストへ向かう。 69 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 21 54 ID R6qRZNbQ0 ダングレストへ到着した一行は、騎士団に連行されるラゴウを目撃する。 どうやらまだ悪あがきをしているらしい。 戯言を言うラゴウの前に、フレンがやって来る。 帝国とユニオンとの間に友好協定が結ばれることになったと言う。 ラゴウの野望も潰え、カプワ・ノールも圧政から開放されるであろう。 ユーリは次の執政官がまともな人間であることを願い、エステルは城に戻ったら掛け合ってみると言う。 エスエルは城に帰るというが、ユーリは「まだ帰りたくない顔をしている」と指摘する。 だが、自分で決めたのならいい、と納得した。 夜、宿に泊まって眠ろうとしていたユーリのところへカロルが慌てた様子でやってくる。 ラゴウが評議会の立場を利用し、罪を軽くしたのだそうだ。 途端、不機嫌になるユーリ。 カロルはエステルに掛け合ってみると言い、部屋を駆け出していく。 ユーリはフレンに会いに、駐屯地のテントへ行く。 テントから出てきたフレンは、今回の功績で隊長に就任していた。 フレンもラゴウの罪が軽くなってしまったことを歯がゆく思っていた。 ユーリはこれで終わったわけではない、この理不尽を変えるため、もっと上に行くのだろうと諭す。 ユーリは「オレのやり方でやる」と宣言する。 その言葉を訝しむフレン。 「法で裁けない悪党……おまえならどう裁く?」 そう問いかけ、ユーリは去っていった。 70 :ゲーム好き名無しさん:2008/08/23(土) 01 22 48 ID R6qRZNbQ0 ダングレストの橋の上、男達に何やら渡して指示をしているラゴウ。 評議会の力でフレンへ厳罰を下そうと逆恨みするラゴウ。 その時、周りにいた男が斬り捨てられ、川へ落ちた。 目の前に立っていたのは…ユーリ。 虚勢を張るラゴウ。 「法や評議会がおまえを許しても、オレはおまえを許さねえ」 そう言った直後、逃げようとしたラゴウを背中から斬りつけた。 ラゴウは最期に「あと少しで、宙の戒典(デインノモス)を…」と残し、川へ落ちていった… ユーリの行動を見ている者がいた…ラピード。 ユーリはそのまま宿へ入り、次の朝を迎えた… ここまでで第一部完。 第二部へつづきます。 473 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 37 32 ID HMaogvuy0 ユーリがラゴウを手にかけた翌日、帝都へ帰るエステルをカロルとリタが見送っていた。 リタはエアルクレーネを調査するといい、今度遊びに行くと告げて去っていった。 エステルたちを見送ったカロルは宿で寝ているユーリのところへやって来た。 今追えば間に合うというカロルにユーリはそっけなく返す。 カロルは怒って出て行ってしまった。 一人愚痴るユーリだったが、突然何かの衝撃が響いた。 ラピードと共に外に出たユーリは空を飛ぶ巨大な魔物を目にする。 降りてきた魔物の元へ走り出すユーリ、カロル、ラピード。 フレンが膝をついていた。 駆け寄るユーリ。フレンはエステルを頼むと苦しそうに言う。 エステルは倒れた兵士の治療をしていた。 魔物は攻撃してくる騎士たちには目もくれず、エステルの目の前を飛んでいた。 そこへ騎士団長アレクセイが現れる。 アレクセイはすぐに部下へ指示を与えると、駆け出すユーリを引き止めた。 ユーリはそれを突っぱねる。 魔物はエステルに向かって言った。 「忌マワシキ、世界ノ毒ハ消ス」 人の言葉を話す魔物に驚愕するエステル。 その魔物に砲弾が当たった。 途端、魔物は空へ逃れる。 474 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 39 04 ID HMaogvuy0 エステルの元に辿り着くユーリ。 魔物は上空で巨大な要塞から放たれる対空砲火を浴びていた。 どうやらヘラクレスと呼ばれる帝国の兵器らしい。 ユーリはエステルに、このまま街を出て旅をつづけることを告げる。 ついてくるか帝都に戻るか、選ぶのはエステルだとユーリは言う。 エステルは旅をつづけたいと言った。 ユーリはエステルに笑顔を向け、手を差し出した。 ユーリたちはそのままダングレストの橋の上を駆ける。 途中、エステルは橋に佇むジュディスを見つけた。 エステルはジュディスを強引にその場から連れ出そうとする。 同時に、魔物はどこかへ飛び去っていった。 ユーリたちを止めようと、フレンがやってくる。 すでにダングレストの橋は途中で破壊されていた。 エステルはフレンに謝り、まだ戻れないと告げる。 ユーリはフレンに下町の魔核を投げ、ギルドを始めると告げた。 ユーリたちはそのままダングレストを後にし、ヘリオードへ向かうことにした。 ある程度進んだ森の中で一行はしばしの休憩をとることにした。 その間、ギルドのことを決めることになる。 結果、ギルドの掟やジュディスも加わることが決まった。 休憩が終わり、ギルドとしてはりきるカロルを抑え、ユーリはエステルの今後を問う。 エステルはあの魔物を追いたいと言った。 だが、一行には何の手がかりもない。 そこへジュディスが割ってくる。 あの魔物の名はフェローというらしい。 彼女は以前、あの魔物をデズエール大陸のコゴール砂漠で見ていたという。 475 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 40 10 ID HMaogvuy0 一人でも行きそうなエステルを見かね、ユーリがこれをギルドの初仕事にしようと言う。 カロルも承諾し、エステルをあの魔物に会わせることに決定する。 出発しようとカロルを気勢をあげるが、彼の考えたギルド名「勇気凛々胸いっぱい団」にエステルが反発した。 結局、彼女の案により「凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)」という名で決まり、一行はようやく出発したのだった。 まずは船を調達するため、トリム港へ向かう。 トリム港へ向かう途中、ヘリオードに着いた一行は、街が以前より閑散としていることに気づく。 ヘリオードには以前から突然人がいなくなるという噂があった。 ほっておけない顔をするエステルを見かね、調査をはじめることになる。 が、すでに夜遅いため、宿屋で休んでからということになった。 夜、皆が寝静まった頃、一人宿を出て行く足音。 それに気づいたユーリは、足音の主を追いかける。 街を眺めるジュディス。 ユーリは初めてジュディスの故郷、あの一緒に飛び回っていた竜について聞いた。 あの竜の名はバウルというらしい。戦争中、彼に救われた彼女はそれからずっと一緒にいるらしかった。 何の戦争かと問うユーリを、ジュディスは誤魔化した。 そして以前、この街でジュディスがバウルと共に現れた時のことを尋ねる。 ユーリはエステルが狙いだったのだろうと指摘した。彼女は狙ったことを否定しなかった。 嘘は得意じゃないという彼女に、ユーリは釘を刺した。彼女も、もう二度とエステルを狙わないと言う。 結局その場はそれで終わりとなった。 翌朝、以前暴走した魔導器を調べておくことにした一行。 特に問題もなく、暴走もしてないらしい。 そこにあのノール港でラゴウに脅されていた夫婦の妻と息子が現れた。 なぜ父親がいないのかと問うエステルに、妻は三日前から行方不明になっていると話した。 心当たりはないかと問うユーリに「いなくなる前の晩に貴族になるためがんばろう」と言っていたと話す妻。 街が完成した時には貴族として住める、という彼女にエステルが「それはおかしい」と指摘する。 どうやらそれを言ったのは、あのキュモールらしい。 いてもたってもいられなくなったエステルからの依頼により、ギルドは次の仕事として夫探しを引き受けたのだった。 476 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 41 10 ID HMaogvuy0 調査の結果、街の下層部があやしいとにらんだ一行は、仲間の一人が見張りの兵士を連れ出し、エレベーターで下層部へ向かうことにした。 (ここは誰を選ぶかで展開が微妙に変化) 見張りの兵士を色仕掛けで誘い出し、殴って気絶させた一行は、怪しまれないよう兵士の鎧を拝借した。 そこへ突然、別の兵士がやってきて鎧を来た仲間を連れて行った。捕まえていた魔導士があばれて困っているらしい。 後を追うユーリたち。 騎士団本部へ入ると、兵士たちが倒されていた。 その中心に立っていたのはリタだった。 なんとかリタを落ち着かせ、事情を聞く一行。 どうやら魔導器が気になったため、調査の前に立ち寄ったらしかった。 しかし、リタは夜中、下層部にある労働者キャンプに魔導器が運び込まれていることを知り、忍び込んだらしい。 そこでは街の人々が騎士に脅され、強制労働させられていたのだという。 リタによれば、兵装魔導器が運び込まれているらしく、戦い準備を進めているのではないかという。 まずは当初の予定通り、下層部へ行くことになる。 エレベーターの近くに来た時、逆側からキュモールと一人の男が歩いてきた。 隠れて様子を伺う一行。 二人が話す内容によれば、キュモールはアレクセイの命令を無視し、こんなことをやっているという。 一緒にいる男は『海凶(リヴァイアサン)の爪』を率いていると言った。 キュモールは男を「イエガー」と呼び、ユニオンを倒して騎士団長となる野心をのぞかせた。 二人はそのままエレベーターで下層部へ移動していった。 イエガーはユーリたちが隠れていることに気づいているらしかった。 二人を追って下層部へ着いた一行。 そこであのイエガーが、以前襲ってきた赤眼たちに指示をしているところを見つける。 すぐ近くで働いている男が倒れ、キュモールが叱責する。 その男はあの夫…ティグルだった。 耐え切れなくなったユーリはキュモールに向かって石を投げつけた。 ようやくユーリたちに気づくキュモール。 エステルを見て驚くが、途端に本性を現し、エステルを始末すると告げ、イエガーを差し向けてきた。 477 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 42 11 ID HMaogvuy0 イエガーを退けたと同時にフレンがやって来たと騎士が告げる。 イエガーが二人の少女─ゴーシュとドロワット─を呼び、煙幕を張って逃走した。 ほぼ同時にやって来るフレン。 ユーリ達はティグルのことをフレンにまかせ、イエガーたちを追うことにする。 しかし、すでにキュモール達は見当たらず、逃げられてしまった。 ユーリはそのままトリム港へ行く方向で話を進めるが、エステルはキュモール達を追わないのかと言う。 ジュディスはエステルが本来の目的を忘れていることを指摘する。 謝るエステル。フォローするユーリ。 話を把握できていないリタはフェローや凛々の明星について説明しろという。 そこにいつの間にかレイヴンが加わっていた。 なぜここにいるのかと問うユーリだったが、レイヴンはトリム港の宿で事情を説明するという。 トリム港についてユーリ一行。 宿屋でレイヴンの話を聞くと、どうやらユニオンとしてはエステルがぶらぶらしてるのを放っておけないため、 監視役としてレイヴンを派遣したのだという。 一連の事情がわかり、エステルを心配するリタだったが、結局エステルの意思を尊重した。 レイヴンは他にもデズエール大陸のノードポリカを治める『戦士の殿堂』の長ベリウスへの手紙を託されていた。 手紙の内容は、あのフェローのことらしい。どうやらベリウスはフェローについて知っているらしかった。 ユーリ達もベリウスに会うことに決まり、その日はそれで解散となった。 翌日、リタは別にやることがあるはずなので、どうするのか話しているユーリ達。 そこへやって来るリタ。 エアルクレーネの調査をするはずだったのではと問うと、ケーブ・モック大森林については報告済み、 あとは旅をしながら調査をつづけるつもりだったらしいので、一緒に来るという。 港へ向かうと、途中でヨーデルと会った。 どうやらユニオンとの友好協定のことでドンと話し合いに行く最中らしい。 ヘラクレスのこともあり、うまくいっていないらしい。 ユーリはヨーデルがヘラクレスのことを知らなかったことに疑問を持つが、騎士団の指揮は皇帝でなければできず、 今のヨーデルにはその権利がないのだった。 皇帝を継げばいいというユーリだったが、今のヨーデルには帝位を継ぐことができないと言う。 なぜかと問えば、皇帝になるには『宙の戒典(デインノモス)』という帝国の至宝が必要との話だった。 だが、『宙の戒典』は十年前の人魔戦争のおりに行方不明となっており、それが現在、皇帝の座が空位となっている事情だった。 478 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 43 13 ID HMaogvuy0 ヘリオードに向かうというヨーデルを見届けた一行は、港へ船を調達に行く。 交渉へ行く途中、船乗りたちが怯えながら逃げ出しいるのを目撃する。 そこには、以前デイドン砦で出会った『幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)』のボス、カウフマンがいた。 もしかすれば、彼女なら船を出してくれるかもしれないというカロルに従い、一行はカウフマンと交渉する。 彼女はユーリを見つけると、一つ仕事をしないかと持ちかけてくる。 どうやらこの季節、魚人の群れに襲われるため、商品を運ぶことができないらしい。 以前から契約していた傭兵団はボス(バルボス)が死んだため、現在使えなくなっているとのことだった。 結局、相互利益ということで船の護衛をした後はその船を貰えることになり、護衛を引き受けたのだった。 船の上を行く道中、カウフマンから『海凶の爪』の話を聞くユーリ達。 彼らは兵装魔導器専門のいわゆる死の商人のギルドらしかった。 その兵装魔導器をどこから仕入れているのかも謎だという。 話の途中、船が揺れ、魚人の群れが襲ってきた。 魚人の群れを撃退ユーリ達。 こき使われると嘆くレイヴンは『聖核(アパティア)』も探しているのに…と口にする。 どうやら『聖核』を探すのはドンからの指令らしい。 もう大丈夫だからと、カウフマンは船の針路をユーリたちにまかせた。 船を進めていると、だんだんと霧が深くなってきた。 霧の中から一隻の船が現れ、ユーリ達の船にぶつかった。 船は沈まなかった。 ぶつかってきたのは古い船だった。人の気配もない。 船体には「アーセルム号」と書かれている。 と、突然アーセルム号からフィエルティア号(ユーリ達の船)へ架け橋が降ろされた。人影は見当たらなかった。 船を出せというリタだったが、船の動力である魔導器が動かず、逃げることができない。 幽霊船を調査するしかないと判断したユーリだったが、カウフマンの抗議から乗り込むのは数人となった。 メンバーを選出し、内部へ侵入したユーリ達は姿の見えない敵に襲われる。 敵を倒しつつ探索をつづけるユーリ達だったが、突然シャッターのようなものが降り、閉じ込められてしまった。 その頃、外では幽霊船のマストが折れてしまっていた。 残ったメンバーはユーリ達を心配し、自分達も突入することを決意する。 479 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 44 14 ID HMaogvuy0 内部を探索し、ユーリ達と合流した一行。 しかし入ってきた扉が閉まってしまい、別の出口を探すことになる。 辿り着いた先は船長室らしき場所。 そこには船長らしき人の遺体が机に倒れていた。すでに白骨化している。 傍らにおいてある航海日誌らしきものに目を通すユーリ。 アスール暦232年 ブルエールの月13 それは帝国ができるずっと以前、少なくとも千年以上前の暦だった。 日誌には船が漂流し、船員達は空腹で倒れていったことが書かれていた。 そしてこの船の目的が「ヨームゲン」と呼ばれる街へ『澄明の刻晶(クリアシエル)』を届けることだと。 その『澄明の刻晶』は、ユイファンなる人物から貰った小箱に収めてあるらしい。 『澄明の刻晶』の入った箱は遺体が大事そうに抱えていた。 だが、箱は開くことができなかった。 それどころか、退魔の力を持つと書かれていた『澄明の刻晶』は魔物を引き寄せ、戦うことになってしまう。 魔物を倒したユーリ達。 『澄明の刻晶』を船長に返すというカロル達だったが、エステルがヨームゲンへ届けてあげたいと言い出す。 ジュディスが再び批判し、それにリタが食いかかる。 結局、旅をしながら多少手伝う分には問題ないということでおさまった。 と、その時レイヴンが外に煙のようなものを見つける。 どうやら船の動力が直ったことを知らせる発炎筒のようだった。 ユーリ達は幽霊船を脱出し、ノードポリカへ急ぐのだった。 ノードポリカへ辿り着いた一行。 港へ着くと、一人の男がカウフマンに声をかけてきた。 男の名はラーギィ。ギルド『遺構の門(ルーインズ・ゲート)』のボスだった。 レイヴンの説明によれば、帝国の遺跡発掘の手伝いをしているギルドらしい。 リタは『海凶の爪』に魔導器を横流ししているのでは、と怪しむが、カウフマンは完全にシロだという。 一行はベリウスに会ってからコゴール砂漠へ向かうことにした。 闘技場にいると思われるベリウスを訪ね、闘技場へ赴く。 480 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 45 23 ID HMaogvuy0 ベリウスのいるらしい部屋の前に立つ男に声をかけたユーリたちだったが、 男─ナッツと名乗った─は約束がなければ通せないという。 だがレイヴンがドンの名前を出したことで、ナッツは用向きを承るという。 レイヴンはドンに直接渡すよう言われたと告げると、次の新月の晩に来るよう言われた。 ドンの使いが来たことを伝えてもうよう言い、一行は砂漠の情報を集めることにした。 とりあえず、もう遅いため、その日は休むこととなった。 夜、港に立つエステルの元にユーリが現れた。 フェローから言われた言葉がまだ耳から離れないらしい。 ユーリはエステルが世界の毒には見えないと言い、エステルも少しは気分が晴れたのだった。 ふと、空を指したエステル。 夜空に一際輝く星が見える。 それが『凛々の明星』だという。あの星には一つの伝承が残っているらしい。 かつて、世界を災厄が見舞い、それに立ち向かった人々が次々と命を落としていった。 皆が倒れ、力尽きたとき、ある兄妹が現れた。 兄妹は力を合わせ、世界を災厄から救った。 妹は満月の子と呼ばれ、大地に残り、兄は凛々の明星と呼ばれ、空から世界を見守ることにした。 伝承を聞いたユーリは今度カロルにも聞かせてやろうと言い、エステルにも早く帰るよう促して宿へ帰ったのだった。 翌日、情報集めに街中を歩いていると、二人の男が武器を抜いて言い争っていた。 それを止めようとしているのはあのラーギィ。 そこへユーリがジュディスが割り込み、その場は収まったのだった。 ユーリ達に礼を言うラーギィは、ユーリ達の腕を見込んで一つの願いを持ちかけてきた。 が、誰にも聞かれたくないのか、闘技場のほうへ走っていった。 481 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 18 26 ID HMaogvuy0 ラーギィを追い、闘技場へやって来たユーリ達。 彼によると、『戦士の殿堂』を乗っ取ろうとしている男がいるため、倒してほしいのだという。 なぜそんなことに関わろうとするのか聞いたリタに、ラーギィは闘技場遺跡の調査をさせてもらっているからだと答えた。 別の人間が上に立ち、街との縁が切れれば、『始祖の隷長(エンテレケイア)』に申し訳がないという。 『始祖の隷長』について聞くカロル。 『始祖の隷長』とは、かつてこの街を作った古い一族であり、『遺構の門』と街の渡りをつけてくれたらしい。 レイヴンがその乗っ取りをしようとしているのが誰なのかを聞くと、それは闘技場のチャンピオンだとラーギィは言う。 真っ向から挑んできたため、『戦士の殿堂』も手を出すことができないらしい。 早い話が大会に出てその男を倒してほしいというのだった。 その男の背後には『海凶の爪』がいるとラーギィは言う。 『海凶の爪』はベリウスを倒し、ギルドの制圧をしようとしているのだと。 キュモールならそう考えると踏んだユーリ達は、出場することを決める。 結局、ユーリが出場することとなった。 大会がはじまり、順調に勝ち進むユーリ。 ついにチャンピオンとの対戦となる。 そこへ現れたのはフレンだった。フレンがチャンピオンだったのだ。 どうやらラーギィに一杯食わされたらしい。 フレンは騎士団の任務でここにいるという。 戦いつづける二人。茶番はやめないかというフレンだが、ここでやめると大ブーイングになるというユーリ。 そこへ、一人の男が乱入してきた。再びやって来たザギ。 ザギは左腕を魔導器に変え、ユーリを殺すためだけにやって来たのだった。 加勢に入るエステル達。 ザギを退けると、ザギの左腕の魔導器が暴走し、闘技場で見世物として使う魔物の檻を破壊した。 ザギは苦しみながら逃げ出し、ジュディスが追いすがろうとするが、エステルが魔物に攻撃され、倒れた。 ユーリ達はまず魔物を倒すことにした。 482 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 19 29 ID HMaogvuy0 魔物を倒し続けるが、その数に疲弊していく一行。 その時、エステルの体が光を放った。 エステルが持っていたあの幽霊船で手に入れた箱のせいらしい。 と、突然やって来たラーギィがエステルから箱を取り、走り去った。 闘技場はフレンと騎士団に任せ、ユーリ達はラーギィを追うことにする。 ジュディスとラピードが先行しているらしい。 闘技場から出たところでジュディス達と合流し、ラーギィが街の外へ逃げたことを聞く。 まだラピードが追っているらしい。 ラーギィがなぜこんなことをしたのか考える一行だったが、ラピードとラーギィを追うことにした。 街の出口近くでラピードと合流。 ラーギィの匂いがついたものを使い、匂いで追うことになる。 ジュディスによれば、西の山脈は旅支度がないまま越えることはできないため、追い詰められそうだという。 準備を整え、ラーギィを追いすがる。 洞窟の前に辿り着いた一行。 カロルによれば、この洞窟は「カドスの喉笛」と呼ばれる危険な場所なのだという。 すぐにラピードが物陰に隠れていたラーギィを発見した。 追い詰めたユーリ達だったが、そこへ『海凶の爪』の戦闘員である赤眼達が現れた。 赤眼達を一掃した時にはすでにラーギィは逃げた後だった。 ユーリ達は逃げたラーギィを追い、カドスの喉笛の奥へ進む。 ようやくラーギィに追いついたが、突然エアルが活性化し、行く手を阻んだ。 どうやらここもエアルクレーネらしい。 逃げ出すラーギィ。 だが、突然洞窟が揺れ、天井から巨大な魔物が現れた。 魔物はおもむろにエアルを食べ始め、食べ終わったときにはユーリ達の体が動かなくなっていた。 ピンチかと思われたが、魔物はそのまま去っていった。同時に金縛りも解けた。 同時に逃げ出したラーギィ。 エアルクレーネが気になるリタを促し、ラーギィを追う。 反対側の出口近くでコウモリの群れに行く手を阻まれていたラーギィからラピードが箱を取り返した。 追い詰められたラーギィは、突然口調が変わり、次の瞬間『海凶の爪』のボス、イエガーとなっていた。 イエガーはラゴウの死体がダングレストの川下で発見されたことを告げ、ああはなりたくないと言う。 イエガーはゴーシュとドロワットを呼び、その場をまかせて逃走した。 483 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 20 34 ID HMaogvuy0 イエガーが去ると、ゴーシュとドロワットが相手をしていたコウモリたちが集まり、一匹の巨大な魔物になった。 その魔物、プテロプスを倒し、怪我をした二人をエステルが介抱しようとするが、二人は拒否する。 再び煙幕を張り、二人は逃走した。 煙幕には臭いも含まてあったため、ラピードでも追えなかった。 二人が出て行った出口はコゴール砂漠に繋がっていた。 エステルはフェローに会いに行くという。 護衛を引き受けたからにはほっておけないというカロル。 リタは反対したが、近くにあるオアシスの町で一息つくことで決定した。 ジュディスの言う砂漠の街マンタイクへ到着した一行。 なぜか人が少なく、騎士ばかりが目立つ。 一旦、自由行動をし、それぞれ今後のことを決めることにした一行。 宿屋前で集合するが、突然エステルが仕事の報酬として何かを差し出した。 エステルはここで皆と別れ、一人でフェローに会うことにしたのだという。 ユーリは突然、『凛々の明星』の掟である「義を持って事を成せ。不義には罰を」を口にした。 エステル一人を危険な場所へ行かせるのは不義であると言い、エステルに協力するという。 カロルやジュディス、レイヴンも賛成するが、リタはエステルを行かせるのを反対した。 しかし、エステルの意思が強固であることを知り、結局全員で砂漠へ行くこととなったのだった。 砂漠へ行く準備として宿屋で人数分の水筒を用意してもらうことになった一行は、そのまま宿に泊まることにした。 夜、街の雰囲気について話し合うが、そのまま休んだのだった。 翌朝、宿屋の主人から水筒をもらった一行は、騎士たちについて話を聞く。 あれは街の住民を監視しているのだという。その理由もわからないらしい。 最近、この街にも執政官がやって来たらしい。 何でも、ノードポリカでベリウスを逮捕するため、騎士団が動いているらしい。 主人の話によると、ベリウスは十年前の人魔戦争の裏で糸を引いていたという話だった。 訝しむジュディス。 そこへ騎士がやって来たため、話はそこまでとなった。 484 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 21 46 ID HMaogvuy0 オアシスで水を汲んだ一行。 その近くで子供を捕まえている騎士を見かけ、ユーリが飛び出していってしまう。 エステルがやって来たため、なんとかその場を凌ぐことができた。 子供達─アルフとライラと名乗った─に話を聞くと、フェローの調査として連れて行かれた両親を探すため、砂漠に行こうとしていたのだという。 ジュディスが二人の両親を探すと説得した。 子供達は仕事の報酬として、大事にしているガラス玉をくれたのだった。 なぜフェローを探しているのか、街を外出禁止にしているのか、分からなかったが、 まずはコゴール砂漠へ行き、街のことは帰ってから調べることにした一行。 砂漠に入り、暑さでまいってしまうユーリ達。 まず、子供達の両親を探してからフェローを探すことに決まる。 と、その時、フェローの鳴き声が聞こえ、フェローがこの砂漠にいることが確認できた。 砂漠の中間地点まで辿り着いたところで水も少なくなり、へばってしまった。 が、カロルが近くに水場を発見し、一休みすることになる。 休憩が終わり、探索をつづける一行。 砂漠の出口近くで倒れている二人の人間を発見し、エステルの治癒術で治療した。 水をほしがる二人に水筒の水を分け与え、どうやら二人がアルフとライラの両親らしいことを確認する。 二人だけで返すのは危険と判断し、近くにいるらしいフェローの鳴き声を頼りに進むユーリ達。 砂漠の出口へ辿り着くと、突然気味の悪い魔物が襲い掛かってきた。 なんとか勝利をおさめ、エステルはなぜかその場に舞い降りたフェローの羽を手にする。 限界にきていたユーリ達はその場に倒れてしまった。 薄れゆく意識の中、ユーリはカドスの喉笛で出会ったあの魔物の姿を見た… 323 :ゲーム好き名無しさん:2009/01/15(木) 23 57 45 ID VVKOLDDX0 すいません、テイルズ オブ ヴェスペリア途中まで書いた者ですが。 諸般の事情から続きが書けなくなってしまいました。 大変申し訳ないのですが、他の方、お願いいたします。 368 :ゲーム好き名無しさん:2009/12/20(日) 21 47 40 ID R1kIgfh10 テイルズオブヴェスペリア投下します。 物語の1部、2部の途中までは他の方が詳しく記述してくださってるのでその続きから。 意識を失ったユーリ達が目を覚ますとヨームゲンと呼ばれる村にいた。 以前遭遇した幽霊船の船長が目指していた村の名前だと気付き、澄明の刻晶を届ける相手を捜す。 澄明の刻晶の箱を開ける鍵を持った女性ユイファンを発見。だが彼女の話と幽霊船の日記の話が合わない。 (幽霊船の日記は1000年以上も前に書かれたのに対し、ユイファンはその幽霊船の船長が旅に出て3年しか経っていないと言う) 澄明の刻晶を賢人に届けて欲しいと頼まれ、訝しがりつつも賢人のもとへ。賢人の家にいたのはデューク。ひとまず澄明の刻晶を渡す。 彼によると澄明の刻晶は『聖核(アパティア)』と呼ばれるもの。デュークは剣を用いて聖核をエアルに分解してしまう。 事情をよく呑み込めないユーリ達。デュークは説明する気は無いらしい。 ユーリ達は諦めてアルフとライラの両親をマンタイクに送る。するとマンタイクにはキュモール隊がいた。 キュモールはマンタイクの住人や自分の配下を無理矢理砂漠に送り出しフェローの捜索をさせていた。アルフ達の両親もキュモールたに砂漠に放り出されて行き倒れたと言う。 カロルが帝国の馬車をこっそり破壊し出発は延期された。だが時間稼ぎにしかならない事は明白。 宿屋でキュモールの行いについて話し合う一行。レイヴンの「バカは死ななきゃ治らない」という言葉が頭から離れない。 皆が寝静まった後、ユーリは1人行動を開始。キュモールの寝室に侵入する。 部下もおらず(ユーリが予め倒したと思われる)必死に逃げるキュモール。 キュモールは追いつめられ命乞いをする。恐怖のあまり足を踏み外し流砂に呑み込まれてしまい、助けを懇願する。ユーリは冷たく言い放つ。 「お前はその言葉を、今まで何度聞いて来た?」 断末魔をあげて流砂に消えて行くキュモールを見下ろすユーリ。 ユーリは背後から声をかけられる。そこにいたのはフレン。 場所を変え、オアシスの前で話す2人。フレンはユーリがラゴウを暗殺した事に気付いていた。 個人の感情で人を砂漠のは罪人の道だ、悪人は法で裁くべきだと主張するフレン。 ユーリは法で裁けない悪党がいるから自分が手を汚すと主張する。自分が罪を犯す事で救われる命がある。罪人の道を自分をもう選んだと言う。 フレンはユーリが罪人の道を行くのならユーリを止めると仄めかしたその時ソディアが報告に現れる。 フレンが目を反らした間にユーリは姿を消した。 隠れるユーリのもとにエステルが現れる。エステルはフレンとユーリの一連のやり取りを聞いていた。 ユーリが近付くとエステルは思わず一歩引いてしまう。自分が怖いかと問うユーリ。エステルはユーリの手を労るかのように取った。 翌日、フレン隊の到着によち住人迫害を犯していたキュモール隊は捕縛されマンタイクは解放されていた。そしてキュモールは行方不明という扱いになっている。 新月が近いのでノードポリカのベリウスに会いにいくことに。 ノードポリカに戻ろうとするが途中カドスの喉笛が騎士団によって封鎖されていた。洞窟ではフレン隊が魔物を用いて検問をしている(魔物を調教し通行人を脅していた様子) レイヴンが魔物を暴れさせ、騎士団が混乱した隙に乗じて突破。 途中でシュヴァーン隊のルブラン、アデコール、ボッコスが哨戒にあたっていた。レイヴンが「気をつけ!」と声を張り上げるとルブラン達が一斉に気をつけをする。 その隙に突破し、無事カドスの喉笛を抜けることに成功した。 369 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 50 02 ID R1kIgfh10 ノードポリカに到着、丁度約束の新月の夜。ベリウスに会いに行く。 ベリウスの部下ナッツを通してベリウスと面会。統治者ベリウスの正体は狐のような姿をした『始祖の隷長(エンテルケイア)』だった。 エステルはベリウスに満月の子、世界の毒についての話を尋ねる。その時魔狩りの剣が闘技場に潜入。 ベリウスに魔狩りの剣のボス、クリントが挑む。ベリウスは自分は大丈夫だからナッツらを助けて欲しいと頼み、ユーリ達はナッツ救出に向かう。 魔狩りの剣は魔物を倒す事を信条とするギルド。ベリウスを魔物とみなし討伐すると言う。レイヴンは魔狩りの剣と行動してる青年を見つけて驚く。 ナッツを助けると負傷したベリウスとクリントが現れる。 ベリウスを治そうと治癒術をかけるエステル。ジュディスの制止の声も間に合わず、ベリウスに治癒術がかけられる。途端ベリウスが苦しみだす。始祖の隷長にとってエステルの治癒術は猛毒だった。 暴走したベリウスは自分を殺してくれと懇願、彼女を倒すことでようやく暴走は収まった。 愕然とするエステルを慰めるベリウス。自分を癒そうとしてくれたその心を大切に。そう言ってベリウスは息絶えて後には聖核が残った。 聖核を欲する魔狩りの剣と交戦するユーリ達。その中でエステルは自分が殺してしまった、自分が世界の毒、誰も救えない…とショックを受けていた。 ユーリはエステルの目の前で自分の腕を斬りつける。反射的にユーリを癒すエステル。 「ちゃんと救えたじゃねぇか」 ひとまず退散しようとフィエルティア号に引き返すユーリ達。だが途中、フレン達がユーリ達を足止めする。フレンにより、ユーリがラゴウやキュモールを屠った事が皆に明かされてしまう。しかしユーリは怯まず、魔物を使った封鎖など、らしくないフレンの行いを責める。 帝国を変えようと騎士になった。それなにのお前がやってる事は自分達が嫌いだった帝国のやってることそのものだ。ユーリの言葉に立ち尽くすフレンを他所に船に引き上げる。 出航しようとするとレイヴンが魔狩りの剣と行動していた青年ハリーを連れてやってくる。 彼はドンの孫であり天を射る弓の一員だが、偽の情報を掴まされベリウスに攻撃を仕掛けさせてしまったらしい。 ユーリがラゴウ達を暗殺した事に対し複雑な心境のカロル。さらに、ジュディスが突然フェエルティア号の動力である魔導器を破壊してしまう。 各地で魔導器を破壊していた竜使いがジュディスだと悟り驚愕するリタ。ジュディスは一方的に別れを切り出し、相棒の竜バウルに乗ってどこかへ飛んで行く。 幸い予備の魔導器があったため再出発。凛々の明星の今後に一抹の不安を覚えるユーリ。 聖核をベリウスの盟友のドンに渡すためダングレストを訪れるとベリウスのギルド『戦士の殿堂(パレストラーレ)』が押し掛けていた。 ドンが『海凶(リヴァイアサン)の爪』のアジトに向かったと聞いて背徳の館へ。館の奥でイエガーと対峙するドンを発見。 ノードポリカで魔狩りの剣とハリーがベリウスを襲った騒動の裏には海凶の爪が関係してると見抜いたドンは単身イエガーに対決を挑むがイエガーには逃げられてしまう。 ドンに聖核を見せるユーリ達。ドンはベリウスがこんな姿になってしまったと悔やむ。聖核について尋ねようとするが、ドンはもう時間が無いと言う。 襲ってくる海凶の爪。レイヴンがドンのために時間稼ぎしてくれと頼む。ユーリ達が海凶の爪の相手をしてる間にドンはダングレストに戻る。 ユーリ達がダングレストに戻ると一騒動が起きていた。 戦士の殿堂のボス、ベリウスが天を射る弓のハリーが原因で死んだ。それにより戦士の殿堂の報復が始まろうとしていた。それを防ぐには天を射る弓が相応の代償を払わねばならない。つまり、ドンの首を差し出すことに。 悲しむカロルを諭し、広場で自決をしようとするドン。ドンは全員にに「これからはてめぇの足で歩け」と言い放つ。 ハリーが自分の責任だから自分も自害すると駆け寄るが、レイヴンが「バカ野郎が!」と殴って止めた。 ドンが介錯を頼むが介錯人は現れず、ユーリが名乗り出る。ドンはユーリを損な役回りと言い、お前のこれからを見たかったと呟いた。ユーリはあんたの覚悟を忘れない、と告げる。ドンは自分の腹に刃を向けた…。 370 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 51 52 ID R1kIgfh10 ドンの死によって戦士の殿堂とユニオンの衝突は避けられたが、ダングレストは大きな支柱を失う。 ドンに認めてもらいたかった、ドンが憧れだったというカロルはギルドに対する意欲を失っていた。ユーリはお前の夢だったギルドはそんなものかと強くカロルを説得する。 カロルがいなくても凛々の明星は止まらない、ユーリは1人でも凛々の明星を続ける事を告げる。ユーリが去った後、カロルは1人咽び泣いた。 ユーリはギルドの掟の重さを痛感し、ジュディスの処遇について考える。 ジュディスの行き先の情報を掴んだユーリ達はテムザ山に行くことに。だが、カロルが姿を見せない。心配するエステルとリタ。 ユーリはカロルなら大丈夫と船に向かう。船を出航させようと言うところでカロルが乗り込んでくる。 カロルはボスと胸を張って言えるようになるまで自分をボスと呼ぶのはやめて欲しいと頼む(今までユーリがカロルをたまにボスと呼んでいた) レイヴンによるとテムザ山は10年前、『人魔戦争』と呼ばれる大きな戦が起こった戦場跡(レイヴンは戦争の当事者らしい)。 人魔戦争とは人と魔物が戦った戦争。人の勝利に終わったが生存者はほとんどおらず、帝国が情報操作している為に真相を知るものは少ないらしい。 道中、魔狩りの剣を叩きのめしているジュディスを発見。うちのギルドのメンバーに手を出すなと脅し魔狩りの剣を撤退させるユーリ。 ギルドを裏切る形で別れたジュディスへのけじめをつけに来たユーリ。ジュディスは理由を話すからついてきて欲しいと言う。 ジュディスすら場合によっては許さないと言うユーリに、カロルは何かを思う。 山頂で自らの行いについて語るジュディス。 ヘルメス式魔導器と呼ばれる魔導器を開発したヘルメスという科学者がいた。 ヘルメス式魔導器は通常の魔導器よりも高出力で技術の革新になるはずだったが、同時にエアルを大量に消費した。結果、各地のエアルクレーネは消費されたエアルを補う為に異常にエアルを放出するようになる。 始祖の隷長は脅威に気付き、ヘルメス式魔導を壊し始めた。人がそれに抵抗し、戦に発展した。それが人魔戦争だった。 ジュディスは始祖の隷長に代わりヘルメス式魔導器を壊してきた。 リタは何故今まで言わなかったのか、1人で世界を救ってるつもりかととジュディスを責める。 そこに魔狩りの剣のティソンとナンが現れる。 近くにジュディスの相棒バウルがいると踏んだ彼らはバウルを始末しようとテムザ山に現れたらしい。 カロルの制止も虚しく2人と戦う事に。2人を気絶させた後バウルのもとに向かう一行。 バウルは若い始祖の隷長であり、成長のために数日動けなかった。始祖の隷長にとってエステルの治癒術は毒。苦しむバウルを癒せぬことを歯痒く感じるエステル。 やがてバウルが成長し、巨大な鯨の姿になる。バウルに乗ってテムザ山を後にする一行。 疲労で眠りにつくジュディスの回復を待つ。世界のためとはいえギルドを裏切ったジュディスについて考えるユーリとカロル。 翌日ジュディスが目覚めた後、話し合いが再開される。 魔導器は大気中のエアルに干渉して世界を乱す原因だが、ある程度までは始祖の隷長が体内に蓄積することで世界のエアルを調整できる。 しかし始祖の隷長の聖核を手に入れようと人間が始祖の隷長を狙うようになり、今では役目を果たすのも難しくなっている。 (始祖の隷長が死ぬと聖核ができるので、高密度エネルギーである聖核を欲しがる人物はたくさんいる) また、以前ジュディスがヘリオードでエステルを狙ったのはエステルの治癒術がヘルメス式魔導器と同じくエアルの乱れの原因になるからだった。 ジュディスはフェローと約束した。人間であるエステルを見極める時間が欲しい。もし害のある存在ならば、エステルを殺す、と。 それを知っても尚エステルは自分のことを知るためにフェローに会いたいと言う。 371 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 53 05 ID R1kIgfh10 バウルに乗ってフェローのもとへ。リタは執拗に止めるがエステルの覚悟は揺るがない。 エステルはフェローに自分の力、満月の子のこと、世界の毒とは何かを教えて欲しいと訴える。もし自分が生きる事が許されない存在なら死んだっていい、でも何故死ななければならないのか理由が知りたい。 フェローは語り始める。満月の子の力はどんな魔導器よりも大量のエアルを消費し、エアルクレーネを刺激する。 リタはエステルの力が世界に及ぼす影響に勘付いていた。自分の仮説が間違ってて欲しかったと悔やむリタ。 世界を救おうとするフェローのとエステルを救おうとするユーリの主張が食い違うが、ジュディスが仲裁。 エアルを抑制する方法を捜させて欲しい、その前に世界が限界に来るようならジュディスがエステルを殺すという約束でフェローは納得する。 ユーリはエステルの「死んだっていい」という発言に苛立っていた。二度と言わないよう忠告する。 魔導器は古代に創られたもの。ならば昔も同じようにエアル関連で問題が生じたはずだと、その手がかりを求めフェローの言っていた「罪を受け継ぐ者」を捜す。罪を受け継ぐ者とは魔導器を創りだしたクリティア族と結論づけ、クリティアの街ミョルゾを目指す。 アスピオにいるクリティア族がミョルゾを知っている可能性があるとリタが言う。ユーリ達はアスピオを目指す。 カロルはジュディスがギルドの掟を破ったけじめについて、みんなで罰を受けようと提案する。 ジュディスが1人で世界のために行動していた、知らなかったとはいえカロルは仲間であるジュディスを助けなかった。仲間に協力しなかったことは一人はみんなのために、みんなは一人のためにという掟に反する。 そしてユーリも自分の道だからと仲間に話さないことがあった、それは仲間のためにならない。だから皆、罰を受ける必要がある。 正しいことをしてるのに掟をやぶったから罰を受けるべきかカロルはずっと悩んでいた。だから皆で罰を受けてやり直そうと提案する。 カロルの提案を皆が受け入れる。罰の内容は休まずクリティア族を捜すこと。 クリティア族のトートに出会い、ミョルゾへの行き方を教わる。 ミョルゾへ行くためにエゴソーの森へ。ミョルゾへ行く交換条件として、クリティアの聖地であるエゴソーに入り浸る集団を排除して欲しいと言われる。 エゴソーの森を守る騎士達は騎士団長直属の部隊だった。突然襲いかかってくる。 山頂に設置された兵装魔導器で狙撃されるがエステルの力をで事無きを得る。だが、エステルの力は感情に反応して無意識に発動するようになってきている。 兵装魔導器を止めようと山頂をめざす。兵装魔導器の技師を捕らえ機能停止させようとするがもう1台の魔導器に狙われる。その隙に技師に逃げられるが、リタが機能を停止させる。 文字通り死ぬ気で頑張るリタに感嘆するレイヴン。レイヴンも人魔戦争で死にかけたのだろうと言うユーリ。 「死ぬ気で頑張るのは生きてる奴の特権だわな。死人にゃ信念も覚悟も……」言った後茶化すレイヴン。 リタが2台目の兵装魔導器を停止させる間に騎士達と応戦するユーリ達。魔導器停止には時間がかかり、皆の疲労の色が濃くなっていく。 ならばいっそ魔導器を壊そうとするリタだがエステル達が止める。仲間に支えられ、リタが魔導器の機能停止に成功。騎士団が引き上げていく。 トートから受け取った鐘を鳴らすとミョルゾが出現。 ミョルゾは始祖の隷長に包まれた空を浮遊する空中都市だった。バウルに乗ってミョルゾへ。 372 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 54 55 ID R1kIgfh10 ミョルゾで長老に会う。クリティア族は魔導器を創った一族だが、大昔に捨てたらしい。 長老によると魔導器に使われる魔核は聖核を砕いたものだという。 さらにミョルゾの伝承を調べると、大昔に魔導器がエアルを乱し災厄を招いたという伝えがあった。 乱れた大量のエアルは星喰み(ほしはみ)となり世界を包む。その後、始祖の隷長と人間が力をあわせて星喰みを鎮めた。満月の子の犠牲を以て。 クリティア族はそれ以降、魔導器を捨てた…。 ショックを受け、姿を消すエステル。エステル不在のまま話をまとめるユーリ達。全ての魔導器は星喰み出現の危険をはらむものであり、ヘルメス式魔導器も満月の子も危険の一部に過ぎない。 全ての魔導器が危険の原因だが人は簡単に魔導器を捨てられない。 魔導器を使ってもエアルを消費しなければいい…リタがハッとする。リタ達魔導士が求める究極の到達地点「リゾマータの公式」 確立されればエアルの制御が容易になり、エステルも世界も無事になるかもしれない。 レイヴンはリゾマータの公式に辿り着くことこそが夢物語だと言って部屋を出ていってしまった。 ユーリ達は危険分子であるヘルメス式魔導器をつくり出している黒幕を捜すことに。聖核を狙ってる連中を追っていけば見つかる。話がまとまったその時、どこかで転送装置が作動する。 レイヴンとエステルが同時に姿を消した。訝しがる一行。 ユーリの脳裏にエゴソーの森でのレイヴンの発言がよみがえる。 『死ぬ気で頑張るのは生きてる奴の特権だわな。死人にゃ信念も覚悟も…』 初めて会った帝都の地下、騎士団長アレクセイが直々に迎えに来て釈放されたレイヴンの姿。なんでこんな時に思い出す、ユーリは苦々しげに呟く。 エアルの流れを辿ってエステル達の行方がヨームゲンの辺りに向かったと判明、ユーリ達はバウルに乗って砂漠へ。 ヨームゲンは廃墟となっていた。不思議がるユーリ達はデュークを見かける。デュークはカドスの喉笛で見た魔物と一緒にいた。同時にアレクセイが登場。 そこでユーリ達が遭遇してきた数々の事件。バルボス、ラゴウ、全ての黒幕が元を辿るとアレクセイによるもの判明する。 フレン隊が到着。フレンはアレクセイが謀反を起こした事が信じられない様子。 イエガーが登場し、アレクセイは去って行く。アレクセイにユーリ達を始末するよう言い渡されたイエガーだが、彼はエステルはバクティオン神殿にいると言って去っていった。 ユーリはアレクセイにまんまと利用されたフレンを責める。フレンの口からアレクセイの暴挙が明かされる。 ヘリオード、マンタイク、キュモールの行動、ヘルメス式魔導器の開発、聖核の回収、全てアレクセイの命令だったという。 ヨーデルの護衛に向かったフレンと別れ、ユーリ達はエステル救出にバクティオン宮殿へ。 373 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 56 13 ID R1kIgfh10 バクティオン神殿に向かうとそこではヘラクレスが始祖の隷長アスタルを攻撃していた。アスタルはバクティオン神殿の中に逃げ込む。 神殿に乗り込んだユーリ達の前にアレクセイが現れる。捕らえたエステルの力を強制的に引き出して攻撃。ユーリ達は倒れて意識を失ってしまう。 そこにソディア率いるフレン隊が駆けつけ救われる。フレンがユーリを助けるよう寄越したらしい。 ソディアがユーリを敵視する。何故ユーリのような人物がフレンの友人なのだとあたる。ユーリの存在はフレンのためにならない。ソディア達はその後すぐにフレンの合流すべく引き返して行った。 神殿の奥には結界が設置されて通れない。そこにエステルを殺しにきたデュークが現れる。 エステルを何としても助けるというユーリに、デュークは自分の剣を渡す。剣は『宙の戒典(デインノモス)』と呼ばれるもの。宙の戒典があれば結界を解けるらしい。 アレクセイとエステルの元にたどりつく。アレクセイはエステルの力を使いアステルを殺して聖核を入手した。 続けてエステルの力を使ってユーリ達に攻撃を仕掛けるが、宙の戒典の力で中和する。 アレクセイはもともと宙の戒典を欲していたが入手できなかったためエステルで代用しているらしい。 自分の力で皆を傷つけてしまうことにエステルが絶望する。 そんな中アレクセイの部下である親衛隊が現れる。その中からシュヴァーンが登場。ラピードが激しく吠える。 「……やはり犬の鼻はごまかせんか」 シュヴァーンの声はユーリ達のよく知る男の声のものだった。 天を射る弓の幹部であり、エステルをさらいアレクセイに引き渡したレイヴン。彼の正体は騎士団ナンバー2シュヴァーンだった。 ユーリ達に剣を向けるシュヴァーン。交戦の最中、シュヴァーンはわざと攻撃を受け、倒れる。 斬られた部分、はだけた胸に魔導器が埋め込まれていた。シュヴァーンは10年前の人魔戦争で一度死んでいた。アレクセイが心臓代わりに魔導器を埋め込んだことで蘇生させられたと言う。 突然神殿が崩れ、閉じ込められた。アレクセイはユーリ達をシュヴァーンと一緒に生き埋めにするつもりらしい。 ようやく訪れた死、と動こうとしないレイヴンをユーリは叱咤する。レイヴンは観念したようで脱出路を作るがその時天井が崩れる。 身を賭してユーリ達を逃がすレイヴン。アレクセイが帝都に向かったと告げる。ユーリ達が脱出した後、シュヴァーンの支えていた天井が崩れる…。 レイヴンの死を悼む仲間達に檄をとばすユーリ。 神殿の入り口でルブラン達と遭遇。彼らはシュヴァーンを捜していた。生き埋めになったことを告げるユーリ。呆然とするルブラン達をよそに帝都へ。 バウルで帝都に向かう途中ヘラクレスを発見。ヘラクレスにアレクセイがいると踏んで侵入を決意。砲撃が薄い左後方側から侵入する。 侵入するとそこにはルブラン隊がいた。そこにレイヴンが颯爽と登場、驚くユーリ達。 レイヴンは部下のルブラン達にアレクセイの部下を片付けるよう命じ、ユーリ達と同行を希望。駄目ならこの場でユーリ達に殺されても構わないと。 ユーリはギルドのケジメとしてレイヴンの命を預かった、勝手に死なさないと宣言。1人1人がケジメとしてレイヴンに鉄拳制裁を与えた。 アレクセイがいると思われた制御室に到着すると、ザギが急襲。ヘラクレスは囮でアレクセイはここには居ないらしい。 ザギを倒しヘラクレスを停止させるが、ザギが復活してヘラクレスの装置を破壊。ヘラクレスが誤作動を起こす。 その時イエガー達が突然現れてユーリを救出、ザギを倒す。イエガーはアレクセイが帝都にいると告げて去って行った。 ヘラクレスの動力を断つため動力室へ。動力室では聖核とエアルが暴走し、エネルギー主砲に集まっていた。主砲が放たれれば帝都ザーフィアスが粉々になる。 宙の戒典でエアルの暴走を止めることに成功するが、既にエネルギーが集まってしまい主砲が発射されてしまう。その時フレンの指揮により騎士団の船がヘラクレスに体当たりし、軌道を変え、ザーフィアスは難を逃れた。 ヘラクレスを発ちザーフィアスを目指すユーリ達。バウルに乗って帝都に行くとザーフィアスの結界が解けていた。 アレクセイによってエステルの力が暴走。エステルは苦しみ、嘆く。 ユーリはエステルの手を取ろうと手を伸ばす。エステルもまたユーリの手を取ろうとするが、手が届く前にユーリは吹き飛ばされてしまった。 「これ以上…誰かを傷つける前に… お願い 殺して」 エステルの悲痛な叫びが聞こえる。ユーリ達はバウルごと吹き飛ばされてしまう。 374 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 57 17 ID R1kIgfh10 カプワ・ノールの近くに不時着し、重傷を負う。身体を休める為にカプワ・ノールへ向かった。バウルは傷つき、しばらくユーリ達を運べそうにない。 ノール港では上空にエアルが溜まって赤くなり住人がパニックを起こしていた。 そこでティグルと再会、医者を紹介してもらい休憩する。 情報収集するユーリ。ヘラクレスの主砲によりエフミドの丘付近が道が消滅していて通れなくなり、ノール港は孤立してしまった。 ザーフィアスへの迂回路を探るが、船は騎士団が全て持って行ってしまい船も出せない。 八方ふさがりのユーリ達にティグルが提案する。海岸から続くゾフェル氷刃海では流氷が道になり、遠回りだが帝都に行けるという。 ゾフェル氷刃海、足場となる氷のあちこちに武器が刺さってた。冷たい海を巨大な魔物が泳いでいる。 途中で活動停止したエアルクレーネを発見。その時魔物が急襲、魔物の攻撃によりエアルクレーネが活性化する。 とっさにユーリがカロルを突き飛ばしカロルは難を逃れるが、濃いエアルによりカロル以外は身動きが取れなくなる。 カロルに逃げろと叫ぶユーリ。カロルは仲間が魔物に襲われようとしている所を目の当たりにする。 「ボクがやらなきゃ……今やらなきゃ… 今やらなくていつやるんだぁ!!」 勇気を奮い立たせ魔物に挑むが手も足も出ない。何度も何度も吹っ飛ばされ、その度に起き上がる。 ついに武器がはじかれ丸腰になってしまうカロル。頼むから逃げてくれと叫ぶ仲間達。 カロルはみんながいるから、後ろにみんながいるから大丈夫とあくまで魔物に立ち向かった。 カロルは遠くに大剣が氷に刺さっているのに気付き、魔物に向かって駆け出した。カロルの姿ユーリ達の死角に消えて、打ちのめされた音がした。 次の瞬間、空高くふっ飛ばされたカロルがユーリ達の目に映る。その手には大剣が握られていた。 「ボクの勝ちだ!」 上空からのカロルの急襲に魔物が怯み、エアルクレーネが制止。その隙に全員抜け出す。皆の力を合わせて魔物を倒す。 戦闘後、気が緩んで意識を失うカロルを気遣うユーリ達。眠るカロルにユーリが「ありがとうな、首領(ボス)」 しばらくして目を覚ましたカロルはドンの言葉を思い出す。「仲間を守ってみろ、そうすれば応えてくれる」その意味が分かった気がすると言う。 それがお前の見つけた答えならきっと正解だ、と励ますユーリ。一方、リタは先のエアルクレーネがエアルの乱れの制御の手がかりにならないかと考ええていた。 帝都の前にハルルを訪れる。カロルが熱を出し、休む場所を捜す。 ハルルは帝都から逃げて来た人の避難先となっていた。だが、避難した人が貴族ばかりなのを気にするユーリ。 ヨーデルと遭遇。ハルルに避難民を受け入れるようはからったのは彼だった。 帝都はエアルが暴走し人が住めない場所になってしまった。そんな場所に下町の人間が取り残されてしまったという。 宿屋に戻るユーリ達。帝都を包み込む程のエアルの暴走、全てアレクセイがエステルに負担をかけているらしい。エステルはもう無事では済んでいないのかもしれないと不安がるリタ。 ユーリは風に当たると言って宿屋を後にする。ついてくるラピード。 ユーリはヨーデルと遭遇する。ヨーデルはエステルの身を心配していた。 エステルは強い力を持っていたため評議会に担ぎだされた。そしてその力は世界の災いとなる。事によっては騎士団はアレクセイだけでなくエステルを討つこともあるかもしれない。 ユーリは帝都に向かう途中エステルのことを思い出す。少し休憩するとラピードに言って、眠りにつく。 目を覚ますとカロル達から攻撃される。勝手に1人で帝都を目指したユーリを責める仲間達。 ラピードがカロル達を連れて来たらしく、カロル達はユーリ1人で帝都に行かせないという。全員で最後まで行こうと決め、再出発した。 最悪の場合エステルを討つことになる、討たねばならないかもしれない。その決断を決めあぐねる仲間達。ユーリは1人覚悟を決める。 375 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 58 37 ID R1kIgfh10 帝都は異常に成長した植物が蔓延り、下町は覆いつくされていた。 だが城内はエアルが充満しておらず、人が普通に行動できる環境。アレクセイがエステルの力を使ってそう仕向けたらしい。 城の奥には下町の人間が避難していた。ルブラン達が下町の人間を救ったらしい。安堵するユーリ。 ルブラン達はアレクセイ親衛隊が『御剣の階梯(みつるぎのきざはし)』について話していたのを聞いていた。そこにアレクセイがいる。 御剣の階梯の頂上でアレクセイ、エステルと対面する。 アレクセイはエステルを返すと言う。だがエステルは操られていた。ユーリに刃を向ける。 エステルの力は本人の意思では制御できない暴走した状態だった。エステルが襲いかかる。 アレクセイがエステルを術式で拘束し、エステルが苦しむ。アレクセイはエステルの力を使い封印を解くという。海から巨大な建物が浮かび上がる。 その建物こそがミョルゾの伝承にある、世界の災厄を打ち砕いたという究極の魔導器、ザウデ不落宮なのだとアレクセイが高笑いする。 アレクセイはエステルをユーリ達を倒すよう仕向ける。 エステルが我に還った時自分の手で仲間を殺したと知った時の姫のことを思うと心が痛む、と嘲笑して消えた。 ユーリに再度剣を向けるエステル。 「これ以上…誰かを傷つける前に……お願い 殺して」 「今……楽にしてやる」 静かに言い放つユーリに全員が息を呑む。 エステルとユーリが一騎打ちとなる。 「帰って来い エステル!」 道具として死ぬつもりかと説得するユーリに、エステルが剣を落とす。 「わたしは… わたしはまだ人として生きていたい!!」 エステルが叫び、暴走がおさまる。空のエアルの乱れが消え去る。しかし、再度苦しみだすエステル。 リタがエステルを解放しようと解析するが、聖核の役割を果たしていたアレクセイの剣が無いため解放できない。 ユーリは宙の戒典を使うことを提案。皆に逃げるよう言うエステル。だがユーリが必ず助けると説得。エステルは笑顔を見せる。 解放に成功し、エステルの無事を喜ぶ皆。エステルはユーリの腕の中に落ちる。 「……おかえり」 「……ただいま」 ユーリはフレンの部屋でザウデ、アレクセイのことについて話す。ユーリはアレクセイ打倒のため明日ザウデ不落宮に挑むという。 ソディアの報告によりヨーデルに帝国の全権が委ねられる決定が下されたこと、フレンが団長代行と昇格が伝えられる。 ユーリはフレンを祝う。フレンはエステリーゼ救出はユーリのおかげと言うがユーリは細かいことはいい、と部屋を後にする。 それぞれ休んでいる仲間達と話すユーリ。 ジュディスはフェローにザウデについて訊いていた。 ヘルメス式魔導器を壊していた時は色々あることを考えないで済んでいたとユーリに打ち明ける。アレクセイ打倒を誓う。 ラピードが見つけて来た下町の住人の道具の修理を請け負っていたカロル。カロルは自分でもやれることをやっておきたいと言う。 エステルの身体の術式を解析しようと悩むリタ。エステルは帝都から出るとエアルが乱れてしまうらしい。エステルを自由にする方法を模索していた。 城の地下牢でくつろぐレイヴン。1人考え事をしていたらしい。今まで考えずにいた、だから考え直す、エステルからケジメを受けたことを話す。 翌日、フレンと別れ皆と合流する。 リタから宙の戒典を渡される。エステルの制御は上手くいったらしい。また、ジュディスはフェローからの警告を告げる。ザウデに触れてはいけない、と。 だが、エステルの姿はない。リタはエステルはもう戦えないという。エステルの力を抑えるため、レイヴンと同じく生命力を動力にした。 生活する分には問題無い。しかし術技を使えば生命力が削られてしまう。 そこにエステルが現れる。自分も連れて行って欲しいと。 最初はこれで普通に暮らせると思った、しかし皆が世界のために命懸けで戦おうとしてるのに自分だけ何もしないわけにはいかない。一緒に連れて行ってほしい。 ユーリ達はエステルの意志を尊重し、受け入れる。リタは1人で無理しないことを条件に甘受する。 バウルの怪我も癒えたのでバウルに乗ってザウデを目指す。 376 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 59 26 ID R1kIgfh10 ザウデの警備は厳重だった。侵入経路を考える一行。そこにフェローが現れて囮となってくれる。フェローの力をもってしてもザウデには手も足も出なかった。その隙に低空から到着。 通風路からザウデ内部に侵入し、途中アレクセイの親衛隊を倒しながら進む。そこでイエガーが登場。 イエガーは単身勝負を挑んで来た。ドンの仇を取るというレイヴン。イエガーの胸にもレイヴンと同じく魔導器が埋め込まれていた。イエガーは息を引き取った。 その様子をイエガーの側近ゴーシュとドロワットが見、去って行った。後味の悪さを抱きつつアレクセイを目指す。 途中フレンと合流。相変わらずソディアから敵視されるがここは協力した方がいいと、フレン隊と一緒に行動。アレクセイのもとへ。 アレクセイは元は騎士の鏡とも言える存在だったのに何が貴方を変えたのかと問うフレン.アレクセイは何も変わっていない、やり方を変えただけとせせら笑う。 今の帝国の在り方に不満を持ったアレクセイはザウデという絶対的な力を使い世界を1つにしようとしていた。エアルも始祖の隷長も関係ないアレクセイが覇権を担う世界を創ると。 全員が反発し、勝負を挑むがアレクセイの攻撃がユーリを狙う。フレンがユーリを庇うがフレンが膝をつき、ソディアがユーリを睨む。 アレクセイの足元が動きだし、上昇する。アレクセイのいる足場に飛び乗るユーリ達一行。 ザウデの頂上にてアレクセイとの戦闘に勝利する。そこには巨大な魔核があった。アレクセイが傷つきながらもザウデを発動させてしまう。 空の巨大な何かの塊が出現。それはミョルゾの神話に伝えられていた災厄、星喰みだった。 ザウデとは災厄を打ち砕いたのではなく、封じていた魔導器だった。自分自身の手で世界の破滅を呼び寄せてしまったと狂い笑い、絶望するアレクセイ。 アレクセイはもう駄目だと笑い続ける。もっとも愚かな道化が自分だとは、と自嘲する。その時巨大な魔核が降ってくる。涙を流してアレクセイは魔核に押しつぶされた。 ユーリはかろうじて逃げるが魔核を隔てて皆と別れてしまう。星喰みを眺めるユーリのもとに駆け寄る音。 フレンかと思って振り返った瞬間ユーリは腹を刃で貫かれた。眼前にはソディアの姿。 ユーリはザウデから転落し、海に落ちた。 377 :ゲーム好き名無しさん:2009/12/20(日) 22 01 43 ID R1kIgfh10 以上で2部終了です。 3部は後日投下します。 ミスして368のタイトルを入れ忘れてしまいました、申し訳ないです 369 :TOV:2010/06/10(木) 23 24 41 ID nlvPqiav0 埋めついでにTOV。 2009年12月20日の分の続きから。 ユーリは目覚めたら帝都の自分の部屋にいた。デュークが助けてくれたらしい。 貸していた宙の戒典を回収するために助けたらしく、剣を回収してデュークは素っ気なく立ち去った。 その後を追おうとしたユーリの前にラピードとエステルが現れる。ラピードはユーリがいるとわかっていたらしい。 そのままみんなと再合流すると、リタがエアルを制御する方法を思いついたと言いだした。 そのためにドンが持っていたベリウスの聖核が必要だったのだが、ハリーが盗まれたという名目で貸してくれた。 それを持ってゾフェル氷刃海に行くと、エアルの変換器を作るつもりが、それ以上のものができた。 聖核を経て始祖の隷長が転生した存在、精霊ウンディーネを生み出して、さらにエステルの力も制御してくれた。 精霊はエアルを制御する存在だから、精霊がいれば星喰みをどうにかできるのでは?と新たな希望が生まれた。 ザウデの魔核が本格的に壊れて星喰みが世界中の空を覆うなか、最低限必要な四属性の精霊を生み出す。 ウンディーネの他にフェローがイフリート、グシオスがノーム、クロームがシルフに転生する。 デュークのことを前から知っていたクロームの話によると、デュークが人間嫌いになったのは人魔戦争時に 彼の友であった始祖の隷長エルシフルを帝国が裏切って殺したためであるらしい。 それで人間を信じられなくなったデュークは、人間すべての命を使ってでも星喰みを倒すつもりのようだ。 四属性の精霊が揃ったので、精霊の力を収束する機械を作るためにカプワ・ノールへ行く。 宿屋に泊ったところで大きな振動があり、慌てて外に出てみればアスピオのあたりから変な建造物が現れた。 精霊たちはそれをタルカロンの塔と呼んでいた。デュークはタルカロンの塔で人間の生命力を吸収し、 それをもって星喰みを倒すつもりなのだ。 さらに、そこへユーリを探してソディアたちがやってきた。 フレンがヒピオニア大陸で危ない、という話を聞いてフレンを助けるために向かうことになる。 魔物のあまりな量の多さに、リタが作ったばかりの精霊の力を収束する機械を使わせてもらうことにする。 なんとかリタが作った機械のおかげで魔物を撃退することはできたものの、星喰みに使うにはとても出力が足らなかった。 四属性の精霊だけではなく、世界各地に無数にある魔導器の魔核を精霊にして数で補うしかない。 魔導器がすべて使えなくなるのだから、帝国やギルドの人間に話してこうするしかないと理解を得ることに成功する。 リタが世界中の魔導器の魔核を精霊に転生させるシステムを組んでいる一方、ユーリはフレンと話す。 自分の功績とされていることのほとんどはユーリのやったことだとフレンはいうものの、ユーリはそんなつもりはない。 言葉で上手く伝わらないのでいっちょ戦い、自分たちはお互いに手の届かないところがあり、それを補い合っているのだと 再確認した。 タルカロンに向かい、途中にいたザギを倒し、最上階にいたデュークと対決する。 精霊の力で星喰みを倒せるのだとしても、それは人間に都合のいいように世界を造り変えているわけで、 デュークはそれを何たる傲慢かと非難して結局相いれずに戦うことになる。 なんとかデュークを倒し、精霊の力を星喰みにぶつけたもののあと少し足りない。 エルシフルの望んだものは生きとし生けるものすべての安寧――そのために人は変わっていけるのか、と ユーリたちの行動を見ていたデュークが星喰みを倒すために宙の戒典で助けてくれた。 彼の助力でなんとか星喰みを倒すことができたのだった。おしまい。 10 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/05(木) 22 08 11 ID 7PikbEU+0 一月にテイルズオブヴェスペリアの執筆予告をしたものです 途中かけのがあるようですが、初めから投下します 前の人すみません 11 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 18 11 ID 7PikbEU+0 登場人物のあたりは前回の人と同じでいいと思います 第一部から ある日帝都の下町の水道魔導器(アクエ・ブラスティア)が故障してしまう ボロい魔導器しか与えられていない下町だ、毎度のことかと様子を見に行くと 魔導器の魔核が盗まれていた。魔導器は魔核がなければ動かないというのに… ユーリは情報を元に貴族街の「モルディオ」邸へ行くが、不法侵入に家捜し、騎士団との衝突と無茶が祟って捕まってしまう。 生活に必要不可欠な水道魔導器を壊れたままにはしておけない。 隣の牢のうさんくさいおっさんから「モルディオ」は学術閉鎖都市の天才魔導師だという情報を聞き出すと彼は脱獄し、城の外を目指す。 城から街へ抜ける途中、身なりのよい女性が騎士に追われているのに出会った。 ユーリが彼女を助け事情を聞くと、彼女はユーリの親友でもある「フレン」に会いたいと懇願してきた しかしフレンは既に城にはおらず、ユーリをフレンと勘違いをした赤眼の暗殺者に襲われる始末。 確かに異常事態なのは間違いないようだ。 「お願いします!助けてください!今の私にはフレン以外に頼れる人がいないんです。せめてお城の外まででも…」 エステリーゼと名乗るこの女性はどうしてもフレンに直接会って伝えなければならないことがあるという。 ユーリは相棒のラピード(犬)と合流しモルディオを追って学術都市へ、エステルはフレンに会うためハルルの街へ、 方角が同じため彼らは協力し、城を抜けて共に旅をすることになった。 呪いの噂があるという怪しいクオイの森を抜け、もう少しでエステルの目的地ハルルの街に着こうというところで一人の少年が飛び出してきた。 カロル・カペル。魔物討伐を専門にするギルド「魔狩りの剣」に所属する少年。 自称、魔狩りのエースであるカロルは森の出口である魔物を狙っていた。 目的地ハルルの街の結界魔導器は、巨大な樹と絡み合って複雑な構成をしている。 ところがこの街の名物にもなっているこの巨大樹が枯れてしまい、結界魔導器の力が失われて街は魔物に襲われていた。 フレン率いる騎士団が魔物を撃退したが、彼は魔導器の不調を調べるため発った後だった。 カロルはこの樹を治す除毒薬を作るため、素材に必要な魔物を刈ろうとしていた。 ユーリ達がこの方法について探っているとカロルが意外そうに驚いた 「信じてくれるの・・・?」今までの失敗から気を取り直して素材になる魔物を狩り、 薬を完成させて樹の根元に撒くカロル。しかし樹は反応は見せるものの回復しない。 街中が失意に飲まれる中、エステルは花が咲くよう祈る。すると光が発し樹は花を咲かせ結界が回復してしまった。 この力が何なのか、本人すらもわからずただ感激する中で城で襲ってきた赤眼の暗殺者たちを目にする 街の人に迷惑はかけられない。その上フレンは既にこの街にはいない。 強がっては見せるものの一人が嫌らしいカロルを加え、学術都市へと向かう。 12 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 30 59 ID 7PikbEU+0 学術都市は帝国直属の魔導研究機関。許可がないものは立ち入り禁止だった。 犯罪まがいの手口で忍び込み、ようやく会ったリタ・モルディオは魔核泥棒の件はいいがかりだ、自分は無実だと主張する。 彼女にとって魔導器は何よりも大切なもの。自分が魔導器にそんな扱いをするなんてありえない。 論より証拠、と彼女は身の潔白を証明するため窃盗団のいる遺跡へ同行することを提案する。 遺跡に同行すると魔核泥棒の一味を追い詰めることに成功した。下町を襲った泥棒ではなかったが情報を得ることができた。 「港町にいる隻眼の大男が魔核を集めている。下町の魔核もおそらくそこにある。」 泥棒の件で疑ったことをリタに謝罪し、ハルルへ戻ろうとする一向 だが共に戦ううちにリタはエステルが不思議な力を使うことに気付いていた。 (エステルの力は自分の研究の手がかりになるに違いない…) 彼女はエステルの力が治したという大樹を見るという口実をつけ同行を申し出る。 「私、同年代の友達初めてなんです!よろしくお願いします!」 表裏なく喜ぶエステルに戸惑いながらもリタが一緒にいくことに。 ハルルへ戻ると少し前にフレン達が戻ってきて港町へ発ったという。 またしてものすれ違いに、ハルルの村長はフレンからの言付けを渡す。 それは「僕はノール港へ行く。早く追いついて来い」という挑発とユーリの手配書だった… 暗殺者と騎士団というふたつの厄介に追われ、ユーリ達は港町へ。 現時点での目的 ユーリ:魔核泥棒を捕まえるため港へ エステル:フレンに会うため港へ カロル:先に行った魔狩の剣のメンバーに追いつくため港へ ラピード:飼い犬 リタ:エステルの力に興味を持ち同行 丘を越えて港へ行こうとすると、丘では問題が起きていた。 旅人の安全のため設置された結界魔導器を竜に乗った槍使いが壊して飛び去ったという。 仕方なく丘を海の見える迂回路を通ることに。帝国一般人は街から出ることが滅多にないこの世界。 広大な海に感動すると同時に、ユーリ達はそれぞれ自分達のいた世界の狭さを自覚することとなる。 「早く追いついて来い、ね。簡単にいってくれる…。」 13 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 53 06 ID 7PikbEU+0 辿り着いた港では執政官が圧制をしいていて重い雰囲気だった。降り続く雨に船も出ていない。 子供を人質にとられた両親が、税のため魔物を狩りに行こうと躍起になるような場面にまで出会う。 兎にも角にもフレンに会い、エステルはようやく用事を伝えることが出来た。 しかしフレン達は帝国騎士。ユーリが罪を犯したことに対して憤っている様子だった。 加えてフレンの部下ソディアはユーリの罪状について追求する。 ユーリは自分の罪に対し魔核泥棒を捕まえるまで待って欲しいと猶予をもらい、街の事情を調べることに。 どうやらここの執政官「ラゴウ」は重税を課し、住人をいたぶって遊んでいるという。 船を出せないような降り続く雨も執政官の天候を操る魔導器のせいという話しだ。 天候を操る魔導器などありえない。リタは調査したいというが、執政官の屋敷には騎士さえ入れないらしい。 有事特権があれば強制捜査ができるというフレン達 「なるほど、執政官の屋敷に泥棒でも入ってボヤ騒ぎでも起こればいいんだな」 ユーリは屋敷に忍び込むことに決める 屋敷前でユーリが城の牢で会ったうさんくさいおっさん「レイヴン」に出会い、屋敷潜入の協力を持ちかけられる。 協力といいながら彼はユーリ達を囮にして屋敷の中へ、ユーリ達は屋敷の地下へ入れられてしまう。 屋敷の地下には魔物が巣食い、攫われた人間も同じ場所にいれられていた。そこかしこに魔物に食われた骨が散らばる… 地下をさ迷うと巨大な魔導器を見つかった。いくつもの魔導器をつぎはぎにして、確かに天候を操っている。 魔導器の妙な使い方に魔導器を愛するリタが憤慨していると、丘で話しに聞いた竜使いが現れ魔導器を壊して飛び去ってしまう。 強制調査権限を使って乗り込んできたフレン達に後を任せ、逃げたラゴウ執政官を追って船着場から船に飛び乗ると そこにはギルド「紅の絆傭兵団(ブラッド・アライアンス)」が雇われて活動していた。 どうやらこの男が遺跡で聞いた魔核泥棒の親玉である隻眼の大男、紅の絆傭兵団のボス「バルボス」のようだ ここまでユーリを追ってきた赤眼暗殺者の一人、ザギを相手にしている内にラゴウとバルボスは逃亡 沈みゆく船の船室からは少年の声が聞こえてきた 14 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 23 21 59 ID 7PikbEU+0 少年を助けて隣の港街でフレンとエステルから話を聞くと、彼は次期皇帝候補の1人ヨーデル殿下であるとのこと。 なぜそんな人が…と話しているとそこへラゴウが現れた 街で圧制を敷き国家重要人物まで誘拐していたにも関わらず、ラゴウは堂々と登場し白を切り通す。 結局ラゴウは証拠不十分と権力行使により不問となってしまう。 権力の力はここまで大きいのか。 目の前で死に行く国民も守らず上層でいざこざを起す帝国にユーリが苦言を呈するとフレンと言い合いになってしまった 「そうやって帝国から背を向けて、何か変わったか?」 「何も変わってないのは俺だってわかってるよ…!」 帝国全体を変えないといけないというフレン、目の前の人間を見捨てられないユーリ やり切れない思いを抱えて街を歩いていると、再びうさんくさいおっさんレイヴンに会い「紅の絆傭兵団らしき集団が北の廃都へ行った」と聞く ラゴウの屋敷で騙されたばかりで怪しむものの、他に手がかりもなく、 向かった廃都にいたのは「紅の絆傭兵団」ではなく「魔狩の剣」だった。 カロルはようやく仲間に追いつけたと喜ぶが、魔狩の剣の少女ナンに ハルルから出る際ついてこなかったのは逃げ出したからだと勘違いされ、クビを言い渡されてしまう。 気にかけてた女の子から、「むかしっからいつもそう!臆病者ですぐに逃げ出してどこのギルドも追い出されて…」 と痛いところつかれた上でのクビ宣言 カロルはショックをうけ行き場をなくしてユーリ達についてくる。 廃都の地下にはエアルが充満していて、みるからに凶暴そうな魔物が暴れているという非常事態だった 魔狩の剣が逆結界で魔物を捕らえていたが、またしても竜使いが現れこの結界魔導器を破壊してしまう 暴れる魔物に苦戦していたが、この魔物は落ち着きを取り戻すとエステルをじっと見つめ、立ち去っていった。 街へ戻ろうとすると貴族で編成された騎士隊、キュモール隊が待っていた。 彼らは実は帝国の姫であるエステルを乱暴に取り戻し、賞金首であるユーリを下民扱いし殺すよう命令する。 そこへここまでユーリ達を追っていた騎士隊、シュヴァーン隊が現れて牽制し ユーリ達を捕えエステルを保護したことでその場は収まった 15 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 23 33 50 ID 7PikbEU+0 連行された先の新興都市ヘリオードで取調べを受けていると騎士団長アレクセイが現れる。 ヨーデルとエステルという二人の皇帝候補の取り計らい、 彼らの救助と護衛という名目でユーリの罪が白紙に戻された。 皇族であるエステルはユーリ達と別れ帝都へ帰るということだ。 この日ヨーデルから聞いた話しでは、今帝国ではエステルとヨーデルどちらを時期皇帝にするかが問題になっている。 エステルは評議会の、ヨーデルは騎士団の後ろ盾を受け、騎士団と評議会がもめている状態だそうだ。 翌日、激しい振動とともに街の結界魔導器が異状を起こし、大量のエアルを発生。 リタが修理を行い魔導器を治すが、高濃度のエアルにやられリタは倒れてしまう。 騒ぎの後カロルが無力な自分に落ち込んでいた。 大人にだってできないことはあるとのユーリの励ましに、カロルは一緒に新しいギルドを作らないかと持ちかける。 「ギルドか…考えておくよ」ギルドというのは下町でくすぶっていた自分では思いつかなかった新しい可能性だった。 部屋ではリタが目を覚ましていた。 自分を看病し続けてつかれて眠っているエステルを見て、自分はエステルにどう思われているか?とユーリに問う 今まで魔導器ばかりで他人など気にしてこなかったリタも、この旅で人との関係というものを学んでいた。 ほどなくエステルが起きだしリタに治癒術を使うと彼女はこう告げる 「もう大丈夫よ、それと治癒術を使うのに魔導器を使うフリはやめていいわ」 エステルの力とは魔導器なしでも治癒術が使える力。 魔導器なしでは術技の使えない世界では相当特異なものだが、リタとユーリはこれを見抜いていた。 そこへ竜使いが現れ一方的に攻撃を仕掛け、去っていく。話はうやむやに流れてしまう。 ユーリたちはこのままギルドの街ダングレストへ行き、紅の絆傭兵団の情報を集めることになった。 帝都へ戻るエステルに挨拶をしていると騎士団長アレクセイが現れ 帝国直属の研究機関の魔導師であるリタに、先日の魔導器の暴走についての調査を依頼する。 似たような異状が起きている大森林に行って貰いたいというのだ。 エステルが自分の力も役にたつはず、同行を嘆願する。まだ旅をしていたいという彼女の密かなわがままでもあった。 騎士団長アレクセイはユーリに護衛を任せることでそれを許可した。 一行はまず、大森林への通り道でもあるギルドの街ダングレストを目指す。 16 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 00 39 00 ID TKyKA+sA0 ダングレストはギルドの巣窟。帝都に次ぐ規模であり、五大ギルドが総括する「ユニオン」の街。 今はギルド「天を射る矢(アルトスク)」のボス、ホワイトホースが統領(ドン)である。 そして、紅の絆傭兵団も五大ギルドのひとつであった。 情報を得ようとユニオン本部へ向かう途中、魔物の襲来を告げる警鐘が鳴り響いた。 そして突然、結果が消失してしまった。地鳴りのするほどの大量の魔物が直接街に襲いかかる。 応戦していると大柄の屈強な老人が現れ魔物をなぎ倒していった。 この男こそ天を射る矢のボス、この街の元首であるドンだった。 フレン達騎士団も現れ手を貸そうとするが、ドンは「帝国の世話にはならない、自分達の街は自分達で守る」と突っぱねた。 ここは彼に任せ、魔導器のスペシャリスト、リタとともに結界魔導器へ急ぐと赤眼の暗殺者が魔導器の修復を阻止しようと襲ってきた。 彼らを倒し結界魔導器は修理したが、魔物の襲来、暗殺者と不審続きである。 事情を聞こうにもドンは魔物の群れを追っていき、落ち着きを取り戻した街にはいないことがわかる。 この間に帝国から依頼された調査を終わらせるため、大森林へ行くことにした。 そんな彼らの会話をレイヴンが密かに聞いていた。 ケーブ・モック大森林へ付くと確かに新興都市ヘリードと似たようなエアルの異状が起きていた。 そこへレイヴンが現れ同行を願う。 本当の目的を言わない明らかに胡散臭いレイヴンにユーリ達は警戒しつつも、共に奥地へ。 大森林の奥では大量のエアルが放出され、魔物が暴走していた。四方を囲まれ窮地に立たされる一行の前に、白髪の男が現れる。 彼が持っていた剣を掲げると、エアルの異状はおさまり魔物の動きも落ち着きを取り戻した。 レイヴンは彼を知っているようで「デューク」と呼んだ デュークは「エアルクレーネには近づくな」と謎の警告をして去っていく。 エアルクレーネとは世界に点在するエアルの源泉であり、この大森林のエアルの異状もそこから起こっていたものだった。 リタはエアルを鎮めたあの剣の力こそが、自分が研究して捜し求めている「リゾマータの公式」ではないかと推測する リゾマータの公式とは、 エアルの仕組みに自由に干渉することが可能にする世界中の魔導士が追い求めている現代魔導学の頂点 これまで消費する一方だったエアルを、使用し、形を変え、また還元することができるという未知の理論 リタはこの現代魔導学の頂点を追い求めていた。 エステルの力がヒントになるかもしれないとついてきたのもこの公式のためだったのだ 17 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 00 45 19 ID TKyKA+sA0 大森林の入り口では魔物を追ってきていたドン・ホワイトホースに会った ドンに声を掛けられるレイヴンはどうやら天を射る矢の一員らしかった。 ドンは急用が入り街へ戻るという。ユーリ達の用件もダングレストで聞いてもらえるということで話がついた。 ダングレスト、ユニオン本部へ行くとフレンが来ていた。ドンの急用とは騎士団からの話だったのだ。 フレン達騎士団の用件は、ユニオンと紅の絆傭兵団の盟約破棄、および討伐の協力を仰ぐというもの。 近頃行き過ぎた行動の目立つ紅の絆傭兵団への処置を考えていたドンはこれに乗り気であり、話はうまくまとまりそうに見えた。 しかし、フレンが持ってきたヨーデル殿下からの密書には 「ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、(紅の絆傭兵団)バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とする」 との記述。 ヨーデル殿下がこんな密書を出すはずがないと訴えるフレンだが、 ドンは憤った様子でフレンを牢へ入れ、帝国との前面戦争を宣言した。 ユーリが1人地下牢へ忍び込みフレンにこの件について聞くと 道中あの赤眼達に襲われ、その時に書状をすりかえられたのではないかという。 騎士団とギルドの衝突を狙う例の執政官ラゴウが仕組んだことだろう。 そこまでわかっているならさっさと取り返して来い、とユーリはフレンの身代わりに牢へ入った。 実はドンも書状が偽者であるということ、黒幕がいるということに気付いていた。 黒幕をおびき出すため、血気盛んなギルドの連中を納得させるため、わざと戦争などと煽ったのだった。 牢へ来たドンはユーリに責任をとって黒幕を探し出せと言い、さらに状況を煽りにいった。 外へでるとエステル達が紅の絆傭兵団を見かけた駆け寄ってくる。 彼らが潜む建物に突入すると、紅の絆傭兵団のバルボスとあの港町の執政官ラゴウがいた。 ユーリ達が踏み込むも外では帝国とギルドの争いの音が聞こえる。 このままでは騎士団とギルドが衝突し、双方が壊滅的な打撃を受けるだろう。 騎士団が壊滅すれば評議会が帝国を支配できる。ドンが死んで主力ギルドが弱体化すれば、紅の絆傭兵団がギルドを支配できる… ラゴウとバルボスはこういった利害関係の内に手を結んでいたのだった。 一発触発の睨み合い続く草原に、フレンが書状を取り戻して駆け馳せた。 魔導器を使い逃げるバルボスを例の魔導器破壊の竜使いが現れ追おうとする。 ユーリは竜使いに足になってくれるよう頼み、仲間をおいてバルボスを追っていった。 18 :テイルズ オブ ヴェスペリア ◇l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 02 11 43 ID TKyKA+sA0 ユーリと竜使いはバルボスを追って怪しげな塔につく。 巨大な魔導器で構成されたこの塔、竜使いは一部しか壊すことができず二人は囚われてしまった。 牢の中で改めて竜使いの姿を見ると、彼女はクリティア族の女性だった。 ジュディスと名乗る彼女に魔導器を壊す理由を尋ねると「壊したいから壊しているだけよ」とはぐらかされてしまう 意気投合した二人が一芝居打ち、牢からの脱出すると街からは仲間達がかけつけていた。 共に塔を上りバルボスと戦いに向かう。ただし、リタを含む仲間にはジュディスが魔導器壊しの竜使いだとは隠したまま。 リタにとって魔導器は特別な存在。それを壊すジュディスのことを告げて、今わざわざ事を荒立てる必要はないのだ。 屋上では見たこともない強力な武器を使うバルボス。彼の武器にはユーリが探していた下町の水道魔導器が使われていた。 そこへ急に大森林で会ったデュークが現れバルボスの魔導器を破壊して去っていく。 バルボスと戦い決着をつけたユーリは、ようやく水道魔導器の魔核を取り返すことができた。 自分の負けを悟ったバルボスはユーリは若いころのドンに似ていると話し始める いつか大きな敵を作り世界に食いつぶされる存在だと。 「悔やみ、嘆き、絶望した貴様がやってくるのを先に地獄で待つとしよう…」 言い終えるとバルボスは塔の上から身を投げ暗闇に消えていった。 目的をはたしたジュディスと別れ、ダングレストへ戻るとラゴウが糾弾され、騎士団に連行されていた。 これで帝国も安定し城の中にも安全になる。エステルは迷いながらも今度こそ帝都に帰ると告げる。 しかしその夜、今回もラゴウは評議会の立場を利用し、大した罪には問われなくなったことがわかる。 ラゴウは帝国を混乱に陥れた。人を人とも思わず蹂躙し、大勢の人間を好奇によって殺してきた。 にも関わらずラゴウを法で裁けない帝国の現状。 ユーリがフレンに話を聞きにいくと、フレンは隊長に昇格していた。 隊長になっても蹂躙される人々を助けられないと悔しがるフレンに、ユーリはそのまま上に行けと告げる 「俺も俺のやり方でやるさ…」 そしてユーリは再び悪事を企て密談していたラゴウの元へ行き、一閃の元に殺害した。 19 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 02 15 19 ID TKyKA+sA0 次の日、リタは各地のエアルクレーネの調査のためにダングレストを去った。 エステルも街を出ようと挨拶をしていると、巨大な魔物が現れ街を襲う。 魔物はエステルに向き合うとこう告げる「忌マワシキ 世界ノ毒ハ 消ス」 騎士団が強力な兵器を持ち出し応戦し、町中は混乱に陥った 魔物を見上げていたジュディスも引っ張るように混乱の街から逃げる一向。 そんな中エステルは帝都へ戻らずにユーリ達と旅を続けたいと言う。自分にはまだ、知らなければならない世界がある。 ユーリもカロルとギルドを作るため帝都にはまだ戻らないと決心。 崩れた橋の向こうで立ち竦むフレンに彼らは一方的に別れを告げ、下町の水道魔導器の魔核を託してダングレストを後にした。 その上空を、巨大な魔物も何故か攻撃を止め、飛び去っていく…。 20 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/02/06(金) 02 20 53 ID TKyKA+sA0 第一部終了です。今日はここまで。 大きくまとめて三部までで相当長い話ですが、なるべく綺麗に簡潔にまとめるよう努力します 途中でなんですが、語句等疑問があったら補足しますのでどうぞ
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アレクセイがさり気なくひどい言われようかも知れません。 アレクセイが好きな方(私だ!)(笑)はそっと回れ右してみるのも手です。 健やかな喧騒はすっかりなりを潜め、町は静けさに沈んでいた。 下町の坂を何をするわけでなく緩慢な足取りで上りながら、自分の故郷はこんなにも寂寥としていただろうか、とユーリは首を傾げる。そして、擦れ違う人の陰鬱な顔を横目で見遣ると、そのまま空に踊る天殃を仰いだ。 「まー……分からないでもない、か」 なあ、と傍らに寄り添い歩く相棒に目配せをすれば、いつもの相槌が返される。期待通りの答えに満足して、ユーリは相棒の耳の裏を一撫でし、また歩きだす。 空を覆う、古の災厄の名を「星喰み」という。太古に栄えた魔導器[ブラスティア]文明がエアルの増加を誘発し、結果エアルの調停者だった始祖の隷長[エンテレケイア]がその過負荷に耐え切れず転化した負の遺産だ。 ザウデ不落宮に封じられていたそれを、こともあろうか兵器と勘違いして解放した馬鹿が居る。帝国の、元騎士団長だ。哄笑と共に舞台を降りた道化は、災厄を純粋な力と思い込み、その力を以ってして世界を纏め上げるつもりだったらしい。 男は自身の所業を「手を汚すことも厭わない」、と形容した。つまり、どれだけ崇高な目的であるよう唱えはしても結局は帝国の強いてきた独裁制と自身の理想(野望?)がそう大差ないことを自覚はしていたのかも知れない。その点――つまり、自身の信じる、或いは貫こうと思う正義に絶対性が伴いはしない点を意識的にせよ無意識的にせよ理解しているという点では、不本意だが男の言わんとすることは分からないでもない。理解出来るのは言わんとすることに限られ、その理想の方向性に納得など勿論出来るわけがなかった。ただ、己の信じるところを成すために自ら汚れ役を買って出る、というブレのない男の姿勢は奇妙にユーリ自身と被ることもあり、若しかすると傍からは自分もあの男のように見られているのだろうか、と思わないでもない。そして、それは何となく、少し、嫌だな、とユーリは思っていた。 そうして解き放たれた「星喰み」は空を覆い、大地を喰らい、着実に世界を侵していった。男の声高に称えた理想の果てに訪れたものは何ということのない、世界の終末だ。そして、そんな未曾有――などでは決してない、過去の皺寄せを前に帝国とギルドのみならず、始祖の隷長[エンテレケイア]までもが一つになろうとしているのは大した皮肉だ。男の意図とは外れたところで歯車は正しく噛み合い、回りだした。古今東西、共通の敵や脅威を前にバラバラだった思想や理念が団結するというのは随分と使い古されたものだが、どうやら未だに有効であるらしい。 (違うな。『有効』だなんて可愛いモンじゃなくて、単に学習してねぇだけか) 古今東西使い古されている上、飽きもせずに同じ手に食い付くというのは、そういうことなのだと言い切ってしまって良いだろう、とユーリは思う。決意を固め「敵」を見据えているその時だけは皆心に誓うのだろう。 「『もう二度と、同じ過ちは繰り返すまい』――って、か」 この平和を、友情を、永久に尊び守ることを誓う。虚構の誓約の名の下に、志の辻褄を合わせた勇士が集う。 それも、構わないとは思う。例え争いがまた巡っても、今度の平和は永く続くこともあるのかも知れない。ただ、平和と抗争のプロセスなしに世界は廻らないという事実、その事実を皮肉に思う。独裁者の投じようとした劇薬は、結局こうして一番収まりの良いところ、良いように、落ち着いてしまったというわけだ。どちらともを最良とは呼べず、ただただ不毛な過程だけがまた繰り返される。 せめて後始末くらいはしていってくれ、と思わないでもなかったがこの危機を巧く捌けばフレンの株も上がるだろうし、それで良しとしておくことにした。そうでなくとも、もう居ない人間を中傷するのは気が引ける。 坂を上りきり、市街地へ出ても相変わらず帝都は閑散とした様子で、普段なら子供たちの行き交う午後の広場も今は静けさに包まれている。 遠く、高らかな尖塔から時を告げる鐘の音が響くと、これはまたますます終末じみてきたな、とユーリは肩を震わせて笑った。 スワンプマンの埋葬 Burial Play 20090604 道具屋で不足していたボトル類を補充すると、鐘の音に誘われるように郊外へと向かった。用は済んだのでこのまま下町の宿に戻っても良かったが、どうせ今は自由行動中で日が暮れるまでは誰も戻りはしないだろう。自分含め、どうにも落ち着きがない。 郊外には共同墓地がある。普段からこの周辺は閑散としていたが、迫り来る世界の脅威を前にしてもその光景に変化はない。寧ろ以前来たときよりも増えているくらいかも知れない。見苦しくない程度に手入れの行き届いた花壇を横目に、花くらい持ってくるべきだったかな、とユーリは思った。 墓地の門に差し掛かるとそこでラピードは立ち止まり、糸杉の下で座り込んだ。聡明な相棒はユーリが命じるまでもなく分別というものを弁えているということらしい。確かに、万人が犬に対して好意的な目を持っているわけではなかったし、無用な誤解を生むこともない。 ちょっとだけな、と頭を一撫でするとラピードは腕に顔を埋めて伏せた。 相棒の頭から手を離して屈めた上体を起こす際、流れ落ちる髪の間に見慣れている気のする石楠花色に目を止める。姿勢を正し、改めて見遣ればその背中は矢張りレイヴンのものだった。 「なーにやってんだ、あのおっさんは……」 ユーリが首を傾げながら呟くと、視界の隅で相槌を打つようにラピードの長い尾が揺れた。 最初は、昔戦友兼想い人だったという女の墓参りにでも来たのだろうか、とユーリは思った。海凶[リヴァイアサン]の爪の暗殺者たちからレイヴンと女、そしてイエガーの関係を聞いたのはつい最近のことだ。意外と面倒臭い――繊細な性格をしているレイヴンが、感傷的になって彼女の墓に顔を出すという構図は然したる苦もなく容易に思い浮かぶ。だから、もしあの面倒臭い――繊細な男が在りし日の思い出に浸りたいだとか、感傷的な自分に酔いたいというのであれば声を掛けずにそのまま立ち去るつもりでいた。だが、男の立ち尽くす墓の前には想い人の愛したという明るい色の花はなく、ユーリ同様その手には何も持たなかった。 それはそれで面倒臭い気もしたが、何より好奇心に勝てなかった。短く刈られた緑の絨毯を踏み締めて、黒い鳥の巣に声を掛ける。 「黄昏てんなあ、おっさん」 ユーリに気付いていた男は、少し顎を引いて肩越しに視線を寄越した。目が合う。 「あーら青年。なになにー?俺様恋しさにストーキング?」 「やー、何か場違いなのが居んなーと思ったらつい、な」 「ひっどいわー。って言うか、そりゃお互い様ってもんよ。お前さんこそこんな寂れたところで何しておいで?」 問い掛けを投げながら、レイヴンはユーリへと向き直った。少し低い位置から湖の色をした目が真っ直ぐにユーリを覗き込む。 「別に?まあ、俺も一応人の子なもんで」 下町に根を張っていたときでこそ、いつでも行けるのだと足が遠退いていたが今は帝都に寄る度に一応は立ち寄ることにしていた。母親の墓がここにはある。 別に隠すようなことではないので至極軽い調子でユーリが答えると、レイヴンからは同様に軽い相槌が返された。 「で?木の股から生まれたおっさんは、こんなとこで何やってんだ」レイヴンの横に並び立ちながら、疑問をそのまま口にした。「元上司の墓参りにでも来たか?」 レイヴンより幾らか高いところにユーリの視線はあるので、見ようと思えば墓碑に刻まれた名前を覗き込むことも出来たがしなかった。当て推量に、女とはまた違うレイヴン関係の故人を臭わせただけだ。 ユーリの不躾とさえ取れる問いに、レイヴンは小さく肩を竦める。そしてそのまま肩を引き、ユーリから視線を外して墓石へと落とした。一連の動きを了承と受け取り、ユーリもまたレイヴンに倣い視線を落とす。 「ってかさあ、あのでっかい魔核[コア]の下から大将引っ張り出すのは事っしょー。騎士団もそんな暇ないって」 レイヴンの言うように、確かに墓石に書かれた名前はかつての騎士団長のものではなかった。勿論、数回しか聞いたことはないが、レイヴンの愛したという女の名でもない。 「ふーん。ザウデ、調査入ったって聞いてたからな。そんとき回収したのかと思ってたわ」 「最初はねー、結構臭うもんで気が散って調査出来ないとかそういうデリケートな意見とかもあって、魔核[コア]退かそうとかって動きもあったことはあったのよ。でも、何せ奴っこさんあの大きさっしょ?砕いて退かそうにも……」 「あー……アスピオの魔導士か」 「そそ。抗議の声がたっくさんねー。その内皆さん鼻の方が慣れてきちまって、そのまーんま」 仲間の一人である魔導士の少女を散々変人呼ばわりしている彼らアスピオの魔導士たが、男の話を聞くと第三者から見れば五十歩百歩な気がしてならない。目糞鼻糞を嗤う、でも良い。 「良く言えばまあ何だ……研究熱心で何より」 寧ろそれ以外の言い種が見つからず、色々と曖昧に濁して締め括る。そして改めて、足元の墓石に視線を落とす。 「『シュヴァーン・オルトレイン』、ね」 墓碑に刻まれたを読み上げると、並び立つ男は少し困ったように笑った。 「十年前のアレで、いつ終わりが来たって構わないって覚悟はしてたんだがねぇ」 「いざ自分の名前が書かれた墓とか目の前にすっと、何かしら思うところもある、ってか?」 言い淀んだレイヴンに代わり付け足し確認する。レイヴンはユーリの問い掛けを否定も肯定もせず、ただしゃがみ込んだ。かつて自分だったものの名を、その軌跡を辿るような手つきで男は撫でた。 ユーリは、沈黙を守る丸い背中から視線を外すと、結界が煌めき天殃の踊る空へと向けた。光る輪の向こう、奇禍の渦巻く終末の空にも、変わらず宵闇の先ぶれは輝いている。 「覚悟は、していたさ。まさか、置いてかれるとは思ってなかっただけで」 西の空から再び男の背中へとユーリは視線を戻した。何となく、相槌は不要かとも思い口は開かずにいた。すると男は、シュヴァーンともレイヴンともつかない表情を肩越しに寄越し、笑った。 「うっわ、面倒くさ」 丸く、明るい榛の色をした目を極限まで絞り、眉根を強く寄せしかめっ面をした子供に、ユーリは小さく顎を引いて同意の意を示した。 「そう。レイヴンは面倒臭い。いい歳こいて思春期の青少年並みにおセンチかつ繊細だもんだから、すっげぇ面倒臭い」 つられて寄りそうになる眉根から意識を逸らそうと、子供の眉間に指をあてがって皺を引き伸ばしてやる。子供は寝台の上に寝そべり頬杖を突いたまま、されるが儘にしている。 宿屋の二階に間借りしているユーリの部屋には、今はユーリとカロル、そしてラピードしか居ない。思春期真っ盛りの中年の面倒を最後までみる気が失せて、墓地に彼一人残してさっさと引き上げてきたところ、程なくして帰ってきたカロルに掻い摘んで先刻の男のことを話した。女性陣は――隣の部屋なので解らないが、エステルとリタは行動を共にしているだろう。 限りなく愚痴に近い報告に、カロルから得られた答えがそれとなく自分の抱いた感想に近いことにユーリは満足した。主観を交えて話してしまった分、自分に分があることには敢えて目を瞑る。 「生きてるのに死んでた人が、急に死んでるのに生きてる人になっちゃったんだし、それも仕方がないのかもね」ユーリの手から離れ、ごろりと仰向けになりながらカロルは言った。「十年、だっけ?ブランク。サボってたツケが喪失感だけなら、それはそれでラッキーなんじゃない?」 行き場をなくしたユーリの手は、そのままカロルの顔の脇にぱたりと倒れた。つられて、床に腰を下ろしたまま寝台にこめかみを押し当てる。 喪失感、と子供は言った。喪失感、なのだろうかとユーリは思った。 「んー……何か、もっと単純っつーか、曖昧っつーか…………どっちかっつーと違和感とかなんじゃねぇの?」 シュヴァーン・オルトレインとして生まれ、英雄として生き(生かされ?)、道具として死んでいく男を喪失することへの違和感だ。そうだ。喪失など有り得ない。有り得ないことへの違和感だ。或いは、シュヴァーン・オルトレインとして死んでいくことの適わない違和感、と言い換えても良い。 「そう簡単には割り切れねぇんだろ。それこそ俺らより長く生きてる分、な」 「何か寂しいね。折角生きよう、って思えるようになったのにその違和感がずっと付き纏うなんて」 端から見ている分にはそれもあるのかも知れない、とユーリは思った。少なからず、英雄とさえ呼ばれたあの男の脆弱さに接触する機会のあった身としては放っておけないのも解る。 「まあ、あのおっさんも自分で生きることを決めたんだ。俺らがあれこれ言わなくても、とっとと自分で折り合い着けるだろ」 決着、とは言わなかった。何となく、彼がどんな答えを導きだしたとしても妥協の域を出ない気がしたからだ。そして、それを子供に悟られたくはない程度の矜持はあの男にもあるだろう。 「それでも、支えるくらいは出来るよね?傍に居るんだもん」 子供は、そう言って同意を求めてきた。寝台の上に落とした手を持ち上げて、子供の頭を掻き混ぜながら「だな」、とユーリは呟いた。 どのみち、この聡い子供は気付いてしまうのだろう。そして気付いた上で、それでも綺麗なものや、尊いものを選ぶのだろう。そんな確信が、ユーリにはある。だからきっと、多少言葉を濁したところでこんなものはつまらない時間稼ぎでしかない。 ユーリにせよ、名前に先立たれた男にせよ、これ以上ないほど惨めに、不様に、隠していたことを暴きたてられて尚、どうしてもまだ踏み込まれたくはない一線というものが存在している。そんな自分たちの仄昏い部分を、子供――子供、たちは、きっと、許してくれるのだとも、思う。 だからきっと、名前を持たないもの達は明るい場所を忌避して暗がりに身を寄せる。出来れば誰も掘り起こしてはくれるなと、鼻歌混じりに埋め立てる。恐らく、それらはユーリと男の中に共通する数少ない概念だ。 ぼんやりと思考を巡らせていると、カロルの頭を撫でていた手を取られる。撫で付けた前髪が崩れるのが気に入らなかったのか、と腕を引こうとすると手首を掴む手が本体ごと前のめりになってユーリの顔を覆いかぶさるようにして覗き込んできた。 「近い!近いぞカロル」 迫る子供の頭を押し退けようと床に投げ出したままだった方の手も持ち上げるが、こちらも矢張りカロルの空いている方の手で阻まれた。絶妙な捻り具合のまま上体が固定されてしまったため、脇腹から背骨にかけての筋がとても痛い。 「意外……ここでユーリが同意するなんて」 「何が?っつーかまじ痛ぇ!」 素直に痛みを訴えると、カロルはあっさりとユーリの両手を解放した。そのまま姿勢を直して、寝台の上に座り直す。ユーリはユーリで立ち上がり、違えた筋を伸ばしながら窓際に寄った。 西の地平に太陽が沈んでから大分経つ。明々と瞬く宵の空の一番星を見上げながら、隣の部屋に顔を見せるべきか、と逡巡する。 「――……意外……?」一通り思考を巡らせ、身体の機能の回復を確認したところで引っ掛かった。「意外、って何がだよ?」 窓の縁に浅く腰掛けながらユーリは問う。すると寝台の上に座る子供は、死人の名をなぞる男を「面倒臭い」、と断じたそのときと全く同じ形相で深々と溜め息を吐いた。 「ユーリはさ、レイヴンのことどうこう言えないんじゃないかなあ、って」 寝台の上に寄った、シーツの皺を凝視するようにしてカロルは呟いた。成る程、矢張り根幹的に賢い子供のようだ、とユーリは感心する。 「俺、何も言ってねぇけど?カロル先生に同意しただけだって」 知らずと、口元が緩んだ。 「ボクが言いたいのは、人の振り見て我が振り直せ、ってことだよ」 「何でおっさんの話から、矛先が俺に向くのか分からねぇ」 これは本当だった。その上、心なしかカロルの機嫌は急激に下降している。しかも珍しく、怒りに由来しているように見える。 この子供が憤りでなく、純粋に怒りだけの感情を滲ませることはそう多くない。その物珍しさに可愛げすら覚えながら、それが顔に出る前にカロルから視線を逸らしてしまうことにする。 逸らした視線の先、宿屋の前をエステルとリタが連れ立って歩いているのが見えた。ジュディスは――姿は見えないが、多少暗くなってもあの二人のような心配は要らないだろう。 窓から通りを覗いていたユーリに気付いたエステルが、下から大きく腕を振る。 「分からないの?本当に?」 苛立ちを通り越して、飽きれてすらいるような子供の声が、エステルに手を振り返していたユーリの背中に掛けられた。 「分からねぇよ、本当に」 エステルたちが角を曲がる、その背中を見送りながら言葉を返す。 「飽きれた!」 「知ってる」 間一髪入れずに言うと、今度は沈黙で返された。 カロルが何をそんなに不機嫌でいるのかは測りかねたが、顔を高揚させて感情を顕にしている様子は、取り敢えず可愛らしく微笑ましいのでまあいいか、とユーリは思う。 「ああ!もう!信じらんない!ユーリがここまで面倒臭いなんて!」 「何だよ。俺、おっさんと同列かよ?」 「そうじゃなくて!」 肩越しに背後を伺うと、寝台の上の子供は頭を抱えてのた打っていた。面白い生き物だ。 「レイヴンとシュヴァーンは同じ人間だけど、ユーリとフレンは別々の人間なんだからね!」 「うん?……うん、まあ、そうだな」 これまでの話の流れから、どうして急に幼馴染みの名前が引き合いに出されることになったのだろう、と首を傾げながらカロルの言葉をユーリは肯定した。 不本意ながら、根本的なところはよくよく似通っていると言われるユーリとフレンだが、レイヴンとシュヴァーンとは違い外見的に合致する箇所はほぼ皆無だ。せいぜい、身長が同じことくらいだろう。 そのために、意を決したように詳細を説明した(らしい)カロルの言葉の半分も理解しないまま、ユーリは答えた。 「ああ!駄目だこの人、全然解ってないよ!致命的だー!」 ばれている。 とうとう突っ伏してしまったカロルを見て、少し気の毒になった。 「まあ……心配しなくても俺とフレンは違う人間だし、同じ人間だと困るし、寧ろ嫌だし」 小さく丸まった背中はとても可愛らしかったが、同時に可哀想でもあったので何となくフレンを扱き下ろしながら、それとなくフォローを入れてみた。けれど結局、カロルはレイヴンが戻るまでずっと寝台の上で唸り続けていた。 本当はもう少しカロル先生に核心を喋らせたかったのですが、 文章全体通した時に美しく(笑)なさそうだったのでブッツリ切りました。(笑)代わりにユーリがぽろっと喋ってます。 (20090604)
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当サイトの今現在の(一応)メインとして推したいCPの、更にノリを分かり易く図?で纏めてみました。 だ、駄目そうだったら引き返して下さい(多分このサイトのブツはどれも↓みたいなノリのものしかありません)! ……。 わかんねぇ! た、多分、・フレン(友愛か恋愛か微妙な限りなく初恋に近い親愛)→ユーリ ・ユーリ(庇護欲5:カロル先生愛好家根性3:胸のトキメキ(初恋)2)→カロル ・カロル(初恋)→ナン って感じ(ますますカオス!)? 要は、非常にがっかりなフレンさんと、ちょっと気持ち悪いユーリと、非常に男前で可愛いカロル先生がウロウロしてる傾向のサイトですというような。
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テイルズ オブ ヴェスペリア ・要約版:part43-324,325 ・詳細版(途中までで中断し別の方が引継ぎ再開、それも2部までで中断していたが3部の概略が1レスで書かれ完結):part40-429~435、part41-63~70,473~484、part43-323、part48-368~377, part51-369 ・詳細版(途中まで):part44-10~20 324 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/01/16(金) 00 15 50 ID yvkYU8xU0 基本的には 腐敗した帝国やギルドなどの人間社会の話 人間が起こした環境破壊とそれを治していた魔物など世界全体の話 が絡み合って進んでいく 前提:世界の根源であるエアルという力 それを利用して動く魔導器のおかげで人は生活を豊かにしていった ・泥棒を追って旅をする主人公:ユーリ ・帝国での陰謀を騎士に伝えるため旅をする姫:エステル 偶然出会い、行き先が同じなので一緒に水戸黄門の旅を続ける ↓ 旅をする中で様々な経験をし、世界を見るうちに ・帝国腐敗しすぎててもうだめぽ ・エステルに普通じゃない力がある ということがわかる ↓ ・帝国外勢力:ギルドを作って世の中の変革に力を添えよう ・ギルドへの初依頼「エステルが自分の力が何なのか探りに行く、その護衛」 325 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/01/16(金) 00 16 43 ID yvkYU8xU0 ↓ 探ってみてわかったこと ・エステルの力はエアルを乱す力だけど、癒しの効能があるのでエステルはどうしても使いたくなっちゃう ・魔導器は同じようにエアルを乱す力だけど、人間はそれに頼らずには生活できない ・エアルが乱れると全ての生き物、引いては星に害が及ぶ ↓ この現状にエアルの調整に尽力していた魔物がキレて 魔導器はともかくまずエステルを殺すと言うので、殺さなくても力を無害化できる方法を探る ↓ 一方帝国では。 帝国を変えようとしていた騎士団長が腐った現状に絶望して世界征服することで世界を平定しようとしていた そのための力として、巨大装置を手に入れようとする騎士団長 エステルはその力が装置の鍵の代用品になるとして攫われてしまう ところが彼がその装置を起動すると、力が手に入るはずが世界を滅ぼす現象:星食み:が出てきた 星食みもまた、エアルの乱れが起こしたもの ↓ エステルを取り戻し、騎士団長を倒して帝国の混乱が収集したのはいいが、星食みのおかげで今度は世界全体が滅亡の危機に。 とにかくエアルを制御できる力を作ろうとしていたら、想定外にも精霊ができた 精霊はエアルを乱すことなく力を発揮でき、なおかつエステルの力を制御する力ももっていた ↓ 精霊の力を使って星食みを撃退 エアルを乱す魔導器も全てあぼーん 相当不便になったけど世界を滅ぼさないためには仕方ないのでがんばって生きていきましょう 終わり 429 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 21 56 34 ID rSGuy8Fq0 テイルズ オブ ヴェスペリア 投下第1回いきます。 主要登場人物 ユーリ・ローウェル 主人公。帝都の下町に住む21歳の青年。 騎士団に所属していたが、現在は騎士団を辞めている。 皮肉屋な面があるが、困っている人をほっておけないため人々から慕われている。 エステル(エステリーゼ) ヒロイン。お城で出会う貴族の令嬢。 フレンの知り合いで、彼に会うために旅を始める。 フレン・シーフォ ユーリの親友。騎士団所属。 帝国を変えるため、内部にとどまり続けている。 ラピード ユーリの相棒の犬。 カロル・カペル ギルド「魔狩りの剣」に所属する少年。意外と博識。 リタ アスピオに住む魔導士。 レイヴン 胡散臭いおっさん。 ジュディス クリティア族の槍使い。 万物を構成する力「エアル」と、そのエアルによって駆動する魔導器(ブラスティア)に支えられる世界テルカ・リュミレース。 人々は街を巨大な結界で包むことで魔物の進入を退け、安全に暮らしていた。 旧文明の遺産である魔導器を管理する帝国は、時とともに腐敗の一途をたどり、 それに反発した人々は自由を求めて互助組織ギルドを結成した。 互いに衝突を繰り返し、双方による複雑な社会を形成していった。 そして十年前、人魔戦争と呼ばれる戦いが終結し、先の皇帝が崩御した。 以来、皇帝の座は空位となっていたが、世界はおおむね平和に見えた… 430 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 21 57 19 ID rSGuy8Fq0 そして現在。 帝都の下町にある水道魔導器(アクエ・ブラスティア)が大量の水を噴き上げ、壊れてしまった。 溢れた水の処理のために呼ばれたユーリだったが、水道魔導器の魔核(コア)がないことに気づく。 魔導器の修理を頼んだという「モルディオ」が怪しいとにらんだユーリは、貴族街にあるモルディオの家へ行く。 そこで一人の男を見つけ、追いすがるが、騎士団のデコボココンビ、アデコールとボッコスが立ちはだかった。 二人を一蹴したユーリだったが、そのまま騎士団に捕まり、城の牢屋へ入れられてしまった。 隣に入れられた囚人に脱出の方法はないか尋ねるユーリだったが、知らないと言う。 そのうち、その男が牢屋から出されることとなったが、「女神像の下を調べろ」と助言を残し、牢屋の鍵を落として去っていった。 鍵を使い、牢屋を脱出したユーリは女神像を探すため、城内をうろつく。 慌しい城内で一人の女性と出会う。 彼女はフレンに会いたいと言い、ユーリは彼女をフレンの私室に案内することになる。 どうやらフレンに危険が迫っているらしい。 フレンの私室に辿り着いたユーリたちだったが、謎の男が乱入してくる。 二人で力を合わせ、暗殺者を退けたが、フレンはどこかへ旅立った後だった。 フレンを追いたいという彼女、エステルの願いを聞いたユーリはとりあえず彼女を着替えさせるため、彼女の私室へ行く。 着替えてきた彼女と一緒に女神像の下から脱出したユーリは、 追ってくる騎士団に下町の人たちが絡んでいる間に相棒のラピードを加え、帝都を脱出したのだった。 帝都を飛び出した2人と1匹は、フレンの行方を追うことにする。 騎士団の巡礼に出たのなら、ハルルの街にいるはずだというエステルの言葉から、ハルルへ向かうことにした。 ハルルまでの途中にあるデイドン砦に辿り着いた一行。 そこは結界がなく、「草原の主」が魔物を引き連れて襲ってくる場所だった。 運が悪いことに、その草原の主が現れ、人々が避難を開始する。 逃げる途中、こけてしまった子供たちを助けるために飛び出したエステルを追うかたちで一緒に助けに行くユーリ。 助けた子供が落としたぬいぐるみを取り、ギリギリで砦の内側に逃げ込むことが出来た。 2人の前に「ギルド・ド・マルシェ」のボスを名乗る女性が現れ、仕事を持ちかける。 そんな暇はないとユーリは断り、彼女から「ハルルに行くならクオイの森を通れ」とアドバイスを貰う。 431 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 00 00 ID rSGuy8Fq0 クオイの森へ辿り着いた二人と1匹。 エステルの読んだ本によれば、ここは呪われた森なのだという。 さっさと通り抜けようという一行は、森の出口で小さな男の子と出会う。 興奮している少年は、巨大な剣を振りかぶってくるが、ユーリがその剣を折って落ち着けと諭す。 落ち着いた少年はカロルと名乗り、ギルド「魔狩りの剣」に所属していると語った。 何やらエッグベアを倒すのが目的だったらしいが、出ないなら仕方ないとハルルまで同行することになる。 ハルルは巨大な樹と一体化した結界のある町だった。 その樹が枯れてしまう時期があり、その間は結界が使えないという。現在がその時期だった。 しかもその隙を狙って魔物が進入し、フレンがこれを退治したのだという。 カロルによれば、花が咲かない原因は、街を襲った魔物たちが流した血を樹が吸ってしまったことで、 それを浄化しなければ花は咲かないという。 浄化するためにはパナシーアボトルが必要だが、それを作るためにはエッグベアの爪などの材料が必要なのだった。 それを仲間たちにも信じてもらえなかったカロルは、一人で何とかしようとしていたのだった。 ユーリはカロルの言葉を信じ、一行は材料集めをはじめる。 クオイの森でエッグベアを倒し、材料をすべて集めた一行はパナシーアボトルを作ることに成功する。 パナシーアボトルを樹の根元に撒くが、一向に花が咲く様子はない… エステルが花が咲くよう祈ると、突如彼女の体が光を放ち、たちまち花が咲き、結界が復活した。 一連の騒ぎが収まり、フレンがどこへ向かったか問うユーリに長は東に向かったという。 下町の魔導器の魔核を奪ったモルディオがいるというアスピオも東にある。 ユーリたちはカロルを加え、アスピオを目指す。 アスピオでモルディオの家に辿り着くが、どこにも魔核らしきものはない。 そこへ一人の少女が入ってくる。 彼女はリタ・モルディオと名乗り、自分は魔核を奪っていないと主張する。 彼女は潔白を証明するため、盗賊団がいるらしいシャイコス遺跡へ一緒に行くことを提案する。 シャイコス遺跡の奥で一人の魔導士らしき男を見つけたユーリたちは、その男が起動させた巨大な人型魔導器と対決する。 人型魔導器ゴライアースを倒したユーリたちは魔導士を捕まえた。 そいつによれば、魔核を集めている男がカプワ・トリムにおり、下町の魔核を奪ったデデッキもそこにいったのではないかという。 ユーリは付いて来るというリタを一向に加え、すでにハルルへ戻ったというフレンを追うかたちで一路ハルルへ戻る。 432 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 01 23 ID rSGuy8Fq0 ハルルの街に着き、ユーリたちが直したという結界を見たいというリタ。 咲いた樹を呆然と見上げる。 そこへ長がやってくる。彼によれば、すでにフレンは旅立ち、カプワ・ノールにいるらしいことを知る。 街を出ようとする一行の前に、あの騎士団のデコボココンビが現れる。 彼らによれば、ユーリが指名手配を受けているという。彼らを軽くあしらったユーリたちは、カプワ・ノールへ行くため、エフミドの丘を目指す。 エフミドの丘に辿り着いた一行だったが、そこに設置された結界魔導器が竜使いと呼ばれる者に破壊され、 そのために騎士団がやってきていた。 結界魔導器を調べるために強引に近づいたリタのせいで獣道を行くことになってしまう。 途中、襲ってきた魔物を倒したユーリたちは無事エフミドの丘を抜けてカプワ・ノールへ辿り着く。 カプワ・ノールへ辿り着いた一行は、街の執政官が圧政を強いていることを知る。 どうやら街の執政官に子供を人質にとられ、返してほしくばリブガロという魔物のツノを持って来いといわれたらしい。 さらにユーリは、城で襲ってきた暗殺者と一緒にいた赤眼の男を見かける。 みんなと別れ、ヤツらが消えた路地へ入ったユーリを赤眼の男たちが襲った。 そこへフレンが現れ、ユーリを助けたのだった。 フレンと共にエステルたちのところに戻ったユーリ。 宿に入ったエステルは、事情をすべてフレンに話したのだった。 そこへフレンの部下が現れる。 どうやらラゴウのやっていることを調査していたらしい。フレンは強制捜査を行うつもりらしい。 執政官のことをフレンに任せたユーリたちは、街の外に出てリブガロを探す。 無事、リブガロのツノを手に入れた一行は、夫婦にツノを渡し、フレンがどうなったのかを見に行った。 しかしフレンは突っぱねられてしまったらしい。 なんとか執政官の屋敷に忍び込めないかと探る一行。 そこへ城の牢屋でユーリを助けてくれた男、レイヴンが現れる。 彼もどうやらラゴウに用があるらしく、協力を持ちかけてくる。 433 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 02 47 ID rSGuy8Fq0 だが、レイヴンはユーリたちを囮にし、まんまと屋敷へ侵入した。 ユーリたちは彼が乗ったエレベーターの横にあるエレベーターに乗ったが、それは地下へ降りるものだった。 地下に閉じ込められたユーリたちは、そこに魔物が飼われていること、 魔物に食べられたと見られる骨が散らばっていることに気づく。 地下内であの夫婦の子供を保護したユーリたちは、ラゴウを追っていく。 辿り着いた先には巨大な魔導器が存在していた。 それは街に圧政を強いるため、船を出させないために天候を操るための魔導器だという。 そこへあの竜使いが現れる。竜使いは魔導器を破壊し、去っていった。リタはその行動に激昂する。 逃げ出したラゴウを追う一行は、ラゴウの船に飛び乗る。 そこに現れたのはギルド紅の絆傭兵団(ブラッド・アライアンス)のボス、バルボスだった。 どうやら彼が魔核の盗難を指揮していたらしい。 バルボスはラゴウと共に脱出し、そこへ城で襲ってきた暗殺者ザギを呼ぶ。 ザギを倒した一行だったが、ラゴウたちは取り逃がしてしまった。 沈む船に乗っていた少年を助けたユーリたちは、フレンの指揮する船に救助される。 カプワ・トリムに辿り着いた一行が救出した少年は、実は次期皇帝候補の一人ヨーデル殿下だった。 しかもラゴウはフレンの取調べを受けたが、証拠不十分となってしまう。 街中で情報収集をしたユーリは、レイヴンに出会い、紅の絆傭兵団らしき一団が廃都カルボクラムにいるらしいことを知る。 レイヴンと別れ、紅の絆傭兵団を追うことにしたユーリたちはカルボクラムを目指す。 カルボクラムに辿り着いた一行だったが、そこにいたのは紅の絆傭兵団ではなく魔狩りの剣だった。 カルボクラムに入ろうとするユーリたちに警告をしてきた少女ナンは、ハルルの一件で逃げ出したと勘違いされたカロルにクビを宣言する。 どうやら彼女はカロルの大切な人らしい。 手がかりを求め、カルボクラムを捜索するユーリたちは、地下で逆結界に封じられた巨大な魔物を発見する。 そこへ現れた魔狩り剣は、その魔物を開放し、襲い掛かった。 だがそこに竜使いが現れ、魔狩りの剣を牽制する。 襲い掛かってきた巨大な魔物をユーリたちが相手にすることになる。 434 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 04 09 ID rSGuy8Fq0 なんとか魔物を撃退したユーリたちは、地上へ戻る。 地上に戻った一行を、騎士団のキュモール隊が待ち構えていた。 キュモールは帝国の姫、エステルを取り戻し、ユーリたちを殺すつもりだった。 しかしそこへデコボココンビの所属するシュヴァーン隊の副隊長ルブランたちが現れた。 彼らにより、ユーリたちは逮捕される。 新興都市ヘリオードに連行された一行は余罪を追及されていた。 そこへ騎士団長のアレクセイが現れる。 彼によれば、ヨーデルの救出、エステルの護衛をしたとのことでお咎めなしとなったのだった。 エステルは帝都へ戻るらしい。 宿へ入ろうとしたユーリをアデコールとボッコスが追いかけてきた。 2人は正々堂々と勝負し、勝てば免罪を認めようという。ユーリはあっさりと勝利した。 宿の前にいたフレンとヨーデルと話した後、ようやくユーリは宿で休むのだった。 朝起きると、なにやら街中に設置されている結界魔導器の調子が悪いらしい。 リタが調べているとエステルがやって来た。騎士団が修理を手配しているとのことだった。 一行は騎士団本部にいるフレンに会いに行く。 フレンに魔導器の修理を申し出るリタだったが、その時、振動が街を襲った。 どうやら魔導器に何かあったらしい。リタは一人で突っ走る。 広場に出ると、結界魔導器から大量のエアルが出ていた。 大量のエアルは人体に対して毒になる。 リタは何とかエアルの放出を止めようと魔導器を調べる。 そこへエステルがやってきた。彼女はハルルの樹を直した時のように光り輝いていた。 なんとか魔導器を直すことに成功するが、その瞬間、衝撃波が2人を襲った。 エステルは無事だったが、リタがぐったりして目を覚まさない。 435 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/21(木) 22 05 35 ID rSGuy8Fq0 宿に部屋をとり、エステルがずっと治癒術をかけている。 このままではエステルも倒れてしまうと心配するユーリだったが、彼女は平気だと告げる。 無理しないように言い、ユーリは立ち去った。 廊下に座り込んでいるカロルと話すユーリ。 何も出来なかった自分にがっくりしているカロルをユーリは励ます。 カロルはユーリに一緒にギルドを作らないかと持ちかけてきた。ユーリは考えておくと返答した。 部屋に戻るとリタが起きていたが、エステルが疲れて眠ってしまっていた。 リタと話し込むユーリ。そのうちエステルが起きてくる。 リタはエステルに、もう魔導器を使って治癒術を使うフリはやめていいと語る。 驚くエステル。 そこへあの竜使いが現れた。 竜使いはユーリたちに攻撃をしかけてくる。 だが、すぐに立ち去ってしまった。結局、話は打ち切られてしまった。 次の日の朝、エステルは帝都へ帰ることになった。 ユーリたちはこのままギルドの街ダングレストへ行き、紅の絆傭兵団の情報を集めることにする。 エステルを待っているはずのフレンを探すが、どこにもいない。 そこへアレクセイが現れる。 彼によればフレンは別の用事ですでに旅立ったという。 さらにリタに昨日の魔導器の暴走について調査のため、ケーブ・モック大森林に行って貰いたいという。 リタはそれを承諾し、エステルも同行したいと願い出る。 結局、ユーリが護衛をすることで同行を許可された。一行はまず、ダングレストを目指す。 今回はここまで。 63 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 16 08 ID R6qRZNbQ0 テイルズ オブ ヴェスペリア 2回目いきます。 ダングレストへ辿り着いた一行。どうやらここはカロルの故郷らしい。 バルボスの行方を知るためにはどうすればいいか問うユーリにカロルは「ユニオン」へ顔を出すことを奨める。 ユニオンとは、5大ギルドと呼ばれるギルドが集まり、他のギルドを統括する組織らしい。 だが、バルボスの率いる紅の絆傭兵団もその5大ギルドのひとつ。ヘタをすればユニオンを敵に回してしまう。 すべてはユニオンの元首『天を射る矢(アルトスク)』のボス、ドン・ホワイトホースに会ってからだとカロルは言う。 ユーリたちはドンへ面会するため、ユニオン本部へ赴く。 街の広場まで来たとき、ギルドの人間と思しき2人組みがカロルへ絡んできた。 カロルを馬鹿にする彼らを見てユーリとリタがケンカを売りそうになる。 しかし、突然街に響いた鐘の音に、男たちは去っていった。 カロルによれば、それは魔物が来たときに鳴らされる警鐘らしい。 心配はいらないというカロルだが、街を護る結界が突如消失してしまった。 ユーリたちも魔物を止めるため、男たちの後を追う。 とてつもない数の魔物を撃退するユーリたち。だが、段々と圧されはじめる。 そこへ現れたのは大柄の屈強な老人だった。その男こそ天を射る矢のボス、ドンらしい。 さらにフレンも現れ、騎士団も手を貸すという。 だがドンは、自分たちで帝国を抜け出したからには騎士の世話にはならないと言い、突っぱねる。 その態度に感嘆するユーリとカロル。そこへリタとエスエルが現れ、結界魔導器の下へ案内するように言う。 結界魔導器の前では番人らしき男が死んでいた。 リタはすぐに魔導器の修理に取り掛かろうとする。 しかし、あの赤眼の集団が魔導器を直させまいと攻撃を仕掛けてきた。結界魔導器を止めたのはコイツラらしい。 ユーリたちは赤眼たちを倒し、魔導器を修復することに成功した。 残った魔物はフレンに任せ、ユーリたちはユニオンへ行くことにする。 64 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 17 12 ID R6qRZNbQ0 ドンに会おうと、ユニオンの番兵に取次ぎを願うが、ドンは魔物の群れを追って行ってしまったと言う。 ユーリは街で情報収集すべきだと判断するが、リタは先に調査を終わらせるため、ケーブ・モック大森林へ行くという。 エステルと2人だけでは危ないということでユーリたちもついていくことにする。 その会話を、レイヴンが屋根の上から盗み聞きしていたのだった。 ケーブ・モック大森林へ辿り着いた一行。 リタはヘリオードで魔導器が暴走した時の感じに似ているという。 そこへレイヴンが現れる。 ユーリたちは警戒しつつも、同行することを許す。 慎重に森を探索する一行はようやく森の奥へ辿り着く。 そこではやはり大量のエアルが放出され、ヘリオードと似た状態になっていた。 一行の退路を絶つかたちで現れた魔物と戦うユーリたち。 魔物を倒したはいいが、同じ魔物に四方を囲まれてしまう。 そこへ奇妙な剣を携えた白髪の男が静かに降り立つ。 彼が何かを行った次の瞬間には魔物たちは消えていた。 レイヴンは彼を「デューク」と呼んだ。 デュークは「エアルクレーネには近づくな」と警告する。 彼が言うには、エアルクレーネとは世界に点在するエアルの源泉のことらしい。 ユーリが礼を言うと、すぐに立ち去ってしまった。 リタはデュークの剣の力を「リゾマータの公式」ではないかと推測する。 リタは調査を進めるため、他のエアルクレーネを探すことを提案する。 とりあえずはダングレストへ戻り、ドンに会うことでまとまった。 65 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 18 26 ID R6qRZNbQ0 ケーブ・モック大森林から出ようと入り口まで戻るが、その時魔物の大群がやって来た。 なんとか隠れてやりすごすが、魔物が来た方向にはドン・ホワイトホースたちがいた。 どうやらエアルの暴走が止まったため、魔物たちも元に戻ったらしい。 手柄を誇るカロルに、ドンは「そういうことは胸にひそめておくものだ」と諭した。 さらにドンは、ユーリたちと一緒にいるレイヴンに気づく。どうやらレイヴンも天を射る矢の一員らしかった。 ユーリはドンに頼みを言おうとするが、ドンは急用が入り、ダングレストで聞くと告げて立ち去った。 ユーリたちも後を追うことにする。 ダングレストへ戻り、ユニオン本部のドンの部屋へ入ったユーリたちは、ドンの前に立つフレンを見つける。 フレンもどうやらバルボスに関してドンに用があるらしい。 フレンはユニオンと紅の絆傭兵団の盟約の破棄、および討伐を協力するため、ヨーデルからの密書を持ってきていたのだ。 ドンも乗り気であり、いざとなればノードポリカの闘技場を収めるベリウスにも協力してもらうと意気込む。 ドンは密書に目を通し、レイヴンに読んで聞かせるように言う。 「ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、 バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とす」 それが密書の内容だった。 ドンはフレンを牢屋へぶち込むよう部下に命令する。 さらに帝国との全面戦争を宣言する。 帝都に戻り、真相を確かめるというエステルをなだめ、ユニオンを後にする。 広場に来た時、ユーリは財布を落としたと言い、一人ユニオンへ引き返した。 66 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 19 17 ID R6qRZNbQ0 ユニオンの地下牢でフレンに話を聞くユーリ。 彼が言うには、ユーリたちと別れたあと、あの赤眼たちに襲われたらしい。 その時、書状をすりかえられたのではないかと言う。 騎士団とギルドを衝突させるため、ラゴウの仕組んだと推測する。 ユーリはフレンに書状を奪い返すよう言って牢を開け、代わりに自分が中に入った。 フレンが去った後、ドンが牢の前に現れる。 ドンは偽の書状と黒幕がいることを察していた。 黒幕をおびき出すため、あえてギルドの連中を煽ったのだった。 立ち去ろうとするドンにユーリは「なぜギルドを作ったのか」と問いかける。 ドンの答えはシンプルだった。「帝国のルールでは自分が護りたいものを護れないから」。 ドンは人質を逃がした責任をとるよう言って立ち去った。 外に出たユーリはエステル、カロルと合流した。 2人が言うには、紅の絆傭兵団を見かけ、リタとラピードが追っているという。 リタたちと合流し、紅の絆傭兵団のいる建物へ突入する。 中にはバルボスとラゴウがいた。2人はなにやら言い争っている。 どうやらバルボスが魔核ドロボウを指揮していたことや「塔」を勝手に建てたことが気に入らないらしい。 そこへ踏み込むユーリたち。 バルボスの命令で傭兵たちがユーリたちを取り囲み、襲いかかろうとする。その時、大砲の音らしきものが聞こえた。 このままでは騎士団とギルドが衝突し、双方が壊滅的打撃を受けてしまう。 騎士団が壊滅すれば評議会が台頭し、帝国を支配するだろう…それがラゴウの目的だった。 騎士団とギルドがにらみ合う草原に、馬の蹄の音が響く。 フレンが書状を取り戻すことに成功したのだ。 どうやらラゴウが帝国側への根回しに失敗していたらしいことも功を奏したようだ。 バルボスは巨大な銃型の魔導器を使い、攻撃を仕掛けてきた。 そこへ現れたのは、あの竜使い。 竜使いはバルボスの魔導器を弾き飛ばし、ユーリたちを救った。 バルボスはチェーンソーのような魔導器を取り出し、それで空を飛んで逃げていく。 追おうとする竜使いに、ユーリは一緒に乗せてくれるよう頼む。 竜使いは無言で乗れと示した。ユーリは後ろに座るが、スペースが足りないため、みんなを置いていくことになる。 67 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 20 10 ID R6qRZNbQ0 ユーリは竜使いと共にバルボスの後を追い、巨大な竜巻の中にそびえる塔を発見する。 竜巻を起こしているらしい巨大な歯車で構成された魔導器を竜の攻撃で破壊し、内部へ降り立つ。 そこへバルボスがやって来た。 対峙する二人。 突如放たれた炎が竜使いを攻撃した。 竜から落ちた竜使いを心配するユーリ。炎を放ったヤツラを見つけ、切り伏せた。 だが、バルボスの持つチェーンソー魔導器から、今度は衝撃波が放たれ、ユーリの武器を弾き飛ばした。 竜使いともども、塔─ガスファロスト─の中の一部屋へ閉じ込められるユーリ。 そこには塔を建設するために連れて来られたと見られる連中もいた。 その中の一人がユーリたちを連れて来た傭兵に「早く出して欲しい」と懇願する。 刃物を抜いて脅す傭兵からじいさんをユーリは庇う。傭兵はユーリに斬りかかった。 咄嗟にかばったのは竜使いだった。鎧が砕け、片方の目が見えている。 傭兵が立ち去り、竜使いはその重苦しい鎧を脱ぎだした。 中から出てきたのはクリティア族の女だった。 なぜ自分を庇ったのかと問うユーリに、彼女は「バウル─相棒の竜─を助けてくれたから」と答えた。 また、なぜ魔導器を壊して回るのかと問うと「壊したいから壊している」と語る。 ユーリは彼女にもう少し協力しないかと呼びかけた。 彼女もそれに賛成する。 手がないわけではないというユーリに、彼女はその手を使えと言う。 彼女からOKを貰ったユーリは、突然彼女に殴りかかった。 途端に二人の殴り合いがはじまる。 中の騒動を聞きつけた傭兵達が中へ入る。 その瞬間を見計らい、捕まっていた人たちと一緒に脱出することに成功する。 彼女は「一発は一発だ」と言い、ユーリの頬を叩いた。 彼女は「ジュディス」と名乗り、ユーリはジュディと呼ぶことに決める。 2人はとりあえず屋上の魔導器を破壊することに決め、塔を登っていく。 68 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 21 02 ID R6qRZNbQ0 塔の外壁に出ると、そこではエステルたちが戦っていた。 ドンの命令でレイヴンも一緒にいる。 ユーリはジュディスが竜使いであることを伏せ、みんなに紹介した。 そのままみんなでバルボスを倒すため、進むことになる。 みんなが進んでいくが、レイヴンだけ塔を見上げ、立ち止まった。 ユーリは一緒に行くよう促し、立ち去っていく。 レイヴンは物陰にいたデュークに話しかける。 少しは手伝って欲しいと言うレイヴンだが、デュークは「人の世にも興味はない」と言って立ち去ってしまう。 塔の屋上に辿り着いた一行の前に、バルボスが立ちはだかった。 どうやらあのチェーンソーのような剣にはまっている魔核が下町の魔核らしい。 チェーンソー魔導器での強力な攻撃の前に手が出せないユーリたち。 そのへデュークが現れた。彼は「伏せろ」といい、あの剣の力を使う。 途端、バルボスの魔導器は剣先が折れ、使い物にならなくなった。 デュークはそのまま立ち去った。 バルボスは剣を取り出し、最後の戦いを挑んでくる。 戦いはユーリたちの勝利に終わった。 バルボス「これ以上、無様を晒すつもりはない」と言い、ユーリが若い頃のドン・ホワイトホースに似ていると語る。 いつか、ユーリは世界に大きな敵を作り、やがて世界に食いつぶされる…と語った直後、バルボスは塔から飛び降りた。 ユーリは下町の魔核を無事、取り戻すことが出来た。 だが、塔から出てきた一行の中から、いつの間にかレイヴンが消えていた。 ダングレストに戻れば、いつでも会えるさ、と気楽な調子でユーリは言う。 ダングレストに戻り、フレンにバルボスのことを報告しなければならない。 騎士団とギルドの戦いも、どうやらフレンのおかげで丸く収まったらしい。ラゴウもすぐに拘束されるとのこと。 ジュディスもバウルのところへ戻ると言い、みんなと別れる。 残った一行は一路、ダングレストへ向かう。 69 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/08/23(土) 01 21 54 ID R6qRZNbQ0 ダングレストへ到着した一行は、騎士団に連行されるラゴウを目撃する。 どうやらまだ悪あがきをしているらしい。 戯言を言うラゴウの前に、フレンがやって来る。 帝国とユニオンとの間に友好協定が結ばれることになったと言う。 ラゴウの野望も潰え、カプワ・ノールも圧政から開放されるであろう。 ユーリは次の執政官がまともな人間であることを願い、エステルは城に戻ったら掛け合ってみると言う。 エスエルは城に帰るというが、ユーリは「まだ帰りたくない顔をしている」と指摘する。 だが、自分で決めたのならいい、と納得した。 夜、宿に泊まって眠ろうとしていたユーリのところへカロルが慌てた様子でやってくる。 ラゴウが評議会の立場を利用し、罪を軽くしたのだそうだ。 途端、不機嫌になるユーリ。 カロルはエステルに掛け合ってみると言い、部屋を駆け出していく。 ユーリはフレンに会いに、駐屯地のテントへ行く。 テントから出てきたフレンは、今回の功績で隊長に就任していた。 フレンもラゴウの罪が軽くなってしまったことを歯がゆく思っていた。 ユーリはこれで終わったわけではない、この理不尽を変えるため、もっと上に行くのだろうと諭す。 ユーリは「オレのやり方でやる」と宣言する。 その言葉を訝しむフレン。 「法で裁けない悪党……おまえならどう裁く?」 そう問いかけ、ユーリは去っていった。 70 :ゲーム好き名無しさん:2008/08/23(土) 01 22 48 ID R6qRZNbQ0 ダングレストの橋の上、男達に何やら渡して指示をしているラゴウ。 評議会の力でフレンへ厳罰を下そうと逆恨みするラゴウ。 その時、周りにいた男が斬り捨てられ、川へ落ちた。 目の前に立っていたのは…ユーリ。 虚勢を張るラゴウ。 「法や評議会がおまえを許しても、オレはおまえを許さねえ」 そう言った直後、逃げようとしたラゴウを背中から斬りつけた。 ラゴウは最期に「あと少しで、宙の戒典(デインノモス)を…」と残し、川へ落ちていった… ユーリの行動を見ている者がいた…ラピード。 ユーリはそのまま宿へ入り、次の朝を迎えた… ここまでで第一部完。 第二部へつづきます。 473 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 37 32 ID HMaogvuy0 ユーリがラゴウを手にかけた翌日、帝都へ帰るエステルをカロルとリタが見送っていた。 リタはエアルクレーネを調査するといい、今度遊びに行くと告げて去っていった。 エステルたちを見送ったカロルは宿で寝ているユーリのところへやって来た。 今追えば間に合うというカロルにユーリはそっけなく返す。 カロルは怒って出て行ってしまった。 一人愚痴るユーリだったが、突然何かの衝撃が響いた。 ラピードと共に外に出たユーリは空を飛ぶ巨大な魔物を目にする。 降りてきた魔物の元へ走り出すユーリ、カロル、ラピード。 フレンが膝をついていた。 駆け寄るユーリ。フレンはエステルを頼むと苦しそうに言う。 エステルは倒れた兵士の治療をしていた。 魔物は攻撃してくる騎士たちには目もくれず、エステルの目の前を飛んでいた。 そこへ騎士団長アレクセイが現れる。 アレクセイはすぐに部下へ指示を与えると、駆け出すユーリを引き止めた。 ユーリはそれを突っぱねる。 魔物はエステルに向かって言った。 「忌マワシキ、世界ノ毒ハ消ス」 人の言葉を話す魔物に驚愕するエステル。 その魔物に砲弾が当たった。 途端、魔物は空へ逃れる。 474 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 39 04 ID HMaogvuy0 エステルの元に辿り着くユーリ。 魔物は上空で巨大な要塞から放たれる対空砲火を浴びていた。 どうやらヘラクレスと呼ばれる帝国の兵器らしい。 ユーリはエステルに、このまま街を出て旅をつづけることを告げる。 ついてくるか帝都に戻るか、選ぶのはエステルだとユーリは言う。 エステルは旅をつづけたいと言った。 ユーリはエステルに笑顔を向け、手を差し出した。 ユーリたちはそのままダングレストの橋の上を駆ける。 途中、エステルは橋に佇むジュディスを見つけた。 エステルはジュディスを強引にその場から連れ出そうとする。 同時に、魔物はどこかへ飛び去っていった。 ユーリたちを止めようと、フレンがやってくる。 すでにダングレストの橋は途中で破壊されていた。 エステルはフレンに謝り、まだ戻れないと告げる。 ユーリはフレンに下町の魔核を投げ、ギルドを始めると告げた。 ユーリたちはそのままダングレストを後にし、ヘリオードへ向かうことにした。 ある程度進んだ森の中で一行はしばしの休憩をとることにした。 その間、ギルドのことを決めることになる。 結果、ギルドの掟やジュディスも加わることが決まった。 休憩が終わり、ギルドとしてはりきるカロルを抑え、ユーリはエステルの今後を問う。 エステルはあの魔物を追いたいと言った。 だが、一行には何の手がかりもない。 そこへジュディスが割ってくる。 あの魔物の名はフェローというらしい。 彼女は以前、あの魔物をデズエール大陸のコゴール砂漠で見ていたという。 475 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 40 10 ID HMaogvuy0 一人でも行きそうなエステルを見かね、ユーリがこれをギルドの初仕事にしようと言う。 カロルも承諾し、エステルをあの魔物に会わせることに決定する。 出発しようとカロルを気勢をあげるが、彼の考えたギルド名「勇気凛々胸いっぱい団」にエステルが反発した。 結局、彼女の案により「凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)」という名で決まり、一行はようやく出発したのだった。 まずは船を調達するため、トリム港へ向かう。 トリム港へ向かう途中、ヘリオードに着いた一行は、街が以前より閑散としていることに気づく。 ヘリオードには以前から突然人がいなくなるという噂があった。 ほっておけない顔をするエステルを見かね、調査をはじめることになる。 が、すでに夜遅いため、宿屋で休んでからということになった。 夜、皆が寝静まった頃、一人宿を出て行く足音。 それに気づいたユーリは、足音の主を追いかける。 街を眺めるジュディス。 ユーリは初めてジュディスの故郷、あの一緒に飛び回っていた竜について聞いた。 あの竜の名はバウルというらしい。戦争中、彼に救われた彼女はそれからずっと一緒にいるらしかった。 何の戦争かと問うユーリを、ジュディスは誤魔化した。 そして以前、この街でジュディスがバウルと共に現れた時のことを尋ねる。 ユーリはエステルが狙いだったのだろうと指摘した。彼女は狙ったことを否定しなかった。 嘘は得意じゃないという彼女に、ユーリは釘を刺した。彼女も、もう二度とエステルを狙わないと言う。 結局その場はそれで終わりとなった。 翌朝、以前暴走した魔導器を調べておくことにした一行。 特に問題もなく、暴走もしてないらしい。 そこにあのノール港でラゴウに脅されていた夫婦の妻と息子が現れた。 なぜ父親がいないのかと問うエステルに、妻は三日前から行方不明になっていると話した。 心当たりはないかと問うユーリに「いなくなる前の晩に貴族になるためがんばろう」と言っていたと話す妻。 街が完成した時には貴族として住める、という彼女にエステルが「それはおかしい」と指摘する。 どうやらそれを言ったのは、あのキュモールらしい。 いてもたってもいられなくなったエステルからの依頼により、ギルドは次の仕事として夫探しを引き受けたのだった。 476 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 41 10 ID HMaogvuy0 調査の結果、街の下層部があやしいとにらんだ一行は、仲間の一人が見張りの兵士を連れ出し、エレベーターで下層部へ向かうことにした。 (ここは誰を選ぶかで展開が微妙に変化) 見張りの兵士を色仕掛けで誘い出し、殴って気絶させた一行は、怪しまれないよう兵士の鎧を拝借した。 そこへ突然、別の兵士がやってきて鎧を来た仲間を連れて行った。捕まえていた魔導士があばれて困っているらしい。 後を追うユーリたち。 騎士団本部へ入ると、兵士たちが倒されていた。 その中心に立っていたのはリタだった。 なんとかリタを落ち着かせ、事情を聞く一行。 どうやら魔導器が気になったため、調査の前に立ち寄ったらしかった。 しかし、リタは夜中、下層部にある労働者キャンプに魔導器が運び込まれていることを知り、忍び込んだらしい。 そこでは街の人々が騎士に脅され、強制労働させられていたのだという。 リタによれば、兵装魔導器が運び込まれているらしく、戦い準備を進めているのではないかという。 まずは当初の予定通り、下層部へ行くことになる。 エレベーターの近くに来た時、逆側からキュモールと一人の男が歩いてきた。 隠れて様子を伺う一行。 二人が話す内容によれば、キュモールはアレクセイの命令を無視し、こんなことをやっているという。 一緒にいる男は『海凶(リヴァイアサン)の爪』を率いていると言った。 キュモールは男を「イエガー」と呼び、ユニオンを倒して騎士団長となる野心をのぞかせた。 二人はそのままエレベーターで下層部へ移動していった。 イエガーはユーリたちが隠れていることに気づいているらしかった。 二人を追って下層部へ着いた一行。 そこであのイエガーが、以前襲ってきた赤眼たちに指示をしているところを見つける。 すぐ近くで働いている男が倒れ、キュモールが叱責する。 その男はあの夫…ティグルだった。 耐え切れなくなったユーリはキュモールに向かって石を投げつけた。 ようやくユーリたちに気づくキュモール。 エステルを見て驚くが、途端に本性を現し、エステルを始末すると告げ、イエガーを差し向けてきた。 477 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 42 11 ID HMaogvuy0 イエガーを退けたと同時にフレンがやって来たと騎士が告げる。 イエガーが二人の少女─ゴーシュとドロワット─を呼び、煙幕を張って逃走した。 ほぼ同時にやって来るフレン。 ユーリ達はティグルのことをフレンにまかせ、イエガーたちを追うことにする。 しかし、すでにキュモール達は見当たらず、逃げられてしまった。 ユーリはそのままトリム港へ行く方向で話を進めるが、エステルはキュモール達を追わないのかと言う。 ジュディスはエステルが本来の目的を忘れていることを指摘する。 謝るエステル。フォローするユーリ。 話を把握できていないリタはフェローや凛々の明星について説明しろという。 そこにいつの間にかレイヴンが加わっていた。 なぜここにいるのかと問うユーリだったが、レイヴンはトリム港の宿で事情を説明するという。 トリム港についてユーリ一行。 宿屋でレイヴンの話を聞くと、どうやらユニオンとしてはエステルがぶらぶらしてるのを放っておけないため、 監視役としてレイヴンを派遣したのだという。 一連の事情がわかり、エステルを心配するリタだったが、結局エステルの意思を尊重した。 レイヴンは他にもデズエール大陸のノードポリカを治める『戦士の殿堂』の長ベリウスへの手紙を託されていた。 手紙の内容は、あのフェローのことらしい。どうやらベリウスはフェローについて知っているらしかった。 ユーリ達もベリウスに会うことに決まり、その日はそれで解散となった。 翌日、リタは別にやることがあるはずなので、どうするのか話しているユーリ達。 そこへやって来るリタ。 エアルクレーネの調査をするはずだったのではと問うと、ケーブ・モック大森林については報告済み、 あとは旅をしながら調査をつづけるつもりだったらしいので、一緒に来るという。 港へ向かうと、途中でヨーデルと会った。 どうやらユニオンとの友好協定のことでドンと話し合いに行く最中らしい。 ヘラクレスのこともあり、うまくいっていないらしい。 ユーリはヨーデルがヘラクレスのことを知らなかったことに疑問を持つが、騎士団の指揮は皇帝でなければできず、 今のヨーデルにはその権利がないのだった。 皇帝を継げばいいというユーリだったが、今のヨーデルには帝位を継ぐことができないと言う。 なぜかと問えば、皇帝になるには『宙の戒典(デインノモス)』という帝国の至宝が必要との話だった。 だが、『宙の戒典』は十年前の人魔戦争のおりに行方不明となっており、それが現在、皇帝の座が空位となっている事情だった。 478 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 43 13 ID HMaogvuy0 ヘリオードに向かうというヨーデルを見届けた一行は、港へ船を調達に行く。 交渉へ行く途中、船乗りたちが怯えながら逃げ出しいるのを目撃する。 そこには、以前デイドン砦で出会った『幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)』のボス、カウフマンがいた。 もしかすれば、彼女なら船を出してくれるかもしれないというカロルに従い、一行はカウフマンと交渉する。 彼女はユーリを見つけると、一つ仕事をしないかと持ちかけてくる。 どうやらこの季節、魚人の群れに襲われるため、商品を運ぶことができないらしい。 以前から契約していた傭兵団はボス(バルボス)が死んだため、現在使えなくなっているとのことだった。 結局、相互利益ということで船の護衛をした後はその船を貰えることになり、護衛を引き受けたのだった。 船の上を行く道中、カウフマンから『海凶の爪』の話を聞くユーリ達。 彼らは兵装魔導器専門のいわゆる死の商人のギルドらしかった。 その兵装魔導器をどこから仕入れているのかも謎だという。 話の途中、船が揺れ、魚人の群れが襲ってきた。 魚人の群れを撃退ユーリ達。 こき使われると嘆くレイヴンは『聖核(アパティア)』も探しているのに…と口にする。 どうやら『聖核』を探すのはドンからの指令らしい。 もう大丈夫だからと、カウフマンは船の針路をユーリたちにまかせた。 船を進めていると、だんだんと霧が深くなってきた。 霧の中から一隻の船が現れ、ユーリ達の船にぶつかった。 船は沈まなかった。 ぶつかってきたのは古い船だった。人の気配もない。 船体には「アーセルム号」と書かれている。 と、突然アーセルム号からフィエルティア号(ユーリ達の船)へ架け橋が降ろされた。人影は見当たらなかった。 船を出せというリタだったが、船の動力である魔導器が動かず、逃げることができない。 幽霊船を調査するしかないと判断したユーリだったが、カウフマンの抗議から乗り込むのは数人となった。 メンバーを選出し、内部へ侵入したユーリ達は姿の見えない敵に襲われる。 敵を倒しつつ探索をつづけるユーリ達だったが、突然シャッターのようなものが降り、閉じ込められてしまった。 その頃、外では幽霊船のマストが折れてしまっていた。 残ったメンバーはユーリ達を心配し、自分達も突入することを決意する。 479 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 44 14 ID HMaogvuy0 内部を探索し、ユーリ達と合流した一行。 しかし入ってきた扉が閉まってしまい、別の出口を探すことになる。 辿り着いた先は船長室らしき場所。 そこには船長らしき人の遺体が机に倒れていた。すでに白骨化している。 傍らにおいてある航海日誌らしきものに目を通すユーリ。 アスール暦232年 ブルエールの月13 それは帝国ができるずっと以前、少なくとも千年以上前の暦だった。 日誌には船が漂流し、船員達は空腹で倒れていったことが書かれていた。 そしてこの船の目的が「ヨームゲン」と呼ばれる街へ『澄明の刻晶(クリアシエル)』を届けることだと。 その『澄明の刻晶』は、ユイファンなる人物から貰った小箱に収めてあるらしい。 『澄明の刻晶』の入った箱は遺体が大事そうに抱えていた。 だが、箱は開くことができなかった。 それどころか、退魔の力を持つと書かれていた『澄明の刻晶』は魔物を引き寄せ、戦うことになってしまう。 魔物を倒したユーリ達。 『澄明の刻晶』を船長に返すというカロル達だったが、エステルがヨームゲンへ届けてあげたいと言い出す。 ジュディスが再び批判し、それにリタが食いかかる。 結局、旅をしながら多少手伝う分には問題ないということでおさまった。 と、その時レイヴンが外に煙のようなものを見つける。 どうやら船の動力が直ったことを知らせる発炎筒のようだった。 ユーリ達は幽霊船を脱出し、ノードポリカへ急ぐのだった。 ノードポリカへ辿り着いた一行。 港へ着くと、一人の男がカウフマンに声をかけてきた。 男の名はラーギィ。ギルド『遺構の門(ルーインズ・ゲート)』のボスだった。 レイヴンの説明によれば、帝国の遺跡発掘の手伝いをしているギルドらしい。 リタは『海凶の爪』に魔導器を横流ししているのでは、と怪しむが、カウフマンは完全にシロだという。 一行はベリウスに会ってからコゴール砂漠へ向かうことにした。 闘技場にいると思われるベリウスを訪ね、闘技場へ赴く。 480 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 05 45 23 ID HMaogvuy0 ベリウスのいるらしい部屋の前に立つ男に声をかけたユーリたちだったが、 男─ナッツと名乗った─は約束がなければ通せないという。 だがレイヴンがドンの名前を出したことで、ナッツは用向きを承るという。 レイヴンはドンに直接渡すよう言われたと告げると、次の新月の晩に来るよう言われた。 ドンの使いが来たことを伝えてもうよう言い、一行は砂漠の情報を集めることにした。 とりあえず、もう遅いため、その日は休むこととなった。 夜、港に立つエステルの元にユーリが現れた。 フェローから言われた言葉がまだ耳から離れないらしい。 ユーリはエステルが世界の毒には見えないと言い、エステルも少しは気分が晴れたのだった。 ふと、空を指したエステル。 夜空に一際輝く星が見える。 それが『凛々の明星』だという。あの星には一つの伝承が残っているらしい。 かつて、世界を災厄が見舞い、それに立ち向かった人々が次々と命を落としていった。 皆が倒れ、力尽きたとき、ある兄妹が現れた。 兄妹は力を合わせ、世界を災厄から救った。 妹は満月の子と呼ばれ、大地に残り、兄は凛々の明星と呼ばれ、空から世界を見守ることにした。 伝承を聞いたユーリは今度カロルにも聞かせてやろうと言い、エステルにも早く帰るよう促して宿へ帰ったのだった。 翌日、情報集めに街中を歩いていると、二人の男が武器を抜いて言い争っていた。 それを止めようとしているのはあのラーギィ。 そこへユーリがジュディスが割り込み、その場は収まったのだった。 ユーリ達に礼を言うラーギィは、ユーリ達の腕を見込んで一つの願いを持ちかけてきた。 が、誰にも聞かれたくないのか、闘技場のほうへ走っていった。 481 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 18 26 ID HMaogvuy0 ラーギィを追い、闘技場へやって来たユーリ達。 彼によると、『戦士の殿堂』を乗っ取ろうとしている男がいるため、倒してほしいのだという。 なぜそんなことに関わろうとするのか聞いたリタに、ラーギィは闘技場遺跡の調査をさせてもらっているからだと答えた。 別の人間が上に立ち、街との縁が切れれば、『始祖の隷長(エンテレケイア)』に申し訳がないという。 『始祖の隷長』について聞くカロル。 『始祖の隷長』とは、かつてこの街を作った古い一族であり、『遺構の門』と街の渡りをつけてくれたらしい。 レイヴンがその乗っ取りをしようとしているのが誰なのかを聞くと、それは闘技場のチャンピオンだとラーギィは言う。 真っ向から挑んできたため、『戦士の殿堂』も手を出すことができないらしい。 早い話が大会に出てその男を倒してほしいというのだった。 その男の背後には『海凶の爪』がいるとラーギィは言う。 『海凶の爪』はベリウスを倒し、ギルドの制圧をしようとしているのだと。 キュモールならそう考えると踏んだユーリ達は、出場することを決める。 結局、ユーリが出場することとなった。 大会がはじまり、順調に勝ち進むユーリ。 ついにチャンピオンとの対戦となる。 そこへ現れたのはフレンだった。フレンがチャンピオンだったのだ。 どうやらラーギィに一杯食わされたらしい。 フレンは騎士団の任務でここにいるという。 戦いつづける二人。茶番はやめないかというフレンだが、ここでやめると大ブーイングになるというユーリ。 そこへ、一人の男が乱入してきた。再びやって来たザギ。 ザギは左腕を魔導器に変え、ユーリを殺すためだけにやって来たのだった。 加勢に入るエステル達。 ザギを退けると、ザギの左腕の魔導器が暴走し、闘技場で見世物として使う魔物の檻を破壊した。 ザギは苦しみながら逃げ出し、ジュディスが追いすがろうとするが、エステルが魔物に攻撃され、倒れた。 ユーリ達はまず魔物を倒すことにした。 482 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 19 29 ID HMaogvuy0 魔物を倒し続けるが、その数に疲弊していく一行。 その時、エステルの体が光を放った。 エステルが持っていたあの幽霊船で手に入れた箱のせいらしい。 と、突然やって来たラーギィがエステルから箱を取り、走り去った。 闘技場はフレンと騎士団に任せ、ユーリ達はラーギィを追うことにする。 ジュディスとラピードが先行しているらしい。 闘技場から出たところでジュディス達と合流し、ラーギィが街の外へ逃げたことを聞く。 まだラピードが追っているらしい。 ラーギィがなぜこんなことをしたのか考える一行だったが、ラピードとラーギィを追うことにした。 街の出口近くでラピードと合流。 ラーギィの匂いがついたものを使い、匂いで追うことになる。 ジュディスによれば、西の山脈は旅支度がないまま越えることはできないため、追い詰められそうだという。 準備を整え、ラーギィを追いすがる。 洞窟の前に辿り着いた一行。 カロルによれば、この洞窟は「カドスの喉笛」と呼ばれる危険な場所なのだという。 すぐにラピードが物陰に隠れていたラーギィを発見した。 追い詰めたユーリ達だったが、そこへ『海凶の爪』の戦闘員である赤眼達が現れた。 赤眼達を一掃した時にはすでにラーギィは逃げた後だった。 ユーリ達は逃げたラーギィを追い、カドスの喉笛の奥へ進む。 ようやくラーギィに追いついたが、突然エアルが活性化し、行く手を阻んだ。 どうやらここもエアルクレーネらしい。 逃げ出すラーギィ。 だが、突然洞窟が揺れ、天井から巨大な魔物が現れた。 魔物はおもむろにエアルを食べ始め、食べ終わったときにはユーリ達の体が動かなくなっていた。 ピンチかと思われたが、魔物はそのまま去っていった。同時に金縛りも解けた。 同時に逃げ出したラーギィ。 エアルクレーネが気になるリタを促し、ラーギィを追う。 反対側の出口近くでコウモリの群れに行く手を阻まれていたラーギィからラピードが箱を取り返した。 追い詰められたラーギィは、突然口調が変わり、次の瞬間『海凶の爪』のボス、イエガーとなっていた。 イエガーはラゴウの死体がダングレストの川下で発見されたことを告げ、ああはなりたくないと言う。 イエガーはゴーシュとドロワットを呼び、その場をまかせて逃走した。 483 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 20 34 ID HMaogvuy0 イエガーが去ると、ゴーシュとドロワットが相手をしていたコウモリたちが集まり、一匹の巨大な魔物になった。 その魔物、プテロプスを倒し、怪我をした二人をエステルが介抱しようとするが、二人は拒否する。 再び煙幕を張り、二人は逃走した。 煙幕には臭いも含まてあったため、ラピードでも追えなかった。 二人が出て行った出口はコゴール砂漠に繋がっていた。 エステルはフェローに会いに行くという。 護衛を引き受けたからにはほっておけないというカロル。 リタは反対したが、近くにあるオアシスの町で一息つくことで決定した。 ジュディスの言う砂漠の街マンタイクへ到着した一行。 なぜか人が少なく、騎士ばかりが目立つ。 一旦、自由行動をし、それぞれ今後のことを決めることにした一行。 宿屋前で集合するが、突然エステルが仕事の報酬として何かを差し出した。 エステルはここで皆と別れ、一人でフェローに会うことにしたのだという。 ユーリは突然、『凛々の明星』の掟である「義を持って事を成せ。不義には罰を」を口にした。 エステル一人を危険な場所へ行かせるのは不義であると言い、エステルに協力するという。 カロルやジュディス、レイヴンも賛成するが、リタはエステルを行かせるのを反対した。 しかし、エステルの意思が強固であることを知り、結局全員で砂漠へ行くこととなったのだった。 砂漠へ行く準備として宿屋で人数分の水筒を用意してもらうことになった一行は、そのまま宿に泊まることにした。 夜、街の雰囲気について話し合うが、そのまま休んだのだった。 翌朝、宿屋の主人から水筒をもらった一行は、騎士たちについて話を聞く。 あれは街の住民を監視しているのだという。その理由もわからないらしい。 最近、この街にも執政官がやって来たらしい。 何でも、ノードポリカでベリウスを逮捕するため、騎士団が動いているらしい。 主人の話によると、ベリウスは十年前の人魔戦争の裏で糸を引いていたという話だった。 訝しむジュディス。 そこへ騎士がやって来たため、話はそこまでとなった。 484 :TOV◆l1l6Ur354A:2008/10/05(日) 06 21 46 ID HMaogvuy0 オアシスで水を汲んだ一行。 その近くで子供を捕まえている騎士を見かけ、ユーリが飛び出していってしまう。 エステルがやって来たため、なんとかその場を凌ぐことができた。 子供達─アルフとライラと名乗った─に話を聞くと、フェローの調査として連れて行かれた両親を探すため、砂漠に行こうとしていたのだという。 ジュディスが二人の両親を探すと説得した。 子供達は仕事の報酬として、大事にしているガラス玉をくれたのだった。 なぜフェローを探しているのか、街を外出禁止にしているのか、分からなかったが、 まずはコゴール砂漠へ行き、街のことは帰ってから調べることにした一行。 砂漠に入り、暑さでまいってしまうユーリ達。 まず、子供達の両親を探してからフェローを探すことに決まる。 と、その時、フェローの鳴き声が聞こえ、フェローがこの砂漠にいることが確認できた。 砂漠の中間地点まで辿り着いたところで水も少なくなり、へばってしまった。 が、カロルが近くに水場を発見し、一休みすることになる。 休憩が終わり、探索をつづける一行。 砂漠の出口近くで倒れている二人の人間を発見し、エステルの治癒術で治療した。 水をほしがる二人に水筒の水を分け与え、どうやら二人がアルフとライラの両親らしいことを確認する。 二人だけで返すのは危険と判断し、近くにいるらしいフェローの鳴き声を頼りに進むユーリ達。 砂漠の出口へ辿り着くと、突然気味の悪い魔物が襲い掛かってきた。 なんとか勝利をおさめ、エステルはなぜかその場に舞い降りたフェローの羽を手にする。 限界にきていたユーリ達はその場に倒れてしまった。 薄れゆく意識の中、ユーリはカドスの喉笛で出会ったあの魔物の姿を見た… 323 :ゲーム好き名無しさん:2009/01/15(木) 23 57 45 ID VVKOLDDX0 すいません、テイルズ オブ ヴェスペリア途中まで書いた者ですが。 諸般の事情から続きが書けなくなってしまいました。 大変申し訳ないのですが、他の方、お願いいたします。 368 :ゲーム好き名無しさん:2009/12/20(日) 21 47 40 ID R1kIgfh10 テイルズオブヴェスペリア投下します。 物語の1部、2部の途中までは他の方が詳しく記述してくださってるのでその続きから。 意識を失ったユーリ達が目を覚ますとヨームゲンと呼ばれる村にいた。 以前遭遇した幽霊船の船長が目指していた村の名前だと気付き、澄明の刻晶を届ける相手を捜す。 澄明の刻晶の箱を開ける鍵を持った女性ユイファンを発見。だが彼女の話と幽霊船の日記の話が合わない。 (幽霊船の日記は1000年以上も前に書かれたのに対し、ユイファンはその幽霊船の船長が旅に出て3年しか経っていないと言う) 澄明の刻晶を賢人に届けて欲しいと頼まれ、訝しがりつつも賢人のもとへ。賢人の家にいたのはデューク。ひとまず澄明の刻晶を渡す。 彼によると澄明の刻晶は『聖核(アパティア)』と呼ばれるもの。デュークは剣を用いて聖核をエアルに分解してしまう。 事情をよく呑み込めないユーリ達。デュークは説明する気は無いらしい。 ユーリ達は諦めてアルフとライラの両親をマンタイクに送る。するとマンタイクにはキュモール隊がいた。 キュモールはマンタイクの住人や自分の配下を無理矢理砂漠に送り出しフェローの捜索をさせていた。アルフ達の両親もキュモールたに砂漠に放り出されて行き倒れたと言う。 カロルが帝国の馬車をこっそり破壊し出発は延期された。だが時間稼ぎにしかならない事は明白。 宿屋でキュモールの行いについて話し合う一行。レイヴンの「バカは死ななきゃ治らない」という言葉が頭から離れない。 皆が寝静まった後、ユーリは1人行動を開始。キュモールの寝室に侵入する。 部下もおらず(ユーリが予め倒したと思われる)必死に逃げるキュモール。 キュモールは追いつめられ命乞いをする。恐怖のあまり足を踏み外し流砂に呑み込まれてしまい、助けを懇願する。ユーリは冷たく言い放つ。 「お前はその言葉を、今まで何度聞いて来た?」 断末魔をあげて流砂に消えて行くキュモールを見下ろすユーリ。 ユーリは背後から声をかけられる。そこにいたのはフレン。 場所を変え、オアシスの前で話す2人。フレンはユーリがラゴウを暗殺した事に気付いていた。 個人の感情で人を砂漠のは罪人の道だ、悪人は法で裁くべきだと主張するフレン。 ユーリは法で裁けない悪党がいるから自分が手を汚すと主張する。自分が罪を犯す事で救われる命がある。罪人の道を自分をもう選んだと言う。 フレンはユーリが罪人の道を行くのならユーリを止めると仄めかしたその時ソディアが報告に現れる。 フレンが目を反らした間にユーリは姿を消した。 隠れるユーリのもとにエステルが現れる。エステルはフレンとユーリの一連のやり取りを聞いていた。 ユーリが近付くとエステルは思わず一歩引いてしまう。自分が怖いかと問うユーリ。エステルはユーリの手を労るかのように取った。 翌日、フレン隊の到着によち住人迫害を犯していたキュモール隊は捕縛されマンタイクは解放されていた。そしてキュモールは行方不明という扱いになっている。 新月が近いのでノードポリカのベリウスに会いにいくことに。 ノードポリカに戻ろうとするが途中カドスの喉笛が騎士団によって封鎖されていた。洞窟ではフレン隊が魔物を用いて検問をしている(魔物を調教し通行人を脅していた様子) レイヴンが魔物を暴れさせ、騎士団が混乱した隙に乗じて突破。 途中でシュヴァーン隊のルブラン、アデコール、ボッコスが哨戒にあたっていた。レイヴンが「気をつけ!」と声を張り上げるとルブラン達が一斉に気をつけをする。 その隙に突破し、無事カドスの喉笛を抜けることに成功した。 369 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 50 02 ID R1kIgfh10 ノードポリカに到着、丁度約束の新月の夜。ベリウスに会いに行く。 ベリウスの部下ナッツを通してベリウスと面会。統治者ベリウスの正体は狐のような姿をした『始祖の隷長(エンテルケイア)』だった。 エステルはベリウスに満月の子、世界の毒についての話を尋ねる。その時魔狩りの剣が闘技場に潜入。 ベリウスに魔狩りの剣のボス、クリントが挑む。ベリウスは自分は大丈夫だからナッツらを助けて欲しいと頼み、ユーリ達はナッツ救出に向かう。 魔狩りの剣は魔物を倒す事を信条とするギルド。ベリウスを魔物とみなし討伐すると言う。レイヴンは魔狩りの剣と行動してる青年を見つけて驚く。 ナッツを助けると負傷したベリウスとクリントが現れる。 ベリウスを治そうと治癒術をかけるエステル。ジュディスの制止の声も間に合わず、ベリウスに治癒術がかけられる。途端ベリウスが苦しみだす。始祖の隷長にとってエステルの治癒術は猛毒だった。 暴走したベリウスは自分を殺してくれと懇願、彼女を倒すことでようやく暴走は収まった。 愕然とするエステルを慰めるベリウス。自分を癒そうとしてくれたその心を大切に。そう言ってベリウスは息絶えて後には聖核が残った。 聖核を欲する魔狩りの剣と交戦するユーリ達。その中でエステルは自分が殺してしまった、自分が世界の毒、誰も救えない…とショックを受けていた。 ユーリはエステルの目の前で自分の腕を斬りつける。反射的にユーリを癒すエステル。 「ちゃんと救えたじゃねぇか」 ひとまず退散しようとフィエルティア号に引き返すユーリ達。だが途中、フレン達がユーリ達を足止めする。フレンにより、ユーリがラゴウやキュモールを屠った事が皆に明かされてしまう。しかしユーリは怯まず、魔物を使った封鎖など、らしくないフレンの行いを責める。 帝国を変えようと騎士になった。それなにのお前がやってる事は自分達が嫌いだった帝国のやってることそのものだ。ユーリの言葉に立ち尽くすフレンを他所に船に引き上げる。 出航しようとするとレイヴンが魔狩りの剣と行動していた青年ハリーを連れてやってくる。 彼はドンの孫であり天を射る弓の一員だが、偽の情報を掴まされベリウスに攻撃を仕掛けさせてしまったらしい。 ユーリがラゴウ達を暗殺した事に対し複雑な心境のカロル。さらに、ジュディスが突然フェエルティア号の動力である魔導器を破壊してしまう。 各地で魔導器を破壊していた竜使いがジュディスだと悟り驚愕するリタ。ジュディスは一方的に別れを切り出し、相棒の竜バウルに乗ってどこかへ飛んで行く。 幸い予備の魔導器があったため再出発。凛々の明星の今後に一抹の不安を覚えるユーリ。 聖核をベリウスの盟友のドンに渡すためダングレストを訪れるとベリウスのギルド『戦士の殿堂(パレストラーレ)』が押し掛けていた。 ドンが『海凶(リヴァイアサン)の爪』のアジトに向かったと聞いて背徳の館へ。館の奥でイエガーと対峙するドンを発見。 ノードポリカで魔狩りの剣とハリーがベリウスを襲った騒動の裏には海凶の爪が関係してると見抜いたドンは単身イエガーに対決を挑むがイエガーには逃げられてしまう。 ドンに聖核を見せるユーリ達。ドンはベリウスがこんな姿になってしまったと悔やむ。聖核について尋ねようとするが、ドンはもう時間が無いと言う。 襲ってくる海凶の爪。レイヴンがドンのために時間稼ぎしてくれと頼む。ユーリ達が海凶の爪の相手をしてる間にドンはダングレストに戻る。 ユーリ達がダングレストに戻ると一騒動が起きていた。 戦士の殿堂のボス、ベリウスが天を射る弓のハリーが原因で死んだ。それにより戦士の殿堂の報復が始まろうとしていた。それを防ぐには天を射る弓が相応の代償を払わねばならない。つまり、ドンの首を差し出すことに。 悲しむカロルを諭し、広場で自決をしようとするドン。ドンは全員にに「これからはてめぇの足で歩け」と言い放つ。 ハリーが自分の責任だから自分も自害すると駆け寄るが、レイヴンが「バカ野郎が!」と殴って止めた。 ドンが介錯を頼むが介錯人は現れず、ユーリが名乗り出る。ドンはユーリを損な役回りと言い、お前のこれからを見たかったと呟いた。ユーリはあんたの覚悟を忘れない、と告げる。ドンは自分の腹に刃を向けた…。 370 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 51 52 ID R1kIgfh10 ドンの死によって戦士の殿堂とユニオンの衝突は避けられたが、ダングレストは大きな支柱を失う。 ドンに認めてもらいたかった、ドンが憧れだったというカロルはギルドに対する意欲を失っていた。ユーリはお前の夢だったギルドはそんなものかと強くカロルを説得する。 カロルがいなくても凛々の明星は止まらない、ユーリは1人でも凛々の明星を続ける事を告げる。ユーリが去った後、カロルは1人咽び泣いた。 ユーリはギルドの掟の重さを痛感し、ジュディスの処遇について考える。 ジュディスの行き先の情報を掴んだユーリ達はテムザ山に行くことに。だが、カロルが姿を見せない。心配するエステルとリタ。 ユーリはカロルなら大丈夫と船に向かう。船を出航させようと言うところでカロルが乗り込んでくる。 カロルはボスと胸を張って言えるようになるまで自分をボスと呼ぶのはやめて欲しいと頼む(今までユーリがカロルをたまにボスと呼んでいた) レイヴンによるとテムザ山は10年前、『人魔戦争』と呼ばれる大きな戦が起こった戦場跡(レイヴンは戦争の当事者らしい)。 人魔戦争とは人と魔物が戦った戦争。人の勝利に終わったが生存者はほとんどおらず、帝国が情報操作している為に真相を知るものは少ないらしい。 道中、魔狩りの剣を叩きのめしているジュディスを発見。うちのギルドのメンバーに手を出すなと脅し魔狩りの剣を撤退させるユーリ。 ギルドを裏切る形で別れたジュディスへのけじめをつけに来たユーリ。ジュディスは理由を話すからついてきて欲しいと言う。 ジュディスすら場合によっては許さないと言うユーリに、カロルは何かを思う。 山頂で自らの行いについて語るジュディス。 ヘルメス式魔導器と呼ばれる魔導器を開発したヘルメスという科学者がいた。 ヘルメス式魔導器は通常の魔導器よりも高出力で技術の革新になるはずだったが、同時にエアルを大量に消費した。結果、各地のエアルクレーネは消費されたエアルを補う為に異常にエアルを放出するようになる。 始祖の隷長は脅威に気付き、ヘルメス式魔導を壊し始めた。人がそれに抵抗し、戦に発展した。それが人魔戦争だった。 ジュディスは始祖の隷長に代わりヘルメス式魔導器を壊してきた。 リタは何故今まで言わなかったのか、1人で世界を救ってるつもりかととジュディスを責める。 そこに魔狩りの剣のティソンとナンが現れる。 近くにジュディスの相棒バウルがいると踏んだ彼らはバウルを始末しようとテムザ山に現れたらしい。 カロルの制止も虚しく2人と戦う事に。2人を気絶させた後バウルのもとに向かう一行。 バウルは若い始祖の隷長であり、成長のために数日動けなかった。始祖の隷長にとってエステルの治癒術は毒。苦しむバウルを癒せぬことを歯痒く感じるエステル。 やがてバウルが成長し、巨大な鯨の姿になる。バウルに乗ってテムザ山を後にする一行。 疲労で眠りにつくジュディスの回復を待つ。世界のためとはいえギルドを裏切ったジュディスについて考えるユーリとカロル。 翌日ジュディスが目覚めた後、話し合いが再開される。 魔導器は大気中のエアルに干渉して世界を乱す原因だが、ある程度までは始祖の隷長が体内に蓄積することで世界のエアルを調整できる。 しかし始祖の隷長の聖核を手に入れようと人間が始祖の隷長を狙うようになり、今では役目を果たすのも難しくなっている。 (始祖の隷長が死ぬと聖核ができるので、高密度エネルギーである聖核を欲しがる人物はたくさんいる) また、以前ジュディスがヘリオードでエステルを狙ったのはエステルの治癒術がヘルメス式魔導器と同じくエアルの乱れの原因になるからだった。 ジュディスはフェローと約束した。人間であるエステルを見極める時間が欲しい。もし害のある存在ならば、エステルを殺す、と。 それを知っても尚エステルは自分のことを知るためにフェローに会いたいと言う。 371 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 53 05 ID R1kIgfh10 バウルに乗ってフェローのもとへ。リタは執拗に止めるがエステルの覚悟は揺るがない。 エステルはフェローに自分の力、満月の子のこと、世界の毒とは何かを教えて欲しいと訴える。もし自分が生きる事が許されない存在なら死んだっていい、でも何故死ななければならないのか理由が知りたい。 フェローは語り始める。満月の子の力はどんな魔導器よりも大量のエアルを消費し、エアルクレーネを刺激する。 リタはエステルの力が世界に及ぼす影響に勘付いていた。自分の仮説が間違ってて欲しかったと悔やむリタ。 世界を救おうとするフェローのとエステルを救おうとするユーリの主張が食い違うが、ジュディスが仲裁。 エアルを抑制する方法を捜させて欲しい、その前に世界が限界に来るようならジュディスがエステルを殺すという約束でフェローは納得する。 ユーリはエステルの「死んだっていい」という発言に苛立っていた。二度と言わないよう忠告する。 魔導器は古代に創られたもの。ならば昔も同じようにエアル関連で問題が生じたはずだと、その手がかりを求めフェローの言っていた「罪を受け継ぐ者」を捜す。罪を受け継ぐ者とは魔導器を創りだしたクリティア族と結論づけ、クリティアの街ミョルゾを目指す。 アスピオにいるクリティア族がミョルゾを知っている可能性があるとリタが言う。ユーリ達はアスピオを目指す。 カロルはジュディスがギルドの掟を破ったけじめについて、みんなで罰を受けようと提案する。 ジュディスが1人で世界のために行動していた、知らなかったとはいえカロルは仲間であるジュディスを助けなかった。仲間に協力しなかったことは一人はみんなのために、みんなは一人のためにという掟に反する。 そしてユーリも自分の道だからと仲間に話さないことがあった、それは仲間のためにならない。だから皆、罰を受ける必要がある。 正しいことをしてるのに掟をやぶったから罰を受けるべきかカロルはずっと悩んでいた。だから皆で罰を受けてやり直そうと提案する。 カロルの提案を皆が受け入れる。罰の内容は休まずクリティア族を捜すこと。 クリティア族のトートに出会い、ミョルゾへの行き方を教わる。 ミョルゾへ行くためにエゴソーの森へ。ミョルゾへ行く交換条件として、クリティアの聖地であるエゴソーに入り浸る集団を排除して欲しいと言われる。 エゴソーの森を守る騎士達は騎士団長直属の部隊だった。突然襲いかかってくる。 山頂に設置された兵装魔導器で狙撃されるがエステルの力をで事無きを得る。だが、エステルの力は感情に反応して無意識に発動するようになってきている。 兵装魔導器を止めようと山頂をめざす。兵装魔導器の技師を捕らえ機能停止させようとするがもう1台の魔導器に狙われる。その隙に技師に逃げられるが、リタが機能を停止させる。 文字通り死ぬ気で頑張るリタに感嘆するレイヴン。レイヴンも人魔戦争で死にかけたのだろうと言うユーリ。 「死ぬ気で頑張るのは生きてる奴の特権だわな。死人にゃ信念も覚悟も……」言った後茶化すレイヴン。 リタが2台目の兵装魔導器を停止させる間に騎士達と応戦するユーリ達。魔導器停止には時間がかかり、皆の疲労の色が濃くなっていく。 ならばいっそ魔導器を壊そうとするリタだがエステル達が止める。仲間に支えられ、リタが魔導器の機能停止に成功。騎士団が引き上げていく。 トートから受け取った鐘を鳴らすとミョルゾが出現。 ミョルゾは始祖の隷長に包まれた空を浮遊する空中都市だった。バウルに乗ってミョルゾへ。 372 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 54 55 ID R1kIgfh10 ミョルゾで長老に会う。クリティア族は魔導器を創った一族だが、大昔に捨てたらしい。 長老によると魔導器に使われる魔核は聖核を砕いたものだという。 さらにミョルゾの伝承を調べると、大昔に魔導器がエアルを乱し災厄を招いたという伝えがあった。 乱れた大量のエアルは星喰み(ほしはみ)となり世界を包む。その後、始祖の隷長と人間が力をあわせて星喰みを鎮めた。満月の子の犠牲を以て。 クリティア族はそれ以降、魔導器を捨てた…。 ショックを受け、姿を消すエステル。エステル不在のまま話をまとめるユーリ達。全ての魔導器は星喰み出現の危険をはらむものであり、ヘルメス式魔導器も満月の子も危険の一部に過ぎない。 全ての魔導器が危険の原因だが人は簡単に魔導器を捨てられない。 魔導器を使ってもエアルを消費しなければいい…リタがハッとする。リタ達魔導士が求める究極の到達地点「リゾマータの公式」 確立されればエアルの制御が容易になり、エステルも世界も無事になるかもしれない。 レイヴンはリゾマータの公式に辿り着くことこそが夢物語だと言って部屋を出ていってしまった。 ユーリ達は危険分子であるヘルメス式魔導器をつくり出している黒幕を捜すことに。聖核を狙ってる連中を追っていけば見つかる。話がまとまったその時、どこかで転送装置が作動する。 レイヴンとエステルが同時に姿を消した。訝しがる一行。 ユーリの脳裏にエゴソーの森でのレイヴンの発言がよみがえる。 『死ぬ気で頑張るのは生きてる奴の特権だわな。死人にゃ信念も覚悟も…』 初めて会った帝都の地下、騎士団長アレクセイが直々に迎えに来て釈放されたレイヴンの姿。なんでこんな時に思い出す、ユーリは苦々しげに呟く。 エアルの流れを辿ってエステル達の行方がヨームゲンの辺りに向かったと判明、ユーリ達はバウルに乗って砂漠へ。 ヨームゲンは廃墟となっていた。不思議がるユーリ達はデュークを見かける。デュークはカドスの喉笛で見た魔物と一緒にいた。同時にアレクセイが登場。 そこでユーリ達が遭遇してきた数々の事件。バルボス、ラゴウ、全ての黒幕が元を辿るとアレクセイによるもの判明する。 フレン隊が到着。フレンはアレクセイが謀反を起こした事が信じられない様子。 イエガーが登場し、アレクセイは去って行く。アレクセイにユーリ達を始末するよう言い渡されたイエガーだが、彼はエステルはバクティオン神殿にいると言って去っていった。 ユーリはアレクセイにまんまと利用されたフレンを責める。フレンの口からアレクセイの暴挙が明かされる。 ヘリオード、マンタイク、キュモールの行動、ヘルメス式魔導器の開発、聖核の回収、全てアレクセイの命令だったという。 ヨーデルの護衛に向かったフレンと別れ、ユーリ達はエステル救出にバクティオン宮殿へ。 373 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 56 13 ID R1kIgfh10 バクティオン神殿に向かうとそこではヘラクレスが始祖の隷長アスタルを攻撃していた。アスタルはバクティオン神殿の中に逃げ込む。 神殿に乗り込んだユーリ達の前にアレクセイが現れる。捕らえたエステルの力を強制的に引き出して攻撃。ユーリ達は倒れて意識を失ってしまう。 そこにソディア率いるフレン隊が駆けつけ救われる。フレンがユーリを助けるよう寄越したらしい。 ソディアがユーリを敵視する。何故ユーリのような人物がフレンの友人なのだとあたる。ユーリの存在はフレンのためにならない。ソディア達はその後すぐにフレンの合流すべく引き返して行った。 神殿の奥には結界が設置されて通れない。そこにエステルを殺しにきたデュークが現れる。 エステルを何としても助けるというユーリに、デュークは自分の剣を渡す。剣は『宙の戒典(デインノモス)』と呼ばれるもの。宙の戒典があれば結界を解けるらしい。 アレクセイとエステルの元にたどりつく。アレクセイはエステルの力を使いアステルを殺して聖核を入手した。 続けてエステルの力を使ってユーリ達に攻撃を仕掛けるが、宙の戒典の力で中和する。 アレクセイはもともと宙の戒典を欲していたが入手できなかったためエステルで代用しているらしい。 自分の力で皆を傷つけてしまうことにエステルが絶望する。 そんな中アレクセイの部下である親衛隊が現れる。その中からシュヴァーンが登場。ラピードが激しく吠える。 「……やはり犬の鼻はごまかせんか」 シュヴァーンの声はユーリ達のよく知る男の声のものだった。 天を射る弓の幹部であり、エステルをさらいアレクセイに引き渡したレイヴン。彼の正体は騎士団ナンバー2シュヴァーンだった。 ユーリ達に剣を向けるシュヴァーン。交戦の最中、シュヴァーンはわざと攻撃を受け、倒れる。 斬られた部分、はだけた胸に魔導器が埋め込まれていた。シュヴァーンは10年前の人魔戦争で一度死んでいた。アレクセイが心臓代わりに魔導器を埋め込んだことで蘇生させられたと言う。 突然神殿が崩れ、閉じ込められた。アレクセイはユーリ達をシュヴァーンと一緒に生き埋めにするつもりらしい。 ようやく訪れた死、と動こうとしないレイヴンをユーリは叱咤する。レイヴンは観念したようで脱出路を作るがその時天井が崩れる。 身を賭してユーリ達を逃がすレイヴン。アレクセイが帝都に向かったと告げる。ユーリ達が脱出した後、シュヴァーンの支えていた天井が崩れる…。 レイヴンの死を悼む仲間達に檄をとばすユーリ。 神殿の入り口でルブラン達と遭遇。彼らはシュヴァーンを捜していた。生き埋めになったことを告げるユーリ。呆然とするルブラン達をよそに帝都へ。 バウルで帝都に向かう途中ヘラクレスを発見。ヘラクレスにアレクセイがいると踏んで侵入を決意。砲撃が薄い左後方側から侵入する。 侵入するとそこにはルブラン隊がいた。そこにレイヴンが颯爽と登場、驚くユーリ達。 レイヴンは部下のルブラン達にアレクセイの部下を片付けるよう命じ、ユーリ達と同行を希望。駄目ならこの場でユーリ達に殺されても構わないと。 ユーリはギルドのケジメとしてレイヴンの命を預かった、勝手に死なさないと宣言。1人1人がケジメとしてレイヴンに鉄拳制裁を与えた。 アレクセイがいると思われた制御室に到着すると、ザギが急襲。ヘラクレスは囮でアレクセイはここには居ないらしい。 ザギを倒しヘラクレスを停止させるが、ザギが復活してヘラクレスの装置を破壊。ヘラクレスが誤作動を起こす。 その時イエガー達が突然現れてユーリを救出、ザギを倒す。イエガーはアレクセイが帝都にいると告げて去って行った。 ヘラクレスの動力を断つため動力室へ。動力室では聖核とエアルが暴走し、エネルギー主砲に集まっていた。主砲が放たれれば帝都ザーフィアスが粉々になる。 宙の戒典でエアルの暴走を止めることに成功するが、既にエネルギーが集まってしまい主砲が発射されてしまう。その時フレンの指揮により騎士団の船がヘラクレスに体当たりし、軌道を変え、ザーフィアスは難を逃れた。 ヘラクレスを発ちザーフィアスを目指すユーリ達。バウルに乗って帝都に行くとザーフィアスの結界が解けていた。 アレクセイによってエステルの力が暴走。エステルは苦しみ、嘆く。 ユーリはエステルの手を取ろうと手を伸ばす。エステルもまたユーリの手を取ろうとするが、手が届く前にユーリは吹き飛ばされてしまった。 「これ以上…誰かを傷つける前に… お願い 殺して」 エステルの悲痛な叫びが聞こえる。ユーリ達はバウルごと吹き飛ばされてしまう。 374 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 57 17 ID R1kIgfh10 カプワ・ノールの近くに不時着し、重傷を負う。身体を休める為にカプワ・ノールへ向かった。バウルは傷つき、しばらくユーリ達を運べそうにない。 ノール港では上空にエアルが溜まって赤くなり住人がパニックを起こしていた。 そこでティグルと再会、医者を紹介してもらい休憩する。 情報収集するユーリ。ヘラクレスの主砲によりエフミドの丘付近が道が消滅していて通れなくなり、ノール港は孤立してしまった。 ザーフィアスへの迂回路を探るが、船は騎士団が全て持って行ってしまい船も出せない。 八方ふさがりのユーリ達にティグルが提案する。海岸から続くゾフェル氷刃海では流氷が道になり、遠回りだが帝都に行けるという。 ゾフェル氷刃海、足場となる氷のあちこちに武器が刺さってた。冷たい海を巨大な魔物が泳いでいる。 途中で活動停止したエアルクレーネを発見。その時魔物が急襲、魔物の攻撃によりエアルクレーネが活性化する。 とっさにユーリがカロルを突き飛ばしカロルは難を逃れるが、濃いエアルによりカロル以外は身動きが取れなくなる。 カロルに逃げろと叫ぶユーリ。カロルは仲間が魔物に襲われようとしている所を目の当たりにする。 「ボクがやらなきゃ……今やらなきゃ… 今やらなくていつやるんだぁ!!」 勇気を奮い立たせ魔物に挑むが手も足も出ない。何度も何度も吹っ飛ばされ、その度に起き上がる。 ついに武器がはじかれ丸腰になってしまうカロル。頼むから逃げてくれと叫ぶ仲間達。 カロルはみんながいるから、後ろにみんながいるから大丈夫とあくまで魔物に立ち向かった。 カロルは遠くに大剣が氷に刺さっているのに気付き、魔物に向かって駆け出した。カロルの姿ユーリ達の死角に消えて、打ちのめされた音がした。 次の瞬間、空高くふっ飛ばされたカロルがユーリ達の目に映る。その手には大剣が握られていた。 「ボクの勝ちだ!」 上空からのカロルの急襲に魔物が怯み、エアルクレーネが制止。その隙に全員抜け出す。皆の力を合わせて魔物を倒す。 戦闘後、気が緩んで意識を失うカロルを気遣うユーリ達。眠るカロルにユーリが「ありがとうな、首領(ボス)」 しばらくして目を覚ましたカロルはドンの言葉を思い出す。「仲間を守ってみろ、そうすれば応えてくれる」その意味が分かった気がすると言う。 それがお前の見つけた答えならきっと正解だ、と励ますユーリ。一方、リタは先のエアルクレーネがエアルの乱れの制御の手がかりにならないかと考ええていた。 帝都の前にハルルを訪れる。カロルが熱を出し、休む場所を捜す。 ハルルは帝都から逃げて来た人の避難先となっていた。だが、避難した人が貴族ばかりなのを気にするユーリ。 ヨーデルと遭遇。ハルルに避難民を受け入れるようはからったのは彼だった。 帝都はエアルが暴走し人が住めない場所になってしまった。そんな場所に下町の人間が取り残されてしまったという。 宿屋に戻るユーリ達。帝都を包み込む程のエアルの暴走、全てアレクセイがエステルに負担をかけているらしい。エステルはもう無事では済んでいないのかもしれないと不安がるリタ。 ユーリは風に当たると言って宿屋を後にする。ついてくるラピード。 ユーリはヨーデルと遭遇する。ヨーデルはエステルの身を心配していた。 エステルは強い力を持っていたため評議会に担ぎだされた。そしてその力は世界の災いとなる。事によっては騎士団はアレクセイだけでなくエステルを討つこともあるかもしれない。 ユーリは帝都に向かう途中エステルのことを思い出す。少し休憩するとラピードに言って、眠りにつく。 目を覚ますとカロル達から攻撃される。勝手に1人で帝都を目指したユーリを責める仲間達。 ラピードがカロル達を連れて来たらしく、カロル達はユーリ1人で帝都に行かせないという。全員で最後まで行こうと決め、再出発した。 最悪の場合エステルを討つことになる、討たねばならないかもしれない。その決断を決めあぐねる仲間達。ユーリは1人覚悟を決める。 375 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 58 37 ID R1kIgfh10 帝都は異常に成長した植物が蔓延り、下町は覆いつくされていた。 だが城内はエアルが充満しておらず、人が普通に行動できる環境。アレクセイがエステルの力を使ってそう仕向けたらしい。 城の奥には下町の人間が避難していた。ルブラン達が下町の人間を救ったらしい。安堵するユーリ。 ルブラン達はアレクセイ親衛隊が『御剣の階梯(みつるぎのきざはし)』について話していたのを聞いていた。そこにアレクセイがいる。 御剣の階梯の頂上でアレクセイ、エステルと対面する。 アレクセイはエステルを返すと言う。だがエステルは操られていた。ユーリに刃を向ける。 エステルの力は本人の意思では制御できない暴走した状態だった。エステルが襲いかかる。 アレクセイがエステルを術式で拘束し、エステルが苦しむ。アレクセイはエステルの力を使い封印を解くという。海から巨大な建物が浮かび上がる。 その建物こそがミョルゾの伝承にある、世界の災厄を打ち砕いたという究極の魔導器、ザウデ不落宮なのだとアレクセイが高笑いする。 アレクセイはエステルをユーリ達を倒すよう仕向ける。 エステルが我に還った時自分の手で仲間を殺したと知った時の姫のことを思うと心が痛む、と嘲笑して消えた。 ユーリに再度剣を向けるエステル。 「これ以上…誰かを傷つける前に……お願い 殺して」 「今……楽にしてやる」 静かに言い放つユーリに全員が息を呑む。 エステルとユーリが一騎打ちとなる。 「帰って来い エステル!」 道具として死ぬつもりかと説得するユーリに、エステルが剣を落とす。 「わたしは… わたしはまだ人として生きていたい!!」 エステルが叫び、暴走がおさまる。空のエアルの乱れが消え去る。しかし、再度苦しみだすエステル。 リタがエステルを解放しようと解析するが、聖核の役割を果たしていたアレクセイの剣が無いため解放できない。 ユーリは宙の戒典を使うことを提案。皆に逃げるよう言うエステル。だがユーリが必ず助けると説得。エステルは笑顔を見せる。 解放に成功し、エステルの無事を喜ぶ皆。エステルはユーリの腕の中に落ちる。 「……おかえり」 「……ただいま」 ユーリはフレンの部屋でザウデ、アレクセイのことについて話す。ユーリはアレクセイ打倒のため明日ザウデ不落宮に挑むという。 ソディアの報告によりヨーデルに帝国の全権が委ねられる決定が下されたこと、フレンが団長代行と昇格が伝えられる。 ユーリはフレンを祝う。フレンはエステリーゼ救出はユーリのおかげと言うがユーリは細かいことはいい、と部屋を後にする。 それぞれ休んでいる仲間達と話すユーリ。 ジュディスはフェローにザウデについて訊いていた。 ヘルメス式魔導器を壊していた時は色々あることを考えないで済んでいたとユーリに打ち明ける。アレクセイ打倒を誓う。 ラピードが見つけて来た下町の住人の道具の修理を請け負っていたカロル。カロルは自分でもやれることをやっておきたいと言う。 エステルの身体の術式を解析しようと悩むリタ。エステルは帝都から出るとエアルが乱れてしまうらしい。エステルを自由にする方法を模索していた。 城の地下牢でくつろぐレイヴン。1人考え事をしていたらしい。今まで考えずにいた、だから考え直す、エステルからケジメを受けたことを話す。 翌日、フレンと別れ皆と合流する。 リタから宙の戒典を渡される。エステルの制御は上手くいったらしい。また、ジュディスはフェローからの警告を告げる。ザウデに触れてはいけない、と。 だが、エステルの姿はない。リタはエステルはもう戦えないという。エステルの力を抑えるため、レイヴンと同じく生命力を動力にした。 生活する分には問題無い。しかし術技を使えば生命力が削られてしまう。 そこにエステルが現れる。自分も連れて行って欲しいと。 最初はこれで普通に暮らせると思った、しかし皆が世界のために命懸けで戦おうとしてるのに自分だけ何もしないわけにはいかない。一緒に連れて行ってほしい。 ユーリ達はエステルの意志を尊重し、受け入れる。リタは1人で無理しないことを条件に甘受する。 バウルの怪我も癒えたのでバウルに乗ってザウデを目指す。 376 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/12/20(日) 21 59 26 ID R1kIgfh10 ザウデの警備は厳重だった。侵入経路を考える一行。そこにフェローが現れて囮となってくれる。フェローの力をもってしてもザウデには手も足も出なかった。その隙に低空から到着。 通風路からザウデ内部に侵入し、途中アレクセイの親衛隊を倒しながら進む。そこでイエガーが登場。 イエガーは単身勝負を挑んで来た。ドンの仇を取るというレイヴン。イエガーの胸にもレイヴンと同じく魔導器が埋め込まれていた。イエガーは息を引き取った。 その様子をイエガーの側近ゴーシュとドロワットが見、去って行った。後味の悪さを抱きつつアレクセイを目指す。 途中フレンと合流。相変わらずソディアから敵視されるがここは協力した方がいいと、フレン隊と一緒に行動。アレクセイのもとへ。 アレクセイは元は騎士の鏡とも言える存在だったのに何が貴方を変えたのかと問うフレン.アレクセイは何も変わっていない、やり方を変えただけとせせら笑う。 今の帝国の在り方に不満を持ったアレクセイはザウデという絶対的な力を使い世界を1つにしようとしていた。エアルも始祖の隷長も関係ないアレクセイが覇権を担う世界を創ると。 全員が反発し、勝負を挑むがアレクセイの攻撃がユーリを狙う。フレンがユーリを庇うがフレンが膝をつき、ソディアがユーリを睨む。 アレクセイの足元が動きだし、上昇する。アレクセイのいる足場に飛び乗るユーリ達一行。 ザウデの頂上にてアレクセイとの戦闘に勝利する。そこには巨大な魔核があった。アレクセイが傷つきながらもザウデを発動させてしまう。 空の巨大な何かの塊が出現。それはミョルゾの神話に伝えられていた災厄、星喰みだった。 ザウデとは災厄を打ち砕いたのではなく、封じていた魔導器だった。自分自身の手で世界の破滅を呼び寄せてしまったと狂い笑い、絶望するアレクセイ。 アレクセイはもう駄目だと笑い続ける。もっとも愚かな道化が自分だとは、と自嘲する。その時巨大な魔核が降ってくる。涙を流してアレクセイは魔核に押しつぶされた。 ユーリはかろうじて逃げるが魔核を隔てて皆と別れてしまう。星喰みを眺めるユーリのもとに駆け寄る音。 フレンかと思って振り返った瞬間ユーリは腹を刃で貫かれた。眼前にはソディアの姿。 ユーリはザウデから転落し、海に落ちた。 377 :ゲーム好き名無しさん:2009/12/20(日) 22 01 43 ID R1kIgfh10 以上で2部終了です。 3部は後日投下します。 ミスして368のタイトルを入れ忘れてしまいました、申し訳ないです 369 :TOV:2010/06/10(木) 23 24 41 ID nlvPqiav0 埋めついでにTOV。 2009年12月20日の分の続きから。 ユーリは目覚めたら帝都の自分の部屋にいた。デュークが助けてくれたらしい。 貸していた宙の戒典を回収するために助けたらしく、剣を回収してデュークは素っ気なく立ち去った。 その後を追おうとしたユーリの前にラピードとエステルが現れる。ラピードはユーリがいるとわかっていたらしい。 そのままみんなと再合流すると、リタがエアルを制御する方法を思いついたと言いだした。 そのためにドンが持っていたベリウスの聖核が必要だったのだが、ハリーが盗まれたという名目で貸してくれた。 それを持ってゾフェル氷刃海に行くと、エアルの変換器を作るつもりが、それ以上のものができた。 聖核を経て始祖の隷長が転生した存在、精霊ウンディーネを生み出して、さらにエステルの力も制御してくれた。 精霊はエアルを制御する存在だから、精霊がいれば星喰みをどうにかできるのでは?と新たな希望が生まれた。 ザウデの魔核が本格的に壊れて星喰みが世界中の空を覆うなか、最低限必要な四属性の精霊を生み出す。 ウンディーネの他にフェローがイフリート、グシオスがノーム、クロームがシルフに転生する。 デュークのことを前から知っていたクロームの話によると、デュークが人間嫌いになったのは人魔戦争時に 彼の友であった始祖の隷長エルシフルを帝国が裏切って殺したためであるらしい。 それで人間を信じられなくなったデュークは、人間すべての命を使ってでも星喰みを倒すつもりのようだ。 四属性の精霊が揃ったので、精霊の力を収束する機械を作るためにカプワ・ノールへ行く。 宿屋に泊ったところで大きな振動があり、慌てて外に出てみればアスピオのあたりから変な建造物が現れた。 精霊たちはそれをタルカロンの塔と呼んでいた。デュークはタルカロンの塔で人間の生命力を吸収し、 それをもって星喰みを倒すつもりなのだ。 さらに、そこへユーリを探してソディアたちがやってきた。 フレンがヒピオニア大陸で危ない、という話を聞いてフレンを助けるために向かうことになる。 魔物のあまりな量の多さに、リタが作ったばかりの精霊の力を収束する機械を使わせてもらうことにする。 なんとかリタが作った機械のおかげで魔物を撃退することはできたものの、星喰みに使うにはとても出力が足らなかった。 四属性の精霊だけではなく、世界各地に無数にある魔導器の魔核を精霊にして数で補うしかない。 魔導器がすべて使えなくなるのだから、帝国やギルドの人間に話してこうするしかないと理解を得ることに成功する。 リタが世界中の魔導器の魔核を精霊に転生させるシステムを組んでいる一方、ユーリはフレンと話す。 自分の功績とされていることのほとんどはユーリのやったことだとフレンはいうものの、ユーリはそんなつもりはない。 言葉で上手く伝わらないのでいっちょ戦い、自分たちはお互いに手の届かないところがあり、それを補い合っているのだと 再確認した。 タルカロンに向かい、途中にいたザギを倒し、最上階にいたデュークと対決する。 精霊の力で星喰みを倒せるのだとしても、それは人間に都合のいいように世界を造り変えているわけで、 デュークはそれを何たる傲慢かと非難して結局相いれずに戦うことになる。 なんとかデュークを倒し、精霊の力を星喰みにぶつけたもののあと少し足りない。 エルシフルの望んだものは生きとし生けるものすべての安寧――そのために人は変わっていけるのか、と ユーリたちの行動を見ていたデュークが星喰みを倒すために宙の戒典で助けてくれた。 彼の助力でなんとか星喰みを倒すことができたのだった。おしまい。 10 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/05(木) 22 08 11 ID 7PikbEU+0 一月にテイルズオブヴェスペリアの執筆予告をしたものです 途中かけのがあるようですが、初めから投下します 前の人すみません 11 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 18 11 ID 7PikbEU+0 登場人物のあたりは前回の人と同じでいいと思います 第一部から ある日帝都の下町の水道魔導器(アクエ・ブラスティア)が故障してしまう ボロい魔導器しか与えられていない下町だ、毎度のことかと様子を見に行くと 魔導器の魔核が盗まれていた。魔導器は魔核がなければ動かないというのに… ユーリは情報を元に貴族街の「モルディオ」邸へ行くが、不法侵入に家捜し、騎士団との衝突と無茶が祟って捕まってしまう。 生活に必要不可欠な水道魔導器を壊れたままにはしておけない。 隣の牢のうさんくさいおっさんから「モルディオ」は学術閉鎖都市の天才魔導師だという情報を聞き出すと彼は脱獄し、城の外を目指す。 城から街へ抜ける途中、身なりのよい女性が騎士に追われているのに出会った。 ユーリが彼女を助け事情を聞くと、彼女はユーリの親友でもある「フレン」に会いたいと懇願してきた しかしフレンは既に城にはおらず、ユーリをフレンと勘違いをした赤眼の暗殺者に襲われる始末。 確かに異常事態なのは間違いないようだ。 「お願いします!助けてください!今の私にはフレン以外に頼れる人がいないんです。せめてお城の外まででも…」 エステリーゼと名乗るこの女性はどうしてもフレンに直接会って伝えなければならないことがあるという。 ユーリは相棒のラピード(犬)と合流しモルディオを追って学術都市へ、エステルはフレンに会うためハルルの街へ、 方角が同じため彼らは協力し、城を抜けて共に旅をすることになった。 呪いの噂があるという怪しいクオイの森を抜け、もう少しでエステルの目的地ハルルの街に着こうというところで一人の少年が飛び出してきた。 カロル・カペル。魔物討伐を専門にするギルド「魔狩りの剣」に所属する少年。 自称、魔狩りのエースであるカロルは森の出口である魔物を狙っていた。 目的地ハルルの街の結界魔導器は、巨大な樹と絡み合って複雑な構成をしている。 ところがこの街の名物にもなっているこの巨大樹が枯れてしまい、結界魔導器の力が失われて街は魔物に襲われていた。 フレン率いる騎士団が魔物を撃退したが、彼は魔導器の不調を調べるため発った後だった。 カロルはこの樹を治す除毒薬を作るため、素材に必要な魔物を刈ろうとしていた。 ユーリ達がこの方法について探っているとカロルが意外そうに驚いた 「信じてくれるの・・・?」今までの失敗から気を取り直して素材になる魔物を狩り、 薬を完成させて樹の根元に撒くカロル。しかし樹は反応は見せるものの回復しない。 街中が失意に飲まれる中、エステルは花が咲くよう祈る。すると光が発し樹は花を咲かせ結界が回復してしまった。 この力が何なのか、本人すらもわからずただ感激する中で城で襲ってきた赤眼の暗殺者たちを目にする 街の人に迷惑はかけられない。その上フレンは既にこの街にはいない。 強がっては見せるものの一人が嫌らしいカロルを加え、学術都市へと向かう。 12 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 30 59 ID 7PikbEU+0 学術都市は帝国直属の魔導研究機関。許可がないものは立ち入り禁止だった。 犯罪まがいの手口で忍び込み、ようやく会ったリタ・モルディオは魔核泥棒の件はいいがかりだ、自分は無実だと主張する。 彼女にとって魔導器は何よりも大切なもの。自分が魔導器にそんな扱いをするなんてありえない。 論より証拠、と彼女は身の潔白を証明するため窃盗団のいる遺跡へ同行することを提案する。 遺跡に同行すると魔核泥棒の一味を追い詰めることに成功した。下町を襲った泥棒ではなかったが情報を得ることができた。 「港町にいる隻眼の大男が魔核を集めている。下町の魔核もおそらくそこにある。」 泥棒の件で疑ったことをリタに謝罪し、ハルルへ戻ろうとする一向 だが共に戦ううちにリタはエステルが不思議な力を使うことに気付いていた。 (エステルの力は自分の研究の手がかりになるに違いない…) 彼女はエステルの力が治したという大樹を見るという口実をつけ同行を申し出る。 「私、同年代の友達初めてなんです!よろしくお願いします!」 表裏なく喜ぶエステルに戸惑いながらもリタが一緒にいくことに。 ハルルへ戻ると少し前にフレン達が戻ってきて港町へ発ったという。 またしてものすれ違いに、ハルルの村長はフレンからの言付けを渡す。 それは「僕はノール港へ行く。早く追いついて来い」という挑発とユーリの手配書だった… 暗殺者と騎士団というふたつの厄介に追われ、ユーリ達は港町へ。 現時点での目的 ユーリ:魔核泥棒を捕まえるため港へ エステル:フレンに会うため港へ カロル:先に行った魔狩の剣のメンバーに追いつくため港へ ラピード:飼い犬 リタ:エステルの力に興味を持ち同行 丘を越えて港へ行こうとすると、丘では問題が起きていた。 旅人の安全のため設置された結界魔導器を竜に乗った槍使いが壊して飛び去ったという。 仕方なく丘を海の見える迂回路を通ることに。帝国一般人は街から出ることが滅多にないこの世界。 広大な海に感動すると同時に、ユーリ達はそれぞれ自分達のいた世界の狭さを自覚することとなる。 「早く追いついて来い、ね。簡単にいってくれる…。」 13 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 22 53 06 ID 7PikbEU+0 辿り着いた港では執政官が圧制をしいていて重い雰囲気だった。降り続く雨に船も出ていない。 子供を人質にとられた両親が、税のため魔物を狩りに行こうと躍起になるような場面にまで出会う。 兎にも角にもフレンに会い、エステルはようやく用事を伝えることが出来た。 しかしフレン達は帝国騎士。ユーリが罪を犯したことに対して憤っている様子だった。 加えてフレンの部下ソディアはユーリの罪状について追求する。 ユーリは自分の罪に対し魔核泥棒を捕まえるまで待って欲しいと猶予をもらい、街の事情を調べることに。 どうやらここの執政官「ラゴウ」は重税を課し、住人をいたぶって遊んでいるという。 船を出せないような降り続く雨も執政官の天候を操る魔導器のせいという話しだ。 天候を操る魔導器などありえない。リタは調査したいというが、執政官の屋敷には騎士さえ入れないらしい。 有事特権があれば強制捜査ができるというフレン達 「なるほど、執政官の屋敷に泥棒でも入ってボヤ騒ぎでも起こればいいんだな」 ユーリは屋敷に忍び込むことに決める 屋敷前でユーリが城の牢で会ったうさんくさいおっさん「レイヴン」に出会い、屋敷潜入の協力を持ちかけられる。 協力といいながら彼はユーリ達を囮にして屋敷の中へ、ユーリ達は屋敷の地下へ入れられてしまう。 屋敷の地下には魔物が巣食い、攫われた人間も同じ場所にいれられていた。そこかしこに魔物に食われた骨が散らばる… 地下をさ迷うと巨大な魔導器を見つかった。いくつもの魔導器をつぎはぎにして、確かに天候を操っている。 魔導器の妙な使い方に魔導器を愛するリタが憤慨していると、丘で話しに聞いた竜使いが現れ魔導器を壊して飛び去ってしまう。 強制調査権限を使って乗り込んできたフレン達に後を任せ、逃げたラゴウ執政官を追って船着場から船に飛び乗ると そこにはギルド「紅の絆傭兵団(ブラッド・アライアンス)」が雇われて活動していた。 どうやらこの男が遺跡で聞いた魔核泥棒の親玉である隻眼の大男、紅の絆傭兵団のボス「バルボス」のようだ ここまでユーリを追ってきた赤眼暗殺者の一人、ザギを相手にしている内にラゴウとバルボスは逃亡 沈みゆく船の船室からは少年の声が聞こえてきた 14 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 23 21 59 ID 7PikbEU+0 少年を助けて隣の港街でフレンとエステルから話を聞くと、彼は次期皇帝候補の1人ヨーデル殿下であるとのこと。 なぜそんな人が…と話しているとそこへラゴウが現れた 街で圧制を敷き国家重要人物まで誘拐していたにも関わらず、ラゴウは堂々と登場し白を切り通す。 結局ラゴウは証拠不十分と権力行使により不問となってしまう。 権力の力はここまで大きいのか。 目の前で死に行く国民も守らず上層でいざこざを起す帝国にユーリが苦言を呈するとフレンと言い合いになってしまった 「そうやって帝国から背を向けて、何か変わったか?」 「何も変わってないのは俺だってわかってるよ…!」 帝国全体を変えないといけないというフレン、目の前の人間を見捨てられないユーリ やり切れない思いを抱えて街を歩いていると、再びうさんくさいおっさんレイヴンに会い「紅の絆傭兵団らしき集団が北の廃都へ行った」と聞く ラゴウの屋敷で騙されたばかりで怪しむものの、他に手がかりもなく、 向かった廃都にいたのは「紅の絆傭兵団」ではなく「魔狩の剣」だった。 カロルはようやく仲間に追いつけたと喜ぶが、魔狩の剣の少女ナンに ハルルから出る際ついてこなかったのは逃げ出したからだと勘違いされ、クビを言い渡されてしまう。 気にかけてた女の子から、「むかしっからいつもそう!臆病者ですぐに逃げ出してどこのギルドも追い出されて…」 と痛いところつかれた上でのクビ宣言 カロルはショックをうけ行き場をなくしてユーリ達についてくる。 廃都の地下にはエアルが充満していて、みるからに凶暴そうな魔物が暴れているという非常事態だった 魔狩の剣が逆結界で魔物を捕らえていたが、またしても竜使いが現れこの結界魔導器を破壊してしまう 暴れる魔物に苦戦していたが、この魔物は落ち着きを取り戻すとエステルをじっと見つめ、立ち去っていった。 街へ戻ろうとすると貴族で編成された騎士隊、キュモール隊が待っていた。 彼らは実は帝国の姫であるエステルを乱暴に取り戻し、賞金首であるユーリを下民扱いし殺すよう命令する。 そこへここまでユーリ達を追っていた騎士隊、シュヴァーン隊が現れて牽制し ユーリ達を捕えエステルを保護したことでその場は収まった 15 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/05(木) 23 33 50 ID 7PikbEU+0 連行された先の新興都市ヘリオードで取調べを受けていると騎士団長アレクセイが現れる。 ヨーデルとエステルという二人の皇帝候補の取り計らい、 彼らの救助と護衛という名目でユーリの罪が白紙に戻された。 皇族であるエステルはユーリ達と別れ帝都へ帰るということだ。 この日ヨーデルから聞いた話しでは、今帝国ではエステルとヨーデルどちらを時期皇帝にするかが問題になっている。 エステルは評議会の、ヨーデルは騎士団の後ろ盾を受け、騎士団と評議会がもめている状態だそうだ。 翌日、激しい振動とともに街の結界魔導器が異状を起こし、大量のエアルを発生。 リタが修理を行い魔導器を治すが、高濃度のエアルにやられリタは倒れてしまう。 騒ぎの後カロルが無力な自分に落ち込んでいた。 大人にだってできないことはあるとのユーリの励ましに、カロルは一緒に新しいギルドを作らないかと持ちかける。 「ギルドか…考えておくよ」ギルドというのは下町でくすぶっていた自分では思いつかなかった新しい可能性だった。 部屋ではリタが目を覚ましていた。 自分を看病し続けてつかれて眠っているエステルを見て、自分はエステルにどう思われているか?とユーリに問う 今まで魔導器ばかりで他人など気にしてこなかったリタも、この旅で人との関係というものを学んでいた。 ほどなくエステルが起きだしリタに治癒術を使うと彼女はこう告げる 「もう大丈夫よ、それと治癒術を使うのに魔導器を使うフリはやめていいわ」 エステルの力とは魔導器なしでも治癒術が使える力。 魔導器なしでは術技の使えない世界では相当特異なものだが、リタとユーリはこれを見抜いていた。 そこへ竜使いが現れ一方的に攻撃を仕掛け、去っていく。話はうやむやに流れてしまう。 ユーリたちはこのままギルドの街ダングレストへ行き、紅の絆傭兵団の情報を集めることになった。 帝都へ戻るエステルに挨拶をしていると騎士団長アレクセイが現れ 帝国直属の研究機関の魔導師であるリタに、先日の魔導器の暴走についての調査を依頼する。 似たような異状が起きている大森林に行って貰いたいというのだ。 エステルが自分の力も役にたつはず、同行を嘆願する。まだ旅をしていたいという彼女の密かなわがままでもあった。 騎士団長アレクセイはユーリに護衛を任せることでそれを許可した。 一行はまず、大森林への通り道でもあるギルドの街ダングレストを目指す。 16 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 00 39 00 ID TKyKA+sA0 ダングレストはギルドの巣窟。帝都に次ぐ規模であり、五大ギルドが総括する「ユニオン」の街。 今はギルド「天を射る矢(アルトスク)」のボス、ホワイトホースが統領(ドン)である。 そして、紅の絆傭兵団も五大ギルドのひとつであった。 情報を得ようとユニオン本部へ向かう途中、魔物の襲来を告げる警鐘が鳴り響いた。 そして突然、結果が消失してしまった。地鳴りのするほどの大量の魔物が直接街に襲いかかる。 応戦していると大柄の屈強な老人が現れ魔物をなぎ倒していった。 この男こそ天を射る矢のボス、この街の元首であるドンだった。 フレン達騎士団も現れ手を貸そうとするが、ドンは「帝国の世話にはならない、自分達の街は自分達で守る」と突っぱねた。 ここは彼に任せ、魔導器のスペシャリスト、リタとともに結界魔導器へ急ぐと赤眼の暗殺者が魔導器の修復を阻止しようと襲ってきた。 彼らを倒し結界魔導器は修理したが、魔物の襲来、暗殺者と不審続きである。 事情を聞こうにもドンは魔物の群れを追っていき、落ち着きを取り戻した街にはいないことがわかる。 この間に帝国から依頼された調査を終わらせるため、大森林へ行くことにした。 そんな彼らの会話をレイヴンが密かに聞いていた。 ケーブ・モック大森林へ付くと確かに新興都市ヘリードと似たようなエアルの異状が起きていた。 そこへレイヴンが現れ同行を願う。 本当の目的を言わない明らかに胡散臭いレイヴンにユーリ達は警戒しつつも、共に奥地へ。 大森林の奥では大量のエアルが放出され、魔物が暴走していた。四方を囲まれ窮地に立たされる一行の前に、白髪の男が現れる。 彼が持っていた剣を掲げると、エアルの異状はおさまり魔物の動きも落ち着きを取り戻した。 レイヴンは彼を知っているようで「デューク」と呼んだ デュークは「エアルクレーネには近づくな」と謎の警告をして去っていく。 エアルクレーネとは世界に点在するエアルの源泉であり、この大森林のエアルの異状もそこから起こっていたものだった。 リタはエアルを鎮めたあの剣の力こそが、自分が研究して捜し求めている「リゾマータの公式」ではないかと推測する リゾマータの公式とは、 エアルの仕組みに自由に干渉することが可能にする世界中の魔導士が追い求めている現代魔導学の頂点 これまで消費する一方だったエアルを、使用し、形を変え、また還元することができるという未知の理論 リタはこの現代魔導学の頂点を追い求めていた。 エステルの力がヒントになるかもしれないとついてきたのもこの公式のためだったのだ 17 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 00 45 19 ID TKyKA+sA0 大森林の入り口では魔物を追ってきていたドン・ホワイトホースに会った ドンに声を掛けられるレイヴンはどうやら天を射る矢の一員らしかった。 ドンは急用が入り街へ戻るという。ユーリ達の用件もダングレストで聞いてもらえるということで話がついた。 ダングレスト、ユニオン本部へ行くとフレンが来ていた。ドンの急用とは騎士団からの話だったのだ。 フレン達騎士団の用件は、ユニオンと紅の絆傭兵団の盟約破棄、および討伐の協力を仰ぐというもの。 近頃行き過ぎた行動の目立つ紅の絆傭兵団への処置を考えていたドンはこれに乗り気であり、話はうまくまとまりそうに見えた。 しかし、フレンが持ってきたヨーデル殿下からの密書には 「ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、(紅の絆傭兵団)バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とする」 との記述。 ヨーデル殿下がこんな密書を出すはずがないと訴えるフレンだが、 ドンは憤った様子でフレンを牢へ入れ、帝国との前面戦争を宣言した。 ユーリが1人地下牢へ忍び込みフレンにこの件について聞くと 道中あの赤眼達に襲われ、その時に書状をすりかえられたのではないかという。 騎士団とギルドの衝突を狙う例の執政官ラゴウが仕組んだことだろう。 そこまでわかっているならさっさと取り返して来い、とユーリはフレンの身代わりに牢へ入った。 実はドンも書状が偽者であるということ、黒幕がいるということに気付いていた。 黒幕をおびき出すため、血気盛んなギルドの連中を納得させるため、わざと戦争などと煽ったのだった。 牢へ来たドンはユーリに責任をとって黒幕を探し出せと言い、さらに状況を煽りにいった。 外へでるとエステル達が紅の絆傭兵団を見かけた駆け寄ってくる。 彼らが潜む建物に突入すると、紅の絆傭兵団のバルボスとあの港町の執政官ラゴウがいた。 ユーリ達が踏み込むも外では帝国とギルドの争いの音が聞こえる。 このままでは騎士団とギルドが衝突し、双方が壊滅的な打撃を受けるだろう。 騎士団が壊滅すれば評議会が帝国を支配できる。ドンが死んで主力ギルドが弱体化すれば、紅の絆傭兵団がギルドを支配できる… ラゴウとバルボスはこういった利害関係の内に手を結んでいたのだった。 一発触発の睨み合い続く草原に、フレンが書状を取り戻して駆け馳せた。 魔導器を使い逃げるバルボスを例の魔導器破壊の竜使いが現れ追おうとする。 ユーリは竜使いに足になってくれるよう頼み、仲間をおいてバルボスを追っていった。 18 :テイルズ オブ ヴェスペリア ◇l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 02 11 43 ID TKyKA+sA0 ユーリと竜使いはバルボスを追って怪しげな塔につく。 巨大な魔導器で構成されたこの塔、竜使いは一部しか壊すことができず二人は囚われてしまった。 牢の中で改めて竜使いの姿を見ると、彼女はクリティア族の女性だった。 ジュディスと名乗る彼女に魔導器を壊す理由を尋ねると「壊したいから壊しているだけよ」とはぐらかされてしまう 意気投合した二人が一芝居打ち、牢からの脱出すると街からは仲間達がかけつけていた。 共に塔を上りバルボスと戦いに向かう。ただし、リタを含む仲間にはジュディスが魔導器壊しの竜使いだとは隠したまま。 リタにとって魔導器は特別な存在。それを壊すジュディスのことを告げて、今わざわざ事を荒立てる必要はないのだ。 屋上では見たこともない強力な武器を使うバルボス。彼の武器にはユーリが探していた下町の水道魔導器が使われていた。 そこへ急に大森林で会ったデュークが現れバルボスの魔導器を破壊して去っていく。 バルボスと戦い決着をつけたユーリは、ようやく水道魔導器の魔核を取り返すことができた。 自分の負けを悟ったバルボスはユーリは若いころのドンに似ていると話し始める いつか大きな敵を作り世界に食いつぶされる存在だと。 「悔やみ、嘆き、絶望した貴様がやってくるのを先に地獄で待つとしよう…」 言い終えるとバルボスは塔の上から身を投げ暗闇に消えていった。 目的をはたしたジュディスと別れ、ダングレストへ戻るとラゴウが糾弾され、騎士団に連行されていた。 これで帝国も安定し城の中にも安全になる。エステルは迷いながらも今度こそ帝都に帰ると告げる。 しかしその夜、今回もラゴウは評議会の立場を利用し、大した罪には問われなくなったことがわかる。 ラゴウは帝国を混乱に陥れた。人を人とも思わず蹂躙し、大勢の人間を好奇によって殺してきた。 にも関わらずラゴウを法で裁けない帝国の現状。 ユーリがフレンに話を聞きにいくと、フレンは隊長に昇格していた。 隊長になっても蹂躙される人々を助けられないと悔しがるフレンに、ユーリはそのまま上に行けと告げる 「俺も俺のやり方でやるさ…」 そしてユーリは再び悪事を企て密談していたラゴウの元へ行き、一閃の元に殺害した。 19 :テイルズ オブ ヴェスペリア◆l1l6Ur354A:2009/02/06(金) 02 15 19 ID TKyKA+sA0 次の日、リタは各地のエアルクレーネの調査のためにダングレストを去った。 エステルも街を出ようと挨拶をしていると、巨大な魔物が現れ街を襲う。 魔物はエステルに向き合うとこう告げる「忌マワシキ 世界ノ毒ハ 消ス」 騎士団が強力な兵器を持ち出し応戦し、町中は混乱に陥った 魔物を見上げていたジュディスも引っ張るように混乱の街から逃げる一向。 そんな中エステルは帝都へ戻らずにユーリ達と旅を続けたいと言う。自分にはまだ、知らなければならない世界がある。 ユーリもカロルとギルドを作るため帝都にはまだ戻らないと決心。 崩れた橋の向こうで立ち竦むフレンに彼らは一方的に別れを告げ、下町の水道魔導器の魔核を託してダングレストを後にした。 その上空を、巨大な魔物も何故か攻撃を止め、飛び去っていく…。 20 :テイルズ オブ ヴェスペリア:2009/02/06(金) 02 20 53 ID TKyKA+sA0 第一部終了です。今日はここまで。 大きくまとめて三部までで相当長い話ですが、なるべく綺麗に簡潔にまとめるよう努力します 途中でなんですが、語句等疑問があったら補足しますのでどうぞ
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カロル先生がユーリを観察してるだけの話(笑)。 扉が閉まり、忙しない足音が遠ざかっていく。男は、足音が完全に聞こえなくなった頃、漸くうっすらと目蓋を押し上げた。開けた視界は目を閉じていたときとあまり変わらなかった。 他の町で利用するような安宿と違い、新興都市の真新しい宿の天井はしみ一つもない。そんなことを考えながらソファーの上で仰向けになっていたら、いつの間にか眠りに落ちていたらしい。それなりに高かった筈の陽はすっかり山向こうに沈み、灯りのない部屋は天井のしみの有無を判別することが困難である程度には暗くなっていた。 こんなに暗くなる前にさっさと灯りを点ければ良かったのに、と今はもう居ない足音の主に男は声には出さずに語り掛ける。灯りを点ける間も惜しんで、一体何をしているのだと、長く細い息を吐き出しゆっくりと上体を起こしに掛かった。 開け放されたテラスの手摺り越しに輪郭を薄ら青く浮き彫りにした山々を見留め、寝起きで乾いた口内からそろりと引き摺り出した舌先で唇を舐めた。乾いた唇は裂けていて、痛みは感じなかったが血の味がした。 「何だか、なぁ……」 すっかり沈んでしまった太陽の名残を眺めたまま、男は溜息と共に呟いた。 クセノスの子ら Mad Pain and Martian Pain 20090314 宿に戻ったカロルを迎えたのは、人気のない冷えた部屋だった。 今日は午後から雨が振り出して、日ももう沈むという先刻になって止んだ。雨上がりの空気は冷たく澄み渡り、誰が最後にこの部屋を後にしたのか広々としたテラスに通じる出窓は大きく開け放たれている。個人的に自由に出来る時間とはいえ、誰も彼も身勝手なものだ、と真っ先に部屋を飛び出していった自分のことは棚に上げ出窓へと近付いた。 雨はよく降るものの風が強く吹く地方ではないので、部屋の中に雨水が入り込んでいる様子はなかった。これなら太陽が完全に沈むそのときまで窓は開け放したままでも良いだろう、とカロルは思った。 淡い色をした空に陽の光を照り返して、黄金に耀く帯状の雲が拡がっている。明日は晴れる、そう確信して窓に背を向け、どきりとした。誰も居ない、自分だけだと思っていた部屋の中に人が居たからだ。 ソファーの手摺りから、だらりと魔導器を引っ掛けた腕が垂れ下がっている。沈み込んでいるらしい身体はカロルの立つ場所からは見えなかったが、窓から差し込む彩度の高い陽の光を照り返す金色の魔導器の持ち主を連想するのは容易い。毛足のそう長くはない筈の絨毯は、それでも子供一人分の足音を簡単に消してしまった。そうして、回り込んだ先には案の定長い黒髪の男が、指先を床の上に掠めるように投げ出してソファーを陣取っていた。 カロルの仲間であるこのユーリ・ローウェルという男は、基本的に人の気配に聡い。例えば、野宿なども多く、そういった場合は大人数であっても、起きている人の気配があっても、きちんと休んでいるようなので神経質というわけではない。ただ休んでいた筈の彼が、人の気配、そこに何かしらの動きを感じ取るとふ、と確認するように目を開いていたことがそう少なくはないと気付いていたカロルは、物言わぬ彼の胸が緩やかに上下するのを不思議な気持ちで見下ろしていた。 ユーリの眠るソファーの傍らに片膝を突き、覗き込んでも彼が起きる様子はない。カロルが部屋に入ってきた時点で存在を認識し、確認し、その上でカロルが気付く頃にはまた寝入っていた、と考えるのが妥当かとも思いながら、物珍しいこの一回り近く歳の離れた男の寝顔を食い入るように見つめる。 髪は、長い。丁度カロルの視線の高さ辺り、彼の背の中程で毛先は揺れている。カロルとユーリとには四〇センチ以上の身長差があるので、少なくともその程度には長い。髪が黒いこともあってか、服装も黒い色を好んで着ている傾向がある。時折女性と間違われることがあるのはこの長い髪のせいだということをカロルは知っている。 ユーリは精悍とまでは行かなくても決して女顔というわけではなかったし、線の細さや、女性的なたおやかさとも無縁だった。魔導器をぶら下げた腕も、その先の手や指先すらも節の目立つ筋張っていたり、筋肉質であったりするもので、女性特有のまろみは微塵も感じさせない。彼の顔立ちは同性であるカロルの目から見ても整った美しいものではあったが、誰もが振り返るような突出した美しさはなかった。それこそ彼の幼馴染みである騎士団長代理や、かつての人魔大戦の英雄の外見の方が余程、柔らかさや線の細さを感じさせた。 けれど、彼は女性に間違われる。 それが大した手入れもしていない、ただ無精で伸ばし続けた長い髪のせいだということを、たったそれだけのせいだということを、彼もまた知っている。カロルが当たり前のように知っているのだから、彼も知らない筈がない。それでも、間違われる度に相応の不満をこぼしはしても、知っていて尚ユーリは髪を伸ばし続ける。彼はそれを惰性だと言い、無精であるとは言わなかった。 何でもない顔をした、ただ無個性に整っただけの男の顔を、ただ見つめた。傾いた陽が、部屋の中を暖色に染め上げる。閉じられた目元の、そこを縁取る睫毛が色濃く陰を落とすのを見て、睫毛は意外と長いのだな、と思った。 閉じた瞼の向こうには夕闇を思わせる深い色があり、彼はその瞳でカロルを見守ってくれる。緩く結ばれた薄い唇が選択を柔らかく促し、時に叱咤を、時に後押しするような言葉をカロルに与える。それはこの男が仲間の全てに等しく向けるもので、自分だけが特別ではないことをカロルは知っていた。けれど、例えばユーリが浮かべる表情一つ、彼がときにカロルのためだけに紡ぐ何気ない一言、一挙一動が自分の意識を惹き付けて止まないこともまた、カロルは知っていた。 理由は、それとなく思い当たる。何てことのない、単なる刷り込みなのだという自覚は、ある。 情けない話、本当にどうしようもないとき、それこそ八方塞がりとでも言うべきそのときに、圧倒的な「大人」、揺るぎない「大人」、そして何より身近な「大人」として出会ったのがユーリだったのだと、それだけのことだった。もっと、更に言うならば、あのときの自分にとって都合が良かった存在というだけのことでもある。 (でも、それってボクにとってだけじゃないでしょ、ユーリ?) 彼にとってもまた、自分の存在は都合が良かった筈だ、とカロルは眠る男を見下ろしたまま声には出さず断定した。 恐らく、この男に抱いている感情はかつてカロルを「魔狩りの剣」に誘い入れてくれた少女に抱いていた憧憬にそれとなく近い。自分には無いものへの憧れ、或いは渇望だ。けれど同時に、彼女への憧憬が何処か甘やかな感情を孕んだものであったのに対して、ユーリに抱くのはそうした優しさや柔らかさを連想するものからは程遠いように思えた。 眠る男の、相貌から上下する胸元、そして武具の外された右手が無造作に腹部に乗せられている。その、恐らくは丁度真下辺り――カロルは節の目立つ男の手ではなく、またその指と指との間から覗く彼の黒い服でもなく、その下にあるであろう真新しい傷痕を思い、目を細めた。 ザウデ不落宮でかつての騎士団長アレクセイとの交戦後、ユーリとはぐれたことがある。はぐれた場所はザウデ不落宮の最上層で、どう考えても海に落ちたのだとしか思えなかった。そのときの言い知れない絶望感と来たら、誰も彼もが冷静さを失い、彼を慕うエステルなど今にも海に飛び込みそうな勢いだった。なのに当事者であるユーリは、あれだけ探したというのに見つからなかったユーリ・ローウェルという男は、数日後にはことも無げに再び姿を現わすと「海に落ちた」、と分かり切っている真相を告げて笑った。結果ではなくそこに到った原因は何なのだ、と詰め寄る少女たちにも彼は曖昧な言葉ばかりを返した。 カロルが少女たちと一緒にユーリを問い詰めなかったのは、彼の脇腹に塞がってはいるものの、真新しい、見覚えのない傷痕があったからだ。それは小さく、目立たない。けれど彼の不意を打ち、注意力を削ぐには充分過ぎるほどに深い傷だったのだろう。例えば、落ちる筈の海に足を滑らせる程度には。 陽は、霧掛かり輪郭のぼやけた山脈の向こうへと沈みかけていた。少しずつ彩度の失われていく部屋の中でカロルはただ、男の手の、その下のことを考えていた。 彼が、その傷のことを、足を滑らせたその原因を誰にも、それこそ幼馴染みであるフレン・シーフォにすら明かさないのは、それが既にユーリの中で完結してしまっていることだからなのだと、カロルは思った。今は塞がっている、けれど真新しいその傷は確かに血を流した筈なのに、この男の痛みには成り得ない。傷付き、血を流したという事実はただの事象でしかなく、男の中には始めから本来感じるべき痛みは存在していないかのようだった。 ユーリが、起きる様子はない。起きる様子がないから、カロルはつまらないことばかりに気を巡らせる。早く、起きれば良いのにと思う。思いながら、夕闇の迫る部屋の中で、そう目にする機会のない男のあどけないとさえ言っても良いような物珍しい寝顔をまだ眺めていたい、とも思う。 男の手は罪のないとはとても言えないにせよ、それでも確かに人の血で汚れていた。彼は、法に背き自らの判断で人を殺めた。だから彼は、同じように法の加護から外れた報いが訪れたという事実をある種の諦観を以って受け入れるしかなかったのかも知れない。或いは因果でしかないのだと、当たり前の事実であると彼は最初から解っていたのかも知れない。罪でも罰でもなく、後から訪れるものもなく、また後に残るようなものですらないのかも知れない。 カロルには彼が、まるで優しいもの、温かいもの、柔らかいもの、その全てを置き去りにしているように見えた。置き去りに、若しくは端から自分には不要なのだと押し付けるように「誰か」に託して、自らはただ生き急いでいるかのようだった。 夜は、もうすぐそこまで迫っていた。陽の光に光源を頼っていた部屋は、間もなく暗闇に沈む。カロルは膝立ちになると身を屈め、ソファーを覗き込んだ。視覚細胞の活動は、殆んどが桿体へと移行していた。 彩度の落ち込んだ部屋に、ぼんやりとユーリの顔が薄ら白く浮かび上がって見える。その頬に、落ち掛かった黒髪を小鳥を撫でるような仕草で脇に流すと、手を背凭れと肘乗せの上にそれぞれ添えてカロルは屈めた上体を更に前へと倒した。そのまま、男の口の端に唇を押し当てる。殊更冷たいというわけでもない。ただ、あまり体温というものを意識させない男の唇は乾いてささくれ立っていた。 カロルは目を閉じていなかったので、ユーリの顔をこんなに近くで見たのは初めてだな、と思った。こんなに近くで目にしても、やはり彼の顔はただの何でもない男の顔で、ただの何でもない男のかさついた唇は切れて、血が滲んでいた。 唇を離して、舌先で舐めると錆びた味がする。引き入れた舌先から口内に広がる自分のものではないものの味が薄まったところで、カロルは今一度顔を男に近付けて、同じ場所に唇を落とした。 今度は、目を閉じた。 窓から見える、まだ薄っすらと地平線の明らんだ西の空に夕星を見つけた。カロルはいつかのときと同じように廊下に座り込んでいた。視線を青々と光る星から外すと、そのままゆっくりと俯き抱えた膝に額を押し当てた。それから、カロルは頭を足と足の間に押し込み、更に両手で抱えて項垂れた。 「何だか、なー……」 誰にともなく、呟く。 気付いたらカロルはここに居て、星を見ていた。恐らく、我に返るか何かで恐慌状態に陥り、そのまま逃げるようにあの部屋を後にしたのだろうということは想像に難くない。 逃げるように後にしたあの部屋に残された男が溜息と共に吐き出した言葉をカロルが知る筈もなく、口の中に残っている(ような気のする)錆びた味に、一人自己嫌悪に陥るしかなかった。 でも、第三部ってヘリオード行く用事ないんだよなぁ。(20090314)
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特定の敵との戦闘での会話(ネタバレ注意!) このページはボス戦での会話集です。 太字表記はPS3版のみ 特定の敵との戦闘での会話(ネタバレ注意!)特定の敵との戦闘での会話VSザギ(ザーフィアス城、一騎討ち) VSザギ(ザーフィアス城、戦闘間) VSザギ(ザーフィアス城、エステル参戦後) VSゴライアース VSザギ(船上) VS畏怖されし巨体 VSギガラルヴァ VSドン(PS3版) VSバルボス VS彷徨う骸の凶戦士(PS3版) VSフレン(闘技場イベント、戦闘間) VSザギ(闘技場) VSアウトブレーカー VSベリウス VSティソン&ナン エゴソーの森防衛戦 VSシュヴァーン(バクティオン神殿) VSザギ(ヘラクレス) VSバイトジョー VSエステル VSエステル(一騎討ち) VSイエガー(ザウデ不落宮・前半戦) VSイエガー(ザウデ不落宮・戦闘間) VSイエガー(ザウデ不落宮・後半戦) VSアレクセイ・戦闘開始直後(半戦闘中) VSアレクセイ VSグシオス VSクロームドラゴン VS彷徨う骸の凶戦士(2戦目・PS3版) オルニオン防衛戦 VSフレン(オルニオン) VSザギ5(古代塔市タルカロン、()内はユーリがいない場合) VSデューク ユーリ操作/戦闘間 エステル操作/戦闘間 ラピード操作/戦闘間 カロル操作/戦闘間 リタ操作/戦闘間 レイヴン操作/戦闘間 ジュディス操作/戦闘間 パティ操作/戦闘間(PS3版) フレン操作/戦闘間(PS3版) VSデューク(2戦目) VS虹翼まといし者 ユーリVSフレン(闘技場・xbox360版) ユーリVSフレン(闘技場・PS3版) ユーリVSアデコール&ボッコス(闘技場) カロルVSナン(闘技場) カロルVSクリント(闘技場・PS3版) カロルVSナン2回目(闘技場) ジュディスVSティソン(闘技場) レイヴンVSゴーシュ&ドロワット(闘技場) リタVS時を駆ける男(インディグネイション習得イベント・PS3版) VSシュヴァーン(闘技場・PS3版) VSドッカン王(闘技場・PS3版) VS凛々の明星アナザー(闘技場・PS3版) コメント 特定の敵との戦闘での会話 VSザギ(ザーフィアス城、一騎討ち) ユーリ「人違いだっつーの」 ザギ「死ね」 ユーリ「ちったぁ人の話聞いたほうがいいぜ?」 ザギ「ザギだ。俺の名前を覚えておけ、フレン」 ユーリ「フレンじゃねぇ、って聞けよ!」 ザギ「フッフッフ、何だよお前!」 ユーリ「ったく、お前こそなんだよ!」 ザギ「俺はお前を殺して自らの血にその名を刻む」 ユーリ「それ最高に趣味悪いな」 ザギ「楽しく、楽しくなってきたぜ!」 VSザギ(ザーフィアス城、戦闘間) ザギ「いい感じだ」 ユーリ「はあ? 何がだよ。こっちはちっともよくねぇよ」 ザギ「いいな、その余裕も」 サギ「あははっ!! (あははっ!!) さあ、上がってキタ!! 上がってキタ!! いい感じじゃないか!!」 ユーリ「急に変りやがったな」 ザギ「あはははははははっ!!」 ユーリ「くっ」 エステリーゼ「私もお手伝いします!」 ユーリ「くるなっ!」 エステリーゼ「でもっ!」 ザギ「ああ、いいぜ! 何人でもかかってこい!」 ユーリ「無理しねぇでやばくなったら退けよ」 エステリーゼ「はいっ」 ザギ「簡単に終わらせないでくれよ? こんな闘いは久しぶりなんだからなぁっ!!」 VSザギ(ザーフィアス城、エステル参戦後) ザギ「ヒャッハッハ!! 楽しいじゃねぇか!!」 エステル「お、落ち着いて! ああやってこっちのペース乱そうとしているんです!」 ユーリ「お前が落ち着け! あいつにそんな深い意図ねぇって!」 エステル「じゃ、じゃあ、あれが素なんです?」 ザギ「ごちゃごちゃ喋ってたら死ぬぜ、フレン!!」 ユーリ「だーから人違い、って説明しても無駄っぽいな」 エステル「で、でも誤解なら、戦うより話し合いの道を・・・」 ザギ「ハッハッハッハ! 俺と会ったが運の尽きだなぁ!」 ユーリ「話し合いの出来る状況か? のしちまったほうが早いっ!」 ザギ「ぐっ、強ぇじゃねぇか! ハッハッハッハッハ!! 痛ぇ、痛ぇっ!!」 VSゴライアース カロル「こんなものが動くなんて・・・」 リタ「あんたら、気をつけなさいよ。相手は加減、知らないんだから」 エステル「ほんとにこんな大きいの、倒せるんです?」 リタ「お願い、おとなしくして!」 ユーリ「聞いちゃくれないってば」 リタ「魔導器にだって心はあるのよ!?」 ユーリ「乱暴者には剣が一番キクんだぜ?」 リタ「あぁ、もうっ、しょうがないわね!」 ユーリ「ちゃんと体に教え込んでやんないと」 VSザギ(船上) ザギ「さぁ、殺れるもんなら殺ってみろ!」 ユーリ「言われなくともそのつもりだっての!」 カロル「ま・・・負けるもんか!」 ザギ「その調子だ! あがけもがけ、そして死んでいけぇぇぇ!」 ユーリ「一体お前は何がしたいんだよ!」 エステル「そこをどいて下さい!」 ザギ「ヒャハハハハ! お前らの攻撃など効かねぇ!」 ユーリ「ならばもう遠慮なくとことんまでやらせてもらうぜ!」 VS畏怖されし巨体 エステル「私も戦います!」 リタ「待たせたわね!」 VSギガラルヴァ レイヴン「何ぃ? この森どうなってんのよー?」 レイヴン「まさかこの森の奥にこんなところがあるなんてね」 カロル「街がよく襲われたのはこれのせいだ、きっと」 エステル「なんとか魔物たちを鎮める方法はないんでしょうか?」 ユーリ「やられる前にやるしかないな」 カロル「僕達、生きて帰れないかも」 レイヴン「なに、ちょっと強いってだけの魔物よ。サクッとやっちゃおう」 リタ「こいつ一匹倒しゃ終わり・・・とかならいいけど」 ユーリ「油断すんなよ」 エステル「気を抜いたら命取りになります」 カロル「全力全開だよ!」 VSドン(PS3版) ユーリ「年寄りなら年寄りらしく、隠居して茶でもすすってろよ!」 ドン「すまねぇな! そういうのは俺の性には合ってねぇんだよ!」 VSバルボス バルボス「僕(しもべ)どもっ!!」 バルボス「後悔しやがれ!!」 バルボス「加減するな、ゆけぃ僕(しもべ)どもっ!」 ユーリ「ここで白黒つけてやるッ!」 バルボス「キサマらガキなんぞ、ワシの前ではチリにも等しいわ! ワシはいずれユニオンをぶっ潰し、そして世界を制覇する男!」 ユーリ「そりゃ素敵な夢だな、でも、許すわけにゃいかねえ!」 エステル「観念して、法の裁きを受けなさい」 レイヴン「野望もそこまで現実味がないと憐れみすら覚えるわ」 ジュディス「ろくでもないあなたの夢、ここで終わりにしましょ」 フレン「おまえに、人々の平和を脅かす権利は無い!」 カロル「僕たちが絶対、そんなことさせないから」 バルボス「やかましいわ。剛嵐のバルボスの真の力を思い知れ!」 VS彷徨う骸の凶戦士(PS3版) ユーリ「幽霊船に相応しい親玉じゃねぇか!」 エステル「今までの魔物とは少し違うようです」 ラピード「ワゥゥゥゥ・・・ワォーーンッ!」 レイヴン「やっぱ、幽霊なのかねぇコイツは」 ジュディス「ゆっくり眠ってもらいましょう」 カロル「これ、たぶん魔物じゃない」 パティ「うむむ~…」 VSフレン(闘技場イベント、戦闘間) フレン「危ないじゃないか」 ユーリ「観客に、八百長試合を見せるわけにゃいかねぇだろ?」 フレン「少しは手加減をしてほしいな」 ユーリ「よく言うぜ。簡単に受け止めやがって」 ユーリ「手短に事情を聞こうか?」 フレン「騎士団の任務だ。それ以上は言えない」 ユーリ「闘技場で勝ち抜く任務っていったいなんのことだよ。それも隊長自ら……」 フレン「言えないんだ」 ユーリ「隊長になって張り切んのもいいが、あんまひとりで無理すんなよ」 フレン「張り切っているのは君だ。そんな楽しそうな姿を見るのは久しぶりだよ。君こそ、そろそろエステリーゼ様を返してくれないか」 ユーリ「悪ぃけど、それはオレじゃなくて、本人に交渉してくれよ」 フレン「エステリーゼ様は、僕の言うことに耳を貸して下さらない」 ユーリ「あのお姫様は、オレの言うこともなかなか聞いてくれないぜ」 フレン「そろそろ茶番はやめないか」 ユーリ「どうやって? ここでやめたら大ブーイングだぜ」 ザギ「ユーリ~~・・・・ローウェル!」 VSザギ(闘技場) ザギ「ヒャハハハハ! ここが貴様らの終焉の地だぁ!」 リタ「あんた、魔導器(ブラスティア)をそんな使い方して許されると思ってんの!?」 ザギ「ハハハハハ! 羨ましいのか、俺の左腕がぁ!?」 ユーリ「その執念、もっと別な所に向けろよ・・・」 ザギ「ヒャッハハハ! 崇めろ、平伏せ、恐れろぉ! ヒャハハハ!」 リタ「許せない。魔導器(ブラスティア)に対する冒瀆よ!」 ジュディス「あなたこそ覚悟が必要なんじゃないかしら?」 エステル「気分悪いです…魔導器の腕なんて」 ユーリ「そんな手にしたからって勝てるわけじゃないだろ」 VSアウトブレーカー ユーリ「な、なんだよ、こいつは!?」 エステル「できれば関わりたくないです・・・」 リタ「みんな、がんばんなさいよっ」 ジュディス「やるしか、ないわね」 レイヴン「まったく得体がしれねえよ」 カロル「き、気持ち悪い」 パティ「暑さなんてなんのそのなのじゃ」 VSベリウス ユーリ「殺らないと殺られるか・・・ワリぃが殺らせてもらうぜ」 ベリウス「わらわを殺せ・・・ッ」 ジュディス「わたしが間違っていたというの?」 ベリウス「間違ってはおらぬ、そなたは・・・アアアアアッ!!」 エステル「フェローが言った世界の毒って、わたしの力なの?」 ベリウス「生きろ・・・強く」 レイヴン「冗談キツいぜ・・・、こいつをぶっ叩かなきゃならないなんて・・・」 リタ「本気で行くわよ・・・。良いわね!?」 パティ「うー、やりにくいのじゃ」 カロル「こんなことってあんまりだよ・・・本当にやらなきゃなの?」 ベリウス「やれ・・・っ!!」 VSティソン&ナン ティソン「全ての魔物は退治されるべきなのだァ!」 ナン「それが魔狩りの剣の掟なんだから!」 カロル「彼は違うんだ! ジュディスの大切な――」 ジュディス「バウルは私が守るの、命をかけても」 ティソン「魔物を庇うなど万死に値する!」 カロル「でもバウルは違う! 意味もなく人を傷つけたりしない!!」 ナン「なに寝呆けたこと言ってるの? そんなわけないでしょっ!」 レイヴン「頭の固い連中ね、若いくせに困ったチャンだわー」 ユーリ「テメェらは本能で動く魔物以下だな!」 パティ「ジュディ姐の友達は、うちらの友達じゃ」 ティソン「ほざいてろぉ! 魔物狩りに関しては、オレは譲らん!」 ユーリ「んじゃ、譲れない同士、ぶつかるしかないってことか」 ジュディス「殺さない程度に相手してあげるわ・・・」 ナン「どうなっても知らないわよ!!」 エゴソーの森防衛戦 ユーリ「さてと、有象無象がお出ましだぜ」 パティ「ミジンコ一匹通さんのじゃ!」 エステル「リタ・・・ここは私たちが守ります」 ラピード「ワォォォゥッ!」 ユーリ「集中切らすんじゃねぇぞ!」 パティ「正念場なのじゃ!」 VSシュヴァーン(バクティオン神殿) ユーリ「悪ぃけど、おっさんだからって手加減しねぇぜ!」 シュヴァーン「全力でお手合わせ頂けて光栄だな」 フレン「隊長…あなたと戦う日が来るなんて…」 シュヴァーン「君と戦う機会が出来て、俺は嬉しいよ」 カロル「レイヴン…なんで…なんでなの!?」 シュヴァーン「何度でも言おう、私は『レイヴン』などと言う人間ではない」 リタ「あんたなんて…大っ嫌いよ!」 シュヴァーン「フッ…嫌われたものだな」 ジュディス「貴方と戦わなきゃいけないなんて、とても悲しい宿命ね」 シュヴァーン「私も悲しい。あなたのような美しい方と、戦わなければいけないとは…」 ユーリ「いつもその調子でやってくれよ!」 シュヴァーン「『いつも』とは、どのいつものことだ?」 カロル「僕…レイヴンのこと好きだったんだよ?」 シュヴァーン「残念だ。ここにその本人は居ない」 リタ「絶対許さないわ……許してたまるか!」 シュヴァーン「敵対する者に許されるつもりはない」 フレン「こうなれば敵として、僕はあなたを倒す!」 シュヴァーン「……いいだろう。俺も同じ全力で行く!」 ジュディス「あなた…まさかここで死ぬつもりなのかしら?」 シュヴァーン「戦場ではいつだって死ぬ覚悟。故に手は抜かぬ!」 パティ「うちらのことが、嫌いになったのか?」 シュヴァーン「好きも嫌いもない。俺は命令に従うのみ」 ラピード「ワオーン!」 シュヴァーン「君には尊敬の刃を持って戦おう」 (PS3版ではシュヴァーンの一人称が私から俺に変更) VSザギ(ヘラクレス) ザギ「ヒャハハハハ! また逢えて嬉しいぜェ!」 ユーリ「ったく、どこまで追いかけてくるつもりなんだ」 リタ「あんた、まだその腕…」 ジュディス「今度こそ破壊するわ、その腕を」 フレン「闘技場の時といい、こいつは一体!?」 パティ「変な事を言う奴なのじゃ」 ザギ「そんなに俺との再会が嬉しいかぁ!?」 カロル「そんなわけないでしょ!」 レイヴン「冗談キツイねーこの人…」 ユーリ「涙が出るほど嬉しいねぇ」 ザギ「フフフフフフッ、ハハハハハハ…!」 リタ「もうなんなのよ、こいつぅっ!」 ユーリ「サッと倒してアレクセイの奴を追うぜ!」 カロル「もう僕たちの邪魔しないで!」 ギ「俺様よりも大切なことなんて、お前にはないハズだ!」 ユーリ「マジでいい加減にしろよ…」 ジュディス「御託は聞き飽きたわね。もう殺っちゃいましょ」 リタ「永遠に寝てろ!」 VSバイトジョー パティ「見事な奮戦ぶりだったのじゃ」 ユーリ「みんなで息合わせていこうぜ」 ジュディス「一人にしてごめんなさい」 リタ「今度はあたしたちがいるわ」 レイヴン「こんだけいりゃ、怖くないでしょ?」 カロル「ありがとう、今度こそトドメ刺そう!」 ユーリ「確実に決めていこうぜ」 リタ「みんながきんちょに甘いのよ」 ラピード「ワウッ! ワウッ!」 カロル「ボクたちは……凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)だぁー!」 VSエステル エステル「うぁああああ――ッ!」 カロル「エステル、もうやめて!」 ジュディス「気をつけて、この子、それなりに強いのよ?」 レイヴン「こりゃ、チョイきついわね」 リタ「傷つけるなんてできないっ」 ユーリ「エステル、目ェ覚ませッ」 エステル「くぅっ、ぅああああーっ」 カロル&リタ「エステル!」 リタ「しっかりして!」 ユーリ「やっぱりやるしかねえのか」 レイヴン「く、あの外道団長がッ!!」 ジュディス「エステル、痛くしてごめん・・・っ」 エステル「うぁああああッ!!」 VSエステル(一騎討ち) ユーリ「いったいおまえは何やってんだよッ!!」 エステル「わたし、わたし・・・いやぁ、もう、もうっ・・・!」 ユーリ「こんなところで本当に死ぬつもりかよ! 死んでもいいのか!」 エステル「ええええっ!!」 ユーリ「オレの目を見ろ、エステルッ!」 VSイエガー(ザウデ不落宮・前半戦) イエガー「いつかはこうなるDestiny」 レイヴン「所詮アンタとは相容れない関係・・・ってことなのかね?」 カロル「どうして・・・ヘラクレスでは助けてくれたのに」 イエガー「悲しいですがEternity、friendなんて無理デース」 エステル「ギルドとギルドがちゃんと繋がり合えば、世界の人々はもっと幸せになれます!」 ジュディス「どんな事情にしろ、一緒にアレクセイを倒せば良いんじゃないかしら?」 リタ「そんなに戦いたいなら、後で相手したげるわ」 パティ「うちらの邪魔をするなんてナンセンスなのじゃ!」 イエガー「それこそPhantasyってもんですヨ」 ユーリ「そうだな、決着はつける」 フレン「戦うしかないということか…」 レイヴン「これが宿命って奴ね。しゃーないか・・・」 カロル「ちゃんとした場で、ギルドとしてのケジメをつけたかった・・・」 イエガー「我がattackのSymphonyを聴きなさーイ!」 VSイエガー(ザウデ不落宮・戦闘間) イエガー「なかなかやりますね。かくなる上は、ミーのトゥルーパワー!受けてみよ!」 カロル「えええ、それってッ!?」 ユーリ「そんなこけおどしがどうしたぁ!」 ジュディス「あれも……ヘルメス式ッ!?」 リタ「まさかレイヴンと同じ…!?」 レイヴン「おいそれ、そんな使い方したら…!」 パティ「手品なら負けないのじゃ!」 フレン「それが切り札だというのか…?」 VSイエガー(ザウデ不落宮・後半戦) レイヴン「まさか、俺様とおんなじとはな…!」 リタ「ッ、何よそんな魔導器の使い方…どいつもこいつも!」 ユーリ「しょうがねぇ。だが、同情はしねぇ!」 エステル「可哀そうな人…でも負けません!」 イエガー「これをlookした人はディープなAbyssへpleaseヨ!!」 ユーリ「ヤなこった!」 ジュディス「貴方こそ地獄の底が見えてるんじゃない?」 エステル「可哀そうな人…でも負けません!」 イエガー「さっさと負けてReverseなさーイ、でなければここでdeadヨ?」 レイヴン「へへン、お互い一度死んだ身の上、死ぬのなんて怖くないっしょ!?」 パティ「死ぬ気でやれば、どんな敵にも勝てるのじゃ」 カロル「僕は勝つよ、守るって決めたんだ…皆を!」 フレン「同情はしない。ここは…押し通る」 ユーリ「地獄を見るのはそっちだぜ!」 イエガー「フフン、youたちとのbattleは、我が心のLegendとなるでしょウ!」 VSアレクセイ・戦闘開始直後(半戦闘中) レイヴン「なぁ大将、どうあってもやめる気はねえの?」 アレクセイ「お前までもがそんな事を言うのか。なぜだ? おまえたちの誰一人として今の帝国をよいとは思っていないだろうに」 レイヴン「目的は手段を正当化しねえよ、大将。おらぁこいつら見てて、よく分かった」 エステル「痛みに満ちたあなたのやり方は、正しいとは思えません。やり方を変えられないというのなら・・・・・」 カロル「ギルドも帝国もいいとこだってある。それを全部壊してからやり直すなんて、ひどすぎるよ」 ジュディス「強行な手段は必ずそれを許さないものを生む。わかるわよね?」 リタ「あんたの作る世界が今よりマシだって保証なんてどこにもないわ!」 フレン「僕があなたを信じたのは人々に何かを押し付けるためじゃない。与えるためにまず奪うというのなら僕はあなたを…倒す!」 パティ「おまえの勝手な夢なんかに付き合うのはまっぴらなのじゃ」 ユーリ「てめえの言い分を認めるやつはいねえよ」 アレクセイ「どうあっても理解しないのか。変革を恐れる小人ども。だがすでに全世界のエアルは我が掌中にある。勝ち目はないぞ」 リタ「よく言うわ。あんたそれ、まだ術式の解析中でしょ」 エステル「え? どういうことです?」 リタ「こいつ、まだザウデの制御、完全には手に入れていないのよ」 カロル「時間稼ぎ・・・!?」 アレクセイ「・・・リタ・モルディオか。なるほど、これは迂闊だったな」 ユーリ「小細工がすぎるぜ。そんなんで世界を変えるなんざお笑い種だ!」 アレクセイ「いちいちごもっともだ。よかろう、ならばこれもまた我が覇道の試練! ・・・ぬうん!!」 ユーリ「うおっ!?」 エステル「きゃっ!」 カロル「うわっ」 リタ「なっ!」 ジュディス「くっ!」 レイヴン「ひええ」 (吹き出し表示はXbox360版のみ) アレクセイ「新世界の生け贄にしてくれる。来い!!」 レイヴン「・・・おいおい、完全じゃなかったんじゃないの?」 リタ「そうよ、あれでもね」 ユーリ「へっ、世界を賭けてんだろ。それぐらいの歯ごたえはないとな」 ユーリ「行くぞ!」 VSアレクセイ アレクセイ「世界は生まれ変わる、邪魔をするな!」 ジュディス「そんなの了承した覚えはないわっ!」 ユーリ「テメェ好みの世界なんざ、生まれる必要ねぇ!」 リタ「ふざけんな! あんたこそ、滅茶苦茶すんな!」 アレクセイ「剣で私に挑むとは愚かな!」 ユーリ「ちぃッ、腐っても騎士団長を務めるだけの事はあるな」 フレン「あなたを倒して、あなたを信じた自分にケリをつける!!」 レイヴン「ちっ、強えなぁ・・・騎士団長さんよォ!」 カロル「ここまで来て・・・負けてたまるかー!」 アレクセイ「道具の分際で主に歯向かうのか?」 レイヴン「へっ、道具も上手く使わないと怪我するぜェ!?」 アレクセイ「己の運命を拒むというのですか?愚かな!!」 エステル「運命はもう、選びました! わたし・・・あなたと戦いますッ!」 アレクセイ「おまえのような甘い考えで、世界に変革がもたらされるとでも思っているのか!?」 フレン「友に誓った!変えてみせると!!」 パティ「一人で突っ走って…傍迷惑な男なのじゃ」 アレクセイ「どこかで会ったか?だが、我が前に立つ以上容赦はせん!」 パティ「思い出さなくていいから、黙って報いをうけるのじゃ!」 アレクセイ「揃いも揃って次元の低い…最早誰も私に及ばん!」 エステル「道を踏み外しましたね!」 フレン「僕は、あなたがなるはずだったものを目指す!」 リタ「あんたの知識の使い方、間違ってんのよー!」 パティ「たくさん涙の無念・・・今こそ晴らすのじゃ!」 ジュディス「消えるべきなの、貴方やヘルメスは」 ユーリ「これで全部ケリをつける!」 カロル「ドンの仇だ! 喰らえぇっ!」 レイヴン「ケリ付けようぜ? 大将!」 VSグシオス ユーリ「結局、こうなっちまったか」 エステル「倒すしか、救う道がないなんて・・・!」 リタ「他に方法がないのなら、やるしかないわ」 カロル「もう戦って止めるしかないの?」 ラピード「ワン、ゥーワン!」 パティ「手加減は無用なのじゃ」 レイヴン「どうやら…やるしかないようだねぇ」 ユーリ「ああ。ヤツが星喰みになっちまったら、それこそ救われねえ。だろ?」 ジュディス「ええ、星喰みになってしまう前に…」 エステル「・・・そうですね」 カロル「迷ってらんないんだね」 VSクロームドラゴン クロームドラゴン「私に勝てない限りは、デュークのところへ行っても無駄です」 ジュディス「いいわ。腕試し、してみるわ」 パティ「うちらの覚悟、しかと見るのじゃ!」 リタ「ひるむもんですか!」 カロル「すごい威圧感だよ!?」 エステル「あなたの望み、叶えてみせます!」 レイヴン「おっさんの足、ちょっと震えてるわ」 ユーリ「さすが、始祖の隷長(エンテレケイア)は伊達じゃねえってことか。みんな、しっかりしろよッ!」 クロームドラゴン「まだ終わりじゃありませんよ」 ユーリ「くたばるまで相手してやる!」 クロームドラゴン「これは私の賭け、私が勝つか、あなた達が勝つか・・・そう、ただそれだけです。さあ、もっと来なさい!」 エステル「こう見えても運は強い方ですっ」 リタ「ふん、あたしたちにまかせなさい!」 カロル「どんとこい!」 VS彷徨う骸の凶戦士(2戦目・PS3版) パティ「ここで待っておったのじゃな。終われる時を、ずっと・・・」 エステル「サイファー、って・・・この魔物のこと?」 レイヴン「なによ、コイツパティちゃんの知り合い?」 カロル「アイフリードはどこいったの?」 ジュディス「何もかもが謎だらけだけど」 リタ「とりあえず、ここは片づけるわよ!」 ユーリ「スッキリ星喰みと戦えるんなら、全力で協力するぜ!」 パティ「心強い仲間の力が、うちの決着を後押ししてくれる・・・サイファー! 今、楽にしてやるのじゃ!」 オルニオン防衛戦 ユーリ「そこぉ! くたばんないように気をつけろよ」 フレン「心配無用。君こそ、他所見してたら足元掬われるよ」 ユーリ「へへっ、お前があまりにもイイ男だから見とれちまってよ」 フレン「何バカな冗談を・・・」 ユーリ「ほら、動揺してる場合じゃねえぞ?」 フレン「動揺なんてしてない!」 ユーリ「隠すな、隠すな!」 フレン「真面目に戦えよ!?」 ユーリ「これでも真面目だぜ?」 フレン「話しかけられると集中できないんだ!」 ユーリ「オレ、話してないと集中できないんだけどなぁ・・・しょーがねえ!」 VSフレン(オルニオン) ユーリ「さらに腕を上げたな」 フレン「腕を上げたのは君だって同じだろう」 ユーリ「お互い無駄に年月重ねてきたわけじゃない、か」 フレン「でも、こうして剣を合わせるのはもう何年ぶりだろう」 ユーリ「闘技場でも戦っただろ? 忘れちまったか?」 フレン「違うよ、ここまで色々あったからね、それに・・・」 ユーリ「それに?」 フレン「あの時と今は何か違うんだ」 ユーリ「奇遇だな。…オレもあの時とは何か違う気がする」 フレン「なんだろう、この感じ…」 ユーリ「何だって良いだろ? オレは全力でお前にぶつかってく!」 フレン「それじゃ、僕も全力で君を倒す!」 ユーリ「倒せるもんなら倒してみろ!」 VSザギ5(古代塔市タルカロン、()内はユーリがいない場合) ザギ「ヒャハハハハ! さあ散れ散れ散れぇ!」 ユーリ「もうここまでにしとこうぜ」 (パティ「その情熱、別に向けた方がいいぞ~?」)←ユーリがいても発生する場合あり (レイヴン「頭一本突き抜けてるわねぇ・・・」) (ジュディス「しつこくすりゃいいもんじゃないわよ、野暮ね」) ザギ「ヒャハハ、俺は貴様を死ぬまで追い詰めてやる!」 ユーリ「先に死ぬのはお前だよ」 (カロル「僕たちは、お前になんかに負けたりしない!」) ザギ「ヒャハハハ! 減らず口も叩けるうちに叩いとけよ!」 ユーリ「お前こそ、そろそろ黙っとけ!」 (レイヴン「ホント絡みづらいのよ」) (リタ「負け犬ほど声が大きいって言うわよ」) ザギ「オラオラオラオラオラオラ! どうしたどうした、どうだどうだぁ!」 ユーリ「マジでケリつけるぜ!」 (エステル「やれるだけやりましょう」) (フレン「ザギ!お前との付き合いもここまでだ!」) VSデューク ユーリ「オレたちが星喰みを倒す、邪魔しないでくれ!」 エステル「これは、わたし達だけが選んだ道じゃない!」 ジュディス「始祖の隷長もクリティアも、同じ道を選んだの!」 デューク「私がそれに賛同する道理はない」 リタ「この石頭っ! どうして、どうしてわからないのよ!?」 ユーリ「これは人と始祖の隷長が、新しい道を歩むための選択だ」 フレン「そこに新たな希望がある。僕は、それを確信している!」 パティ「うちらは成し遂げる…希望のために」 カロル「ボクたちが新しい未来を切り開こうとしているのは、悲しい過去を繰り返さないためでもあるのに!」 デューク「きっと始祖の隷長は、その選択を後悔する! 人もまた、死んでいた方がよかったと思うだろう!」 レイヴン「死んだ方がいいってこたぁないンだけどねェ実際!」 エステル「わたしは後悔しない…後悔させないっ!」 ユーリ「オレたちの決意はそんな生半可なモンじゃねえよ」 ジュディス「必要があれば、命を懸けても戦うでしょうね」 カロル「ボクたちは未来へこの想いを伝えるため、この先も旅を続けるんだ!」 デューク「愚者の結論だ。もはや話の余地なし!」 レイヴン「そりゃ残念なコトで!」 ユーリ「勝負を決めるしかないか」 パティ「おまえとも分かり合えればよかったんじゃがの」 ジュディス「わたし達では、あなたを変えることは出来ないのかしら」 カロル「今からでも遅くないから、ボクたちと一緒に……行こうよ!」 エステル「この気持ちが…あなたに伝われば!」 デューク「無駄だ!」 ユーリ操作/戦闘間 デューク「さすがにフェローが認めた者たちということか」 ユーリ「あんたこそ大した強さだ」 デューク「フッ、残念だ。おまえたちともっと長き時を歩んでいれば、違う形の邂逅があったかもしれぬのにな」 ユーリ「今からでも遅くないぜ」 デューク「いや、もう遅い。この空を星喰みが覆ったとき、私の道は決してしまったのだから」 ユーリ「この分からず屋め!」 デューク「世界にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと! それが私の選んだ道…私はそれに殉じる! 友よ! 力を!」 エステル操作/戦闘間 デューク「……それが誇りか……おまえの言う勇気か……」 デューク「しかし、かつて満月の子らは自分たちの死に、人々の最後の希望を見出した……」 デューク「おまえもまた彼らのように私と刺し違えるか?」 エステル「わたしは死にません。生きて、みんなと新しい世界を歩きたいから」 エステル「その世界には、あなたもいるんです」 エステル「だってわたしたちとあなたは戦うべき敵じゃないはずなのだから」 デューク「ともに生きる未来か……それもいいかもしれん……」 エステル「じゃあ……」 デューク「いや、もう遅い。この空を星喰みが覆ったとき、私の道は決してしまったのだから」 エステル「そんな……!」 デューク「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと……」 デューク「それが私の選んだ道! 私はそれに殉じる。友よ!力を!!」 ラピード操作/戦闘間 ラピード「ワンワン!」 デューク「……侮りなどしてはいない……私の全力を前にこれとは……」 デューク「おまえが人ならば……どれほどの力を見せていたことか……」 ラピード「ワンワン!」 デューク「私も更なる力を見せよう。非礼なきよう……。友よ!我に力を!!」 カロル操作/戦闘間 デューク「さすがにフェローが認めた者たちということか」 カロル「絶対に負けない……!」 デューク「フッ、残念だ。おまえ達ともっと長き時を歩んでいれば」 デューク「違う形の邂逅があったかもしれぬのにな」 カロル「だとしたら、あなたはボクたちのやり方に賛成してくれた?」 デューク「……いや、やはり駄目だ。道は最初から分かたれている」 カロル「やっぱり、戦うしかないんだ……」 デューク「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと……」 デューク「それが私の選んだ道!私はそれに殉じる。友よ!力を!!」 リタ操作/戦闘間 リタ「自分が変われないひがみじゃない? ……みっともないの」 デューク「……なんとでも言うがいい。私は私の道を行く……」 リタ「アスピオにいたままのあたしならたぶん、あなたと同じことを言ってたかもね」 デューク「私は過去の自分を否定するつもりはない」 リタ「あたしだって過去をないがしろにしてるわけじゃないわ」 リタ「前のあたしがあったからこそ、その延長線上に今のあたしがいる」 リタ「ただ変わるだけじゃない、あたしたちはそこから先へ行くの」 デューク「詭弁だな……」 リタ「なんでもいいわよ、もう……」 リタ「どうするの。降参するの、しないの?」 デューク「私は力の続く限り、自分の道を突き進む」 リタ「それは残念ね」 デューク「後悔はない。私はそれに殉じる。友よ! 力を!!」 レイヴン操作/戦闘間 デューク「さすがにフェローが認めた者たちということか」 レイヴン「大戦の英雄が俺様に負けるなんてえらい落ちぶれようだな」 デューク「十年前のあの大戦から……我々の道は二つに分かたれた」 レイヴン「分かたれた道は俺とあんたの道じゃなくて」 レイヴン「あんたが歩むべき正しい道と、そうでない道よ」 デューク「……私が歩むべき道は常に一つしかない……」 デューク「エルシフルとの約束を守る……そのために世界を自然な形に戻す」 デューク「私はそれに殉じる。友よ! 力を!!」 ジュディス操作/戦闘間 デューク「さすがにフェローが認めた者たちということか」 ジュディス「……あなたも強いわよ?」 ジュディス「どうして、そんなに強くいられるのかしら。世界のために散ろうと考えてる人が……」 デューク「この世界の想いが故」 ジュディス「生きたいのでしょう? 本当は、その想いと一緒に」 デューク「誤解もいいところだな。私はこの世界を自然な形へ戻すと死んだ友と約した」 デューク「私はそれに殉じる。友よ! 力を!」 パティ操作/戦闘間(PS3版) パティ「勝ったのじゃ!」 デューク「……見事だ。なぜそこまで戦える? なにがおまえを支えているのだ」 パティ「おまえだけが痛みを背負っている訳じゃないのじゃ」 パティ「おまえも辛い目にあったのじゃ。でもおまえは自分の痛みを世界の痛みとごっちゃにしとる」 パティ「そんなのにうちらは負けたりしないのじゃ」 デューク「……私が公私を取り違えているというのか。知ったようなことを」 パティ「まだやるなら、いくらでも相手になってやるのじゃ。おまえが立てなくなるまで」 パティ「うちらは命までは取らんぞ、安心しろ」 デューク「私は友と約した、この世界を守ると」 デューク「そのためなら、この身を砕かれようと本望」 デューク「友よ! 力を!!」 フレン操作/戦闘間(PS3版) デューク「帝国にまだおまえのような騎士がいたとはな」 デューク「本当に変えられると信じているのか」 デューク「望むものしか見ようとしない帝国を、そこに住む人間たちを」 フレン「変えてみせる。それがどれだけ時間のかかることだろうと」 フレン「僕ができなくても、きっと志を継ぐ者がいる。そしていつか必ず……」 デューク「気の長い話だ。その日が来るより先に、世界は星喰みに呑まれるだろう」 フレン「ひとりならそうかもしれない。……でも僕は独りじゃない」 フレン「時にぶつかり、時に手を取り合える、そんな仲間が僕にはいる」 フレン「僕が傲慢な振る舞いをするなら鼻っ柱を折ってくれる仲間が。だから!」 デューク「理想、言葉、みな虚しい。私は今ある脅威から世界を守る」 デューク「そのために、おまえたちを全力で排除する……友よ! 力を!!」 VSデューク(2戦目) デューク「精霊…? 愚かな! 始祖の隷長たちも、どうしてそんな不確実な話に乗った!?」 リタ「不確実なんかじゃない、現に始祖の隷長を精霊化することが出来た!」 エステル「決して非現実的なことじゃありません!」 パティ「みんなで願えば、理想は形になる…」 フレン「世界の変化を、拒まないでください!」 レイヴン「世界は、あるべき形になろうとしてるのよ!」 ユーリ「あんたは思い出に縋ってるだけだッ!」 ジュディス「彼との思い出があなたを縛っている…可哀想な人」 カロル「これは世界のみんなが、お互いのためを想って出した結論なんだ! だから邪魔しないで!」 デューク「私一人が頑迷だというのか…!? いや間違ってなどいない、私は全力でお前らの思惑、排除する!」 VS虹翼まといし者 虹翼まといし者「まだやろうというのなら、本気を出さざるを得ない…」 ユーリ「こっちだって、まだまだこれからだ」 レイヴン「おたくの本気とやり合えるなんて光栄よォ!」 虹翼まといし者「強がりを…何がそこまでお前たちを駆り立てるというのだ!?」 エステル「誰かを守りたいという気持ちです!」 カロル「選び、踏み進んでいく勇気」 フレン「互いを補える…友との誓い!」 パティ「泣きたい気持ちを受け止めてくれる絆じゃ!」 リタ「仲間への、信頼よ!」 ジュディス「情熱かしら…ね?」 レイヴン「未来ってヤツの可能性よ!」 ユーリ「あんただって持ってるんじゃないのか!?」 虹翼まといし者「すべて絵空事に過ぎない! 人が作り出した妄想だ!! それは儚く裏切られ、崩れるのみ!!」 ユーリ「崩れればまた積み直せばいい!!」 エステル「たとえ崩れても、何度だって立ち上がります!」 ジュディス「裏切られていいじゃない。それでもわたしはみんなを好きでいられるもの!」 カロル「信じた相手は、信じていればいつか必ず応えてくれる!」 リタ「あたしたちは言葉にすれば、ちゃんと思いを伝え合うことができるのよ!」 レイヴン「それがわからんアンタでもないでしょお!」 虹翼まといし者「私に勝つがいい! その思いの強さを証明してみせよ!」 ユーリVSフレン(闘技場・xbox360版) ユーリ「騎士団長代理がこんなところで油売りか?」 フレン「立派な任務だ。分かるだろう、危険人物の監視と成敗だよ!」 ユーリ「ははっ、それってオレか? オレと知り合いのお前も危険人物だよな」 フレン「相変わらず口が減らないね、君は」 ユーリ「やっぱ口げんかじゃ埒が明かないか」 フレン「そうだね、やっぱり剣じゃないと!」 ユーリVSフレン(闘技場・PS3版) ユーリ「来ると思ってたぜ、フレン!」 フレン「君もね、ユーリ!」 ユーリ「そろそろ、ケリつけようぜ。どっちが強いか、な!」 フレン「望むところだよ!」 ユーリ「勝つのは…」 ユーリ・フレン「オレだ!」・「僕だ!」 ユーリVSアデコール&ボッコス(闘技場) アデコール「今日という日は貴様が負けるためにあるのであ~る!」 ボッコス「今日こそはぜったいに帝都に連行するのだ!」 ユーリ「懲りねえ奴らだな。ここまで来るともう褒めてやりてえぐらいだよ」 アデコール「ならば褒めるであ~る!」 ユーリ「あー、偉い偉い。それが出世につながらねえのは哀れだよな」 ボッコス「うー、我々が気にしていることを・・・許さん!」 カロルVSナン(闘技場) ナン「カロル! あなたの成長を見せなさい!」 カロル「それは良いけど・・・こんな風に戦わなくても」 ナン「そうじゃないとあたしの気持ちが治まらない、自分のことを許せないの!」 カロル「ナンが何言ってるか、良く分かんないんだけど・・・」 ナン「良いから相手するの!」 カロル「ど、どうしてぇー!?」 カロルVSクリント(闘技場・PS3版) クリント「奮わせてくれ、俺の心を。魔物と戦う以上の快楽を俺に!」 カロル「もうあの頃の僕とは違う。必ず・・・!」 クリント「言葉は不要だ、かかってこい!」 カロルVSナン2回目(闘技場) カロル「さっき僕、ナンに勝ったよね・・・?」 ナン「さっき負けたのは調子が悪かったから、もう一度勝負よ!」 カロル「なぜ僕に勝てないと、自分を許せないの?」 ナン「あ、あたしの好きなタイプは師匠みたいに強い人なの!」 カロル「そうなの?でも、僕と戦うことに何の関係が?」 ナン「鈍い、察しろー!」 カロル「分かんないよー!」 ジュディスVSティソン(闘技場) ジュディス「あーら? うちのバウルと遊んでくれた人ね」 ティソン「女ぁ! 貴様、あの化け物めとどういう関係だ!?」 ジュディス「友達よ。それに化け物じゃなくて、バウル!」 ティソン「化け物の友達が俺に説教するなど言語も道断よ!」 ジュディス「じゃあ、ここであなたを叩きのめして分からせてあげるわ」 ィソン「おもしれえ! 望むところだ!」 レイヴンVSゴーシュ&ドロワット(闘技場) ゴーシュ「イエガー様の仇!」 レイヴン「悪かった!謝るから許して頂戴よ!」 ドロワット「うん、許すのね」 ゴーシュ「ドロワット、黙ってろ!」 レイヴン「おやおや仲間割れかい?」 ドロワット「いやいや、私たちは喧嘩なんてしないの」 ゴーシュ「そうだ、貴様は黙って戦え!」 レイヴン「んな勝手な、もめてるっぽいじゃなーい?」 ドロワット「終わり終わり、楽しく戦お」 ゴーシュ「ドロワット…帰ったら話がある」 ドロワット「あぶぅ…」 リタVS時を駆ける男(インディグネイション習得イベント・PS3版) リタ「天光満る処に我は在り、黄泉の門開く処に汝在り・・・出でよ、神の雷」 時を駆ける男「何!? それは・・・!」 リタ「これで終わりよ、インディグネイション!」 時を駆ける男「そんな…そんな、馬鹿な……!? ぐあぁぁっ!!?」 VSシュヴァーン(闘技場・PS3版) ラピード「ワン、ワンワン!」 ジュディス「あら、何をやっているのかしら」 ユーリ「おいおいおっさん、ちょっと待てよ!」 カロル「ちょっとレイヴン、なにしてんのさ」 エステル「レ、レイヴン…どうしてそんなところに!?」 シュヴァーン「馴れ馴れしい口を利くな。俺は騎士団隊長、シュヴァーン…」 ユーリ「はっ、ジュディが脱いでる」 エステル「ああ、ジュディスが脱いでます」 カロル「あ、ジュディスが裸に…」 リタ「あー!! ジュディスが脱いでるぅー!!!」 パティ「あ、ジュディ姐が脱いでるのじゃ」 シュヴァーン「えー!? ドコドコぉ!? …ちぇー…って、ゴホン…俺はレイヴンでは無い」 リタ「うざっ」 フレン「…あの、隊長……」 パティ「面倒くさいおっさんなのじゃ」 ユーリ「誰でもいいさ。あんたとはもう一度やりたかったしな」 ジュディス「お相手してあげるわ、優しくエスコートしてね?」 シュヴァーン「フ、本気で……行くぜ?」 VSドッカン王(闘技場・PS3版) ユーリ「カロル!? カロルだろ?お前…」 エステル「カロル、そんな格好してどうしたんです?」 パティ「カロル、そんなとこで何してるのじゃ?」 ドッカン王「…う…ぼ…俺は、カロルじゃなくて…ドッカン王だぁー!」 ユーリ「あのな……あのネーミングセンスじゃ隠しようがねぇな」 リタ「何言ってんの、あのガキ?」 エステル「ナンの事、放っとけなかったんですね」 ジュディス「あの子の事放っとけなかったのね」 レイヴン「あの嬢ちゃんのことほっとけなかったんでしょ」 フレン「好きな娘の事、放っとけなかったんだね。男だよ、カロル!」 ドッカン王「俺はドッカン王だよ!」 VS凛々の明星アナザー(闘技場・PS3版) ユーリ「おまえら、何やってんだよ」 エステル「不毛な戦いはやめましょう?」 カロル「おとなしく見てたんじゃなかったの?」 リタ「あんたたち、なにやってんの!?」 パティ「こんな戦い見て、おとなしくなんてしていられないのじゃ」 レイヴン「いやねえ、もう体がむずむずしてきちゃって」 フレン「実は一度みんなとやってみたかったんだ」 リタ「知らないわよ。私は容赦しないからね」 パティ「おお~すごいのじゃ! 素敵ドリーム対決なのじゃ!」 ユーリ「なるほどな。だが、仲間だからって手ぇ抜かねーぜ」 ジュディス「おもしろいじゃない? 仲間との本気勝負」 レイヴン「やれやれ、困ったちゃんの集まりねぇ」 コメント vsイエガーでパティ「うちらの邪魔をするのはナンセンスなのじゃ」、フレン「戦うしかないということか」、vsイエガー・本気モードでフレン「同情はしない。ここは…押し通る」、パティ「死ぬ気でやれば、どんな敵にも勝てるのじゃ」、vsアレクセイでフレン「あなたを倒し、あなたを信じた自分にケリをつける」、アレクセイ「おまえのような甘い考えは世界に変革がもたらされると思っているのか」、フレン「友に誓った。変えてみせると」、パティ「一人で突っ走って…傍迷惑な男なのじゃ」、アレクセイ「どこかで会ったか?だが、我が前に立つ以上容赦はせん!」、パティ「思い出さなくていいから、黙って報いをうけるのじゃ」、フレン「僕はあなたがなるはずだったものを目指す!」を確認。 - 2009-10-22 00 56 11 アレクセイ戦闘開始直後でリタ「あんたの作る世界が今よりマシだって保証なんてどこにもないわ!」の後に フレン「僕があなたを信じたのは人々に何かを押し付けるためじゃない」「与えるためにまず奪うというのなら僕はあなたを……倒す!」、パティ「おまえの勝手な夢なんかに付き合うのはまっぴらなのじゃ」がありました。 - 2009-10-22 16 02 00 vsグシオスでカロル「もう戦って止めるしかないの?」、ラピード「ワン、ゥーワン!」、パティ「手加減は無用なのじゃ」、レイブン「どうやら…やるしかないようだねぇ」、ジュディス「ええ、星喰みになってしまう前に…」、vsクロームドラゴンでパティ「うちらの覚悟しかと見るのじゃ」、リタ「ひるむもんですか」、カロル「すごい威圧感だよ」、エステル「あなたの望み、叶えてみせます!」、レイブン「おっさんの足ちょっと震えてるわ」、(クロームの最後の言葉の後に)リタ「ふん、あたしたちにまかせなさい!」カロル「どんとこい!」を確認。 - 2009-10-22 22 33 21 VSザギ5でジュディス「しつこくすりゃいいもんじゃないわよ、野暮ね」、VSデュークでフレン「そこにあなたの誹謗がある。僕は確信している」、パティ「うちらは成し遂げる…希望のために」「おまえとも分かり合えればよかったんじゃがの」、VSデューク(第2形態)でパティ「みんなで願えば、理想は形になる」、フレン「世界の変化を拒まないでください」、VSデューク(第3形態)でフレン「互いを思い合える…友との誓い!」、パティ「泣きたい気持ちを受け止めてくれる絆じゃ!」がありました。 - 2009-10-22 22 59 37 まさか一人でこんなに連投するとは・・・スゴいな。 - 2009-10-22 23 12 09 ご協力に感謝して反映させましたぜ - 2009-10-23 00 30 33 乙。 - 2009-10-23 00 46 09 ついでなのでもう一つ追加。デュークとの戦闘間、パティの場合:パティ「勝ったのじゃ!」デューク「……見事だ。なぜそこまで戦える?なにがおまえを支えているのだ」パティ「おまえだけが痛みを背負っている訳じゃないのじゃ」「おまえも辛い目にあったのじゃ。でもおまえは自分の痛みを世界の痛みとごっちゃにしとる」「そんなのにうちらは負けたりしないのじゃ」デューク「……私が公私を取り違えているというのか。知ったようなことを」パティ「まだやるなら、いくらでも相手になってやるのじゃ。おまえが立てなくなるまで」「うちらは命までは取らんぞ、安心しろ」デューク「私は友と約した、この世界を守ると」「そのためなら、この身を砕かれようと本望」「友よ!力を!!」、フレンの場合: デューク「帝国にまだおまえのような騎士がいたとはな」「本当に変えられると信じているのか」「望むものしか見ようとしない帝国を、そこに住む人間たちを」フレン「変えてみせる。それがどれだけ時間のかかることだろうと」「僕ができなくても、きっと志を継ぐ者がいる。そしていつか必ず……」デューク「気の長い話だ。その日が来るより先に、世界は星喰みに呑まれるだろう」フレン「ひとりならそうかもしれない。……でも僕は独りじゃない」「時にぶつかり、時に手を取り合える、そんな仲間が僕にはいる」「僕が傲慢な振る舞いをするなら鼻っ柱を折ってくれる仲間が。だから!」デューク「理想、言葉、みな虚しい。私は今ある脅威から世界を守る」「そのために、おまえたちを全力で排除する」「……友よ!力を!!」、リタの場合:リタ「自分が変われないひがみじゃない?……みっともないの」デューク「……なんとでも言うがいい。私は私の道を行く……」リタ「アスピオにいたままのあたしならたぶん、あなたと同じことを言ってたかもね」デューク「私は過去の自分を否定するつもりはない」リタ「あたしだって過去をないがしろにしてるわけじゃないわ」「前のあたしがあったからこそ、その延長線上に今のあたしがいる」「ただ変わるだけじゃない、あたしたちはそこから先へ行くの」デューク「詭弁だな……」リタ「なんでもいいわよ、もう……」「どうするの。降参するの、しないの?」デューク「私は力の続く限り、自分の道を突き進む」リタ「それは残念ね」デューク「後悔はない。私はそれに殉じる。友よ!力を!!」でした。 - 2009-10-23 21 14 08 いつもありがとうございます。反映させました - 2009-10-23 21 35 17 デュークとの戦闘間の残りの3人は、ラピードの場合:ラピード「ワンワン!」、デューク「……侮りなどしてはいない……私の全力を前にこれとは……」「おまえが人ならば……どれほどの力を見せていたことか……」、 ラピード「ワンワン!」、デューク「私も更なる力を見せよう。非礼なきよう……」「友よ!我に力を!!」、エステルの場合: デューク「……それが誇りか……おまえの言う勇気か……」「しかし、かつて満月の子らは自分たちの死に、人々の最後の希望を見出した……」「おまえもまた彼らのように私と刺し違えるか?」、エステル「わたしは死にません。生きて、みんなと新しい世界を歩きたいから」「その世界には、あなたもいるんです」「だってわたしたちとあなたは戦うべき敵じゃないはずなのだから」、デューク「ともに生きる未来か……それもいいかもしれん……」、エステル「じゃあ……」、デューク「いや、もう遅い。この空を星喰みが覆ったとき、私の道は決してしまったのだから」、エステル「そんな……!」、デューク「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと……」「それが私の選んだ道!私はそれに殉じる。友よ!力を!!」、カロルの場合:デューク「さすがにフェローが認めた者たちということか」、カロル「絶対に負けない……!」、デューク「フッ、残念だ。おまえ達ともっと長き時を歩んでいれば」「違う形の邂逅があったかもしれぬのにな」、カロル「だとしたら、あなたはボクたちのやり方に賛成してくれた?」、デューク「……いや、やはり駄目だ。道は最初から分かたれている」、カロル「やっぱり、戦うしかないんだ……」、デューク「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと……」「それが私の選んだ道!私はそれに殉じる。友よ!力を!!」でした。 - 2009-10-25 01 37 56 ジュディが脱いでる~はフレンじゃなくてユーリじゃないの? - 2009-10-25 16 58 58 両方あるんじゃね? - 2009-10-25 17 21 03 シュヴァーンって一人称Xbox版だと「私」で、PS3版だと「俺」なんだな - 2009-10-27 01 14 48 闘技場でのシュヴァーン戦での「ジュディスが脱いでる」発言、フレンには用意されてない。エステルが「ああ、ジュディスが脱いでます」、カロルが「あ、ジュディスが裸に…」、ユーリが「はっ、ジュディが脱いでる」。優先順位は自信ないけどリタ>パティ>エステル>カロル>ユーリか? - 2009-10-30 01 56 40 少なくともエステルよりユーリのほうが高いと思うけどなあ - 2009-11-03 01 24 11 フレンの「ジュディが脱いでる!」確認したよ。その後「・・・シュヴァーン隊長」だった。ちなみにPTはユーリジュディスフレンエステル - 2009-12-16 00 25 34 フレンも「ジュディ」って呼ぶのか・・・? - 2010-01-01 01 02 53 vsエステルでパティ「全部アレクセイの仕業!」がありました。 - 2009-11-30 17 15 41 フレンのジュディが脱いでるが確認できない。やっぱなくね? - 2010-06-17 22 42 12 自分はユーリ・フレンの二人で無慈悲をやったときに言ってくれたぞ? - 2010-06-17 23 43 42 ユーリがいるってのがひっかかるんだけど、ユーリ抜いても言う?ユーリの台詞と勘違いしてるんじゃなければ、ペアの時しか言ってくれないとかだろうか - 2010-06-18 01 10 31 ユーリ・フレンペア、ユーリ・フレン・ジュディス・ラピード確認した。ユーリ抜きの構成(4人PT)でフレンが発言するかは色々とやってるがまだ確認して無い。 - 2010-06-19 13 07 59 ユーリのジュディの脱いでる発言。フレンが言ってるよ - 2013-08-23 21 27 28 二人PTの場合フレンと後誰か一人でやれば聞けると思う。ユーリは上の通り確認済み他は未確認 - 2010-06-19 14 20 18 びっくりするほど今更なんですが、フレン・ジュディス・ラピードではフレンのジュディ脱いでる台詞確認できませんでした。やっぱりユーリの聞き間違いではないかと… - 2012-08-30 19 56 48
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エステルの力により、ハルルの樹が無事に咲いた。 ハルルの町並みが鮮やかに彩られる――。 遠目にそれを見て、ユーリ・ローウェルは小さく欠伸をした。 それにつられて横にいたエステルも小さな欠伸をひとつ。 「眠いのか?」 「い、いえ、そんなこと無いです」 謎の集団から逃げるためにハルルを早々に離れ、現在休憩をしているところだった。 自分で作ったサンドウィッチを口に運びながら、ふと思いついたようにエステルに問いかける。 「……そういやカロル先生は何処行ったんだ?」 「あ、周りを見てくるって行ってました」 ラピードの背中を追いかけながらユーリの問いかけに答える。 ふりふりと左右に動く奇妙な形の尻尾に触ろうと手を伸ばした瞬間。 「ユッ、ユーリ!エステル!!」 焦ったような声。音の方に二人と一匹が向けば、栗毛の少年が肩で息をしていた。 額の汗を拭い、呼吸を整える。 「どうした先生?」 ユーリが口の中のサンドウィッチを飲み込み首を傾げた。 エステルはラピードに感づかれたので残念そうに頭を垂れている。 が、すぐに気を取り直して少年――カロルの方に向いた。 「何かあったんです?」 「あ、あっちで……怪我した女の子が倒れてたんだ!」 「……どっちだ?」 カロルの言葉にユーリが腰を上げる。 エステルもそれに続くように立ち上がった。 「こ、こっち!」 疲れているはずなのにまた走り出す。 その背中をあわてて追うユーリとエステル。 走りながらエステルは思考する。 (……カロルの好きな女の子とその子を投影してるんでしょうか) どのみち、自分がその少女を助けなければならないのは変わらない。 カロルの背中を追いかけていると、周りに木々が生い茂ってきていた。 方角的に目指していたアスピオの近くの森だ。 先頭のカロルが茂みを掻き分けた先に、その少女はいた。 「――」 その光景に、ユーリは僅かに息を呑んだ。 カロルよりも幼いであろう、華奢な少女が倒れている。 少女は真っ白なワンピースのような衣服に身を包み、何かを持っていたのか、左手は軽く握られており、首にはヒビの入った赤い宝石を下げていた。 そしてその白にはまだ新しいのか、真っ赤な血が散らされている。 栗色の髪の毛も、その丸い頬も血で濡れていた。 「ひどい……」 思わずエステルが呟く。 その声は少し震えていた。 (――野党……ってワケじゃなさそうだしな) ユーリはあくまで冷静に少女の傍らにしゃがみ込んだ。 頭部からの出血が激しい――というより、ほぼ全体的に血塗れなのでどこが主な傷か分からないくらいだ。 白いワンピース状の服も焼け焦げたような痕や刃物で切られたような損傷がある。 死んだように動かない――が、ほんの僅かに肩は動いている。 生きている、とユーリは確信した。 「エステル!」 「は、はい!」 「こいつまだ生きてる!」 生きている、の言葉に涙で潤んだ目を拭う。 不安で彩られていたはずのその瞳には、もう強い意志が宿っていた。 エステルは急いで少女に駆け寄り、治癒術を発動させた。 クロノ・ハラオウンは悩んでいた。 ヴィータからの報告によれば、高町なのはがアンノウンに撃墜され――満身創痍のまま行方不明となった、というのだ。 目の前で俯きながら拳を握っている姿は見ていて痛々しいものだが、聞くことは聞かなければならない。 「……で、そのアンノウンは?」 「……あたしがシュワルベフリーゲン撃って破壊しようとしたんだけど、先に自爆しやがった。 転移先知られちゃマズかったんだろーな」 テーブルの上に置かれたココアにも手を付けず、搾り出すような声でヴィータは拳を握った。 今にも溢れ出しそうな涙をなんとかせき止めて、事情を説明するために声を絞り出す。 (これ以上、事情を聞くのもあれか) 戻ってきたばかりのときに比べれば落ち着いた方だが、もう少しゆっくりと聞き出した方がいいだろう。 心中でため息を吐き出し、クロノはコーヒーを一口啜った。 「……フェイトとはやてには撃墜された部分だけ伏せておけ」 「……”死ぬまで行方不明”……ってことにしろってか?」 ヴィータの声に怒気が篭り、思わず立ち上がる。 防音室でよかった、としみじみと感じながらクロノはヴィータを制す。 「……彼女たちにも君と同じ気持ちを味あわせるつもりか?」 「ッ……けどっ!」 「――大丈夫だ」 きっぱりと断言するように、クロノはヴィータの言葉を遮る。 なのはへの信頼でもなく、執務官としての勘でも無く――。 「なのはは、生きている」 ただクロノへと、ノイズ交じりの通信がレイジングハートから微かに届いていたのだから。
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カロルスタニスワフラジヴィウ(カロル・スタニスワフ・ラジヴィウ) ポーランド・リトアニア共和国の大貴族、帝国諸侯の一。 関連: ミハウカジミェシュラジヴィウ (ミハウ・カジミェシュ・ラジヴィウ、父) カタジナソビェスカ (カタジナ・ソビェスカ、母) アンナカタジナサングシュコ (アンナ・カタジナ・サングシュコ、妻) カタジナバルバララジヴィウ (カタジナ・バルバラ・ラジヴィウ、子) ミコワイクシシュトフ(2) (ミコワイ・クシシュトフ、子) ミハウカジミェシュラジヴィウルィベンコ (ミハウ・カジミェシュ・ラジヴィウ・ルィベンコ、息子) コンスタンツィアフランツィスカ (コンスタンツィア・フランツィスカ、子) カロリナテレサ (カロリナ・テレサ、子) テクラルジャ (テクラ・ルジャ、子) アンナアレクサンドラ (アンナ・アレクサンドラ、子) アルブリフトスタニスワフ (アルブリフト・スタニスワフ、子) クリスティナエレナ (クリスティナ・エレナ、子) ルドヴィクミコワイ (ルドヴィク・ミコワイ、子) スタニスワフイェジー (スタニスワフ・イェジー、子) ヒェロニムフロリアンラジヴィウ (ヒェロニム・フロリアン・ラジヴィウ、子)
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カロルスタニスワフラジヴィウ(2)(カロル・スタニスワフ・ラジヴィウ) ポーランド・リトアニア共和国の大貴族、帝国諸侯の一。 関連: ミハウカジミェシュラジヴィウルィベンコ (ミハウ・カジミェシュ・ラジヴィウ・ルィベンコ、父) ウルシュラフランチシュカヴィシニョヴィエツカ (ウルシュラ・フランチシュカ・ヴィシニョヴィエツカ、母) マリアカロリナルボミルスカ (マリア・カロリナ・ルボミルスカ、妻) テレサカロリナジェヴスカ (テレサ・カロリナ・ジェヴスカ、妻) 別名: パニェコハンク (パニェ・コハンク)
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模造・捏造・電波がいつもの3割増しかも知れませんので、苦手な方は回れ右推奨。 閉めきられた部屋の中は静かだった。不規則な雨の音と、規則正しい時計の針の音だけが響いている。宿を形作る湿った木の匂いと、染みだした粘土層の匂いとに混ざって、甘い花の薫りが鼻腔をくすぐった。 少年は扉をくぐったところで立ち尽くしていた。指先を取っ手に引っ掛けた姿のまま、途方に暮れているようでもあった。 太陽は分厚い雲の向こうだが、今は真昼だ。外では雨が降っている。木造の宿は薄暗く、控えめな照明が揺れている。少年は、目眩のするような花の匂いのただ中に立ち尽くしている。 肺をゆっくりと脹らませ、同じくらいゆっくりと息を吐く。吐きながら、目を伏せる。吐き出すものがなくなり、僅かばかりの息苦しさに目を開けて、寸分も変わらない視界にまた目眩がした。 花の匂いのせいだ。濃い、嗅ぎ慣れないこの町特有の花の匂いが目眩を誘うだけだ。全てはそのせいだ。 寝台の上の、黒い髪の流れる丸まった背中のせいなどではないと、心の中で呟いて自分に言い聞かせる。 夕方だった。陽も沈む間際だった。闇がそこまで迫っていた。けれど今は昼だ。真昼だ。 雨上がりの空気は澄んでいて清々しかった。彩度の高い暖色に雲は染まり、空は黄金に耀いていた。けれど今、外には重く冷たい雨が降っている。鈍色の空の下、町は灰色に沈んでいた。 花の薫りは甘やかで、雨に濡れた匂いがじんと頭の後ろの方を痺れさせている。 少年は、顎を引いた。扉から手を離し、部屋の中へ一歩踏み入る。木の床が軋み、少年の後ろで扉がゆっくりと、大袈裟な音をたてて閉じた。寝台の上の背中は動かない。それだけだ。 符号など、存在しない。一致するものなど、ありはしない。あるのは寝台の上の動かない黒い背中と、この身一つだけだ。 けれど。 けれど、他に何が必要なのか少年には分からない。部屋の中、あの男が居て、少年が居る。それだけで、充分だった。 今にも逃げ出したくなる衝動と、それに反する言い知れない高陽を振り切るように少年は続けざまに歩を進めた。一歩、また一歩と寝台へ近付く度、床が軋んで鳴いた。背中はやはり微動だにせず、少年も躊躇しなかった。 半身を寝台に静める背中を、少年は見下ろした。既に少し手を伸ばせば触れることは出来、半歩も足をずらしてやれば膝が寝台の上に乗る距離だ。けれど少年はそれ以上近付くことはせず、代わりに口を開いた。 「起きてるんでしょ、ユーリ」 返事はなかった。少年は構わず、ただ黒い髪の流れる、黒い背中の、黒い眼をした男を、見下ろしていた。 横になり、背を向けたままだった男は返事の代わりに上体を更に傾け寝台に手を突くと、それからゆっくりと起き上がった。変わらず少年からは背中しか見えず、また俯いた男の顔には簾のように髪が流れ落ちていった。 寝台に手を突き上体を安定させると、男はそこで漸く視界を遮る髪を掻き上げ後ろに流した。その間、ただ男を見下ろしていた少年と視線が絡んだことに気付くと、何処か鋭さを感じさせる黒い瞳が細くなり、男の薄い唇の端がにぃ、と吊り上がった。 「よう、カロル先生?」 弧を描いた男の唇の、その端に目が釘付けになる。花の匂いに混ざって、口内に錆びた味が広がった。少年は振り払うように唾液を飲み下し、再度口を開く。 「起きてたんでしょ、ユーリ」 男は少年の断定的な問いを否定も肯定もせず、相変わらずの笑みを浮かべたままことりと小首を傾けた。 クセノスの子ら Ⅱ The Hadopelagic Zone Beckon 20090324 雨の降る音がする。 武具を外した右腕を額に押し当てるようにして目を閉じる。情報の殆んどは聴覚によるもののみとなり、雨音が雑音のような響きを以って耳に届く。甘く、濃い薫りは雨に濡れて花が散っているからだろうか、と思い到った。外で花弁を数えているであろう仲間の一人に、ご苦労なことだ、と胸中で語り掛けユーリは苦く笑った。 雨の降る不規則な音の中に時折、規則正しく雨樋から水滴の落ちる音がした。 避けられているな、とは思っていた。ユーリの方に避けている自覚はなかったので、顔を突き合わせる機会や言葉を交えることがこの数日極端に減ったのはつまり、相手側がそれを意図しているということに他ならなかった。 心当たりは、ある。恐らく、ユーリの得意とするところ、つまりは惰性に因るところだろう。客観的に言うならユーリは寧ろ被害者に属する側だったが、年端もいかぬ小娘でもなければ、乙女のような可憐な思考も生憎と持ち合わせがなかったもので、取り敢えず色々と面倒臭くなってなかったこと――気付かなかったことにしてしまった。だが、狸寝入りとはいえ人の寝込みを襲い唇を押し当ててきた加害者は一旦はその場から逃走を図るものの良心の呵責だか後ろめたさだかからは逃げ切れないらしい。可愛らしいことこの上ない。 そんな可哀想で可愛らしい子供に、こちらの感覚的には愛犬に鼻先を舐められるのとそう大差はないと告げてしまうのも勿体なかったので(それはそれでショックを受けそうな気がしないでもない)、ユーリは暫く自責の念にかられているらしい加害者の様子を静観することに決めた。可哀想なところが可愛かったし、面倒臭かったし、何よりあの臆病で優しい子供が、よりにもよって一回り近く歳の離れた、それも同姓である筈の男に口付けたという事実の、その裏にあるであろう子供の意図或いは真意に全く以ってこれっぽっちも興味がないのが致命的だった。 子供――ユーリの所属するギルド、「凛々の明星[ブレイブ・ヴェスペリア]」の首領である九歳と数ヶ月歳の下回る、カロル・カペルという少年はまだ幼い。やや老成したところはあるにせよ、「若者」に分類されるユーリの目から見ても若いというよりは幼い。その程度には、九歳と数ヶ月という歳の差は大きく、同時にそれはユーリとカロルの価値観の差異の大きさでもあった。 若さ、或いは幼さというものは時に間違いを引き起こす要因にもなりうるが、同時にそれは刻一刻と失われていく掛け替えのない財産でもある。少なくともカロルにはユーリよりも九年と数ヶ月、その財産が多く残されていた。だからユーリは若気の至り大いに結構、盛大にとち狂って、盛大に間違えて、盛大にすっ転んでしまえば良いと、そう思っていた。九年と数ヶ月という猶予は、その誤りを正して余りある。どうせ間違いを犯すのなら、それを取り戻す時間の許す若い内に犯すべきだ。 だから、正確に言うならユーリの中でもなかったこと、気付かなかったことにはなっていないのかも知れない。静観とは言い得て妙だと、満足気に自己完結で締め括ったユーリは額から腕をずらした。 薄く開かれた視界を一面の、木目の天井が埋め尽くしていた。町の名物でもある巨木目当ての客が長いこと出入りを続ける宿の天井は、しみと僅かばかりの黴とが見て取れた。 あの日も、ユーリはしみ一つない天井を見上げていた。陽は高かったが、他の仲間が出掛けてから暫らくして雨が降りだしたので、照明のない部屋は仄暗く沈んでいた。当分は誰も戻ってこないだろう、と次第に重くなる目蓋に意識を任せて眠りに落ちた。 夢を見た。ユーリは水の中に居て、揺れる水面越しに太陽を見上げていた。四肢は自由だったが、身体は沈んでいくばかりだった。遠ざかる光に感じたのは焦燥感ではなく諦念にも似た安堵だった。次第に光を感じることのない暗く冷たい闇に包まれ、上も、下も、右も左も判らない海の底にユーリは沈んだ。ほんの少しの先すら見通すことの出来ない闇の中で、ユーリの前に女が現れた。女はユーリと同じ、腰まで伸ばした長い黒髪をしていた。ほつれた髪が顔に落ち掛かり、表情は伺えない。ただ、辺りの闇に同化するように黒い女の、そのくせいやに白い膚に浮かぶ薄い唇が目についた。「ブローチがないの」女は小さく唇を動かした。顔と同じに白い女の素足は血に汚れて暴行の跡があった(海の底なのに妙な話だが、夢のせいか何でもありならしい)。ブローチならトランクの中だ、とユーリは言った。ベッドの下のトランクの中に、まるで無造作に詰め込まれていた。置いていったのはあんただ、とも言った。それをユーリが開けたのは十二歳になったばかりの頃だった。だから、今女と対峙するユーリもまた十二歳だった。トランクの中は汚れた衣服やすり減った化粧品も一緒くたに詰め込まれていて、黴が生え、虫が湧いていた。本当は一緒に連れていってくれれば良かったのに、とユーリは思う。思ったので口にしたら、あの人から貰った大事なものなの、と女は返した。だからユーリは諦めて女から視線を外した。無駄だよ、大分虫が進んでいたからね、と上と思われる方からフレンの声が聞こえた。見上げると、遠かったはずの水面がすぐそこで光を照り返して揺れていた。それでも、決定的に手を伸ばしても届かないところに在った。小憎たらしいことだ、と今度こそ明確に安堵して、それから、多分、これでいい、と呟いた。「駄目なの。もう遅いの」女は顔を上げて言った。ブルネットの間から覗く黒く落ち窪んだ目が、真っ直ぐにユーリを見つめた。だから、ユーリはゆるく頭を振りながら言った。これでいい。女はぐしゃりと整った顔を歪め、顔を覆ってしまった。 『うそつき』 心当たりはあった。 少し前のことだ。足を滑らせて、「落ちる」と思った。それから、「沈む」とも思った。実際にはあの高さから落ちて海面に叩きつけられたとあっては、刺された傷如何以前にそれだけで死んでいただろうし、目が覚めたとき髪も服も濡れている様子はなかったのであの呆気にとられてしまうくらい、浮世離れした美人の英雄が上手い具合に拾ってくれたのだとは思う。勿論、あの英雄が海に落ちてスプラッターな自分の傷を治し、かつ濡れた衣服や髪をどうこうしてくれたという可能性もなきにしもあらずだが、限りなく低そうだ。と、いうか嫌だ。 だから、足を滑らせた瞬間の「海に落ちる」、というイメージだけが強く意識に残っていて、水の中を彷徨う夢を見たのだと、そう思う。 意識が浮上したのは、廊下から小気味良い、軽い足音が聞こえてきたからだ。目を開けることはしなかったが雨音は耳に届かず、既に止んだようだった。足音は一人分だったので、エステルと行動を共にすることの多いリタではないな、と見当をつけると改めて消去法で足音の主を特定し、寝返りをうつ。もう一度眠りの底へと意識を沈めようとしたところで、扉の開く音がした。 雨上がりの澄んだ空気がテラスの方から流れ込んでくる。足音の主は眠るユーリを素通りすると、そのまま風の流れる方へ行ってしまった。 ユーリは、そこでもう一度眠るということも、自分に気付いていないらしい足音の主に背後から声を掛けるということも出来た。だが、何れの選択もすることはなくユーリは僅かばかり頭を傾け、薄く目を開いた。三つ目の選択肢を選んだのは偶然で、夢見の悪さに疲れていたというのもある。 光の中に子供は居た。陽の沈む、一日の終わりの耀きに子供は立っていた。遠く、雨雲の去った空は金色に染まり、子供の輪郭は光の中に融けるように滲んでいる。ユーリに背中を向けているだけでなく、逆光で表情を窺い知ることは出来ない。 眩しさに目が痛んで、目蓋を引き下ろした。目の奥の方に、まだちかちかと光が残っている。それだけではなく、目蓋一枚隔てた向こうから一日の最後の光が目の中に滲み入ってくるようだった。勘弁してくれ、と毒づきながらずるずるとソファーに身を沈める。 目が、痛い。腕でも手でも乗せて、光を遮ってしまおうかと逡巡していたところに陰りが落ちた。人の影だ。 テラスに居た子供が、ユーリの存在に気付きソファーに近付いてきたのだということはすぐに分かった。子供の影で、光は薄らいだ。 どうして、その時点で起きなかったのかは分からない。タイミングとしては悪くなかった筈だ。なのに、ユーリはそれをしなかった。声を掛けることもせず、ただ黙って自分を見下ろす子供の次に起こす行動に何となく興味惹かれたのかも知れないし、また一日の終わりの光に目を潰されるであろうことに辟易としただけなのかも知れない。何にせよ、ユーリは狸寝入りを続け、子供は陽が山向こうへ完全に沈んでしまうだけの時間ただ沈黙を守った。 そして、最後に口付けをひとつふたつと落として逃げ去った。 雨の降る中、あのときと同じように一人で、あのときと同じように寝そべり天井を見上げていても、あのときと同じように意識が沈む気配は一向に訪れない。何が違うのか、何か違うのか、考えを巡らせながら目蓋を伏せても目は冴えたままだった。 雨音に混ざって廊下からひとつ、木製の床を叩く軽快な足音が響く。薄く目を開き、扉に背を向けると沈んだ視界が傾いた。 程なくして背後で蝶番の軋む音が響く。今一度、ユーリは目を閉じた。扉は開かれたまま、足音の主が部屋に入る気配はない。戸惑っているのか、怯えているのか、と考えを巡らせる。それから、構わないさ逃げてしまえ、と念じた。それは静観すると決め込んだわりに随分と身勝手で卑怯な言い分だ。だが、カロル・カペルという少年の真根に巣食う臆病風がその実、彼の優しさに由来しているということを知るユーリは、出来ることならばそれが損なわれなければ良いと思い願う程度には彼を好いていたし、ある種の敬愛にも似た念を抱いてもいた。 「起きてるんでしょ、ユーリ」 想像していたものよりも随分と平坦な声が、鼓膜を震わせた。けれどそれが却って衝動的なものを深みへと押し遣り、押し留めて紡ぎだしたようにも聞こえる。 まあ、そうでなければつまらないか、とユーリはユーリで肩を震わせ笑いだしたくなる衝動を堪えながら身体を起こし、向き直り、そうしてカロルと対峙した。 「よう、カロル先生?」 零れそうに大きな琥珀色の瞳が二つ、ユーリを真っ直ぐに見下ろしている。静かな瞳だった。 さて、とユーリは笑みの色を深めながら、思う。 (さて、どうしようかカロル先生) 彼はどう出るのだろうか、考える。 ややあって、少年のふっくらとした唇が開かれた。先程と同じ、迷いのない声音だった。 「起きてたんでしょ、ユーリ」 「バレてたか」 言うと、少年は不思議そうな顔をして、それからゆっくりと瞬きをした。 「ンだ、その意外そうな顔は。どんな返しを期待してたんだよ」 折角堪えたのに、そう付け加えて声をあげて笑う。ひどいよユーリ、といつもの情けない調子で返ってくるものだから、それもまた堪らなくなってユーリは笑った。 「考えてなかった」一通り笑い転げて息も絶え絶えなところに、不意を突くようにして声が落とされた。「でも、このまま有耶無耶にするのも嫌だったし」 カロルは寝台の上にひっくり返ったユーリの脇にいつの間にか浅く腰掛けていた。言いながら、横目で盗み見るような視線が降ってきて、それから慌てて逸らされた。実に初々しく可愛らしい。 ユーリは寝そべって肘を突いた上に頭を乗せ、斜めの視界にカロルを捉えながら口を開く。 「で、何で俺は寝込みを襲われたんだ?」 「襲……っ」 勢い良くこちらへと振り向いたのに、カロルは言葉に詰まるとそのまま餌をねだる魚のように口を動かし押し黙ってしまった。 「あのなぁ。カロル先生がちっとも本題に入んねぇから、俺がリードする羽目になってるんだぞ」ユーリが言うと、開閉を繰り返していた口が引き結ばれた。「有耶無耶にしたくないんだろーが」 言ってから、少し卑怯な言い種かも知れない、と思った。こんな風に逃げ場を奪ってしまうつもりはなかったのに、可哀想なことをした。現に、逃げ場を失った子供は続く言葉を見つけられずにいる。 「更に言うなら、」出来るだけ不自然にならないように、なるべくなら子供の矜持を傷つけないように、助け船を出す。「間違いだ、それは」 カロルは、眉根を小さく寄せた。それでいい、とユーリは思った。けれど、カロルは確かに臆病で自分に向けられる感情の機微といったものに疎い子供ではあったが、愚鈍なわけでも、聡明さを欠くわけでもなかった。 「…………倫理的に?」 口元に手を添えて、少し考える様子を見せたあと彼は小さな声で問うように付け加えた。だから、ユーリも笑って言うしかなかったのだと思う。 「そ。倫理的に」 「ユーリの口から倫理観語られてもなあ」 「説得力が無ェ、ってか?ま、社交辞令だろ。でなけりゃ前置きだな。一応、カロル先生より一回り近く歳の離れた『大人』としましては、だ」 最後の、逃げ道は提示した(つもりだ)。この子供は聡いから、多少歪曲しているようでいても察することは出来ただろう。 ふ、と短く息を吐き、カロルは視線を逸らした。膝の上で組んだ手の辺りを見つめているようだった。 「そうやって、」一度、言葉を切る。「ボクにばっかり選ばせるんだ?」 ユーリは何も言わなかった。そう来たかとも、そう来るかとも思わなかった。ただカロルの発した言葉をそれ以上にもそれ以下にも受け止めきれず、言葉をただ言葉として脳内で反復する。 「悪い。言ってる意味が分かんねぇ」 「ボクより一回り近く歳の離れた『大人』が、今更ハッキリ言葉にしなきゃ分からないだなんて、そんなことある筈ないんだ」 「そりゃあな」 意趣返しか、とそれは分かった。けれどそれは表面上の、薄っぺらなところの意味は、という意味だ。だから、言葉を待つ。 「分かってて、ユーリ自身は否定も肯定もしないんだ」 「あー……そういう」 面倒臭いこと言いますか、という言葉はすんでのところで飲み込んだ。 「ずるいよね」 ぽつり、とカロルは呟いた。ずるいのはどっちだ、とユーリは思った。そんな可愛らしく拗ねたように口を尖らせて言われたら、思わず手を伸ばして頭を掻き回したい衝動に駆られるじゃないか、と正にその衝動と戦いながら溜息を吐く。 (いや、俺か) 静観する、という前提を子供は知らない。それはユーリの狡さだったし、その所為でカロルが不満を覚えるのも分かる。けれど、その前提がなくなることがカロルにとって事態を好転させるとはとても思えない。だから、この子供が何をそんなに不満に思うのか、ユーリには分からない。 「ユーリはいつもボクの選択を尊重してくれる。ううん、ボクだけじゃない。エステルや、リタや、ジュディスや、レイヴン、みんなが選んで出した答えを大事にしてくれる。それで、『しょーがない』って付き合ってくれるんだ」 一息にそこまで言ってから、でも、とカロルは言った。見上げる横顔に表情らしい表情は見てとれなかった。 「でも、ユーリが何を選んでるのかとか、そういうの、全然分からない。気付いたら、何かいつも、もうどうしようもないくらい、取り返しのつかないことになってばっかで」 言葉を選ぶように、ゆっくりとした調子でカロルは言葉を紡いでいる。雨音に掻き消されることなく、心地の良いボーイソプラノがユーリの鼓膜を揺らすが、紡がれる言葉の意味の大半は理解にまでは及ばず頭の中を素通りしていった。ただ、無表情だと思っていた横顔が、何かを堪えるような必死さを帯びていく様子を眺めているのは、純粋に面白かったし楽しかった。 「ボクは、ボクの期待ばっかり押し付けていいのかな」 結局、そうカロルは締め括った。本当はもっと他に言いたいことがあったのに、それを諦めてしまったかのような唐突さだった。それからもう一度、「ずるい」と繰り返し言って、上体ごとユーリの方へと向き直る。子供の必死さが少しだけ憫笑を誘ったので、それを押し遣り誤魔化すように、「だから何も選ばないという卑怯な選択をする代わりに、飽きるまでは『若気の至り』に付き合ってやる」と紡ごうとした。けれどユーリの言葉は半ばで、唇に噛み付かれ遮られてしまったので、結局堪え切れない笑いが喉で鳴った。 ハルルにも第三部は行く用事がないので、雨の中おっさんに花びらを数えてもらうことにしました。 そんな私はアレシュヴァだとかシュヴァアレだとかユリレイだとかレイユリだとかより、シシリー博士×レイヴンとかプッシュしてみたい。(20090324)